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第01稿02話~爺ちゃん、素材を集める8~


__久黎爺|集会所


「受付さんや、はうんどさんを狩りに行きたいのだがくえすとはあるかの?」


「はい、ございますよ。冒険者カードお願いします」


 何時もの受付のお嬢ちゃんが対応してくれる。何時間勤務なのじゃろうか。そう言えば集会所って何時までじゃろうか?


「そう言えば聞いてなかったんじゃが。ここは何時までやってるのかの?」


「夜も夜勤の方が常駐してますよ。実質年中無休ですホードの後は休みがありますが」


「ホード?」


「中規模の魔物の群れを指します。そうなる前に大体、冒険者の方に駆除してもらいますが間に合わない時もあるので街を襲われて被害が出る場合もあるんです」


「なるほどのぉ」


「まぁ、街を襲う事はそうそう無いので大丈夫ですよ」


「ふむ、あい分かった。ではそろそろ行くとするとしよう」


「ハウンドは群れて行動します。袋叩きに合わない様に気を付けてくださいね」


「あい分かった」



__久黎爺|湖近くの草原


 さてと、ここら辺かのう?うーん、何処見ても丸兎しか居らんのぉ。というか丸兎が着いてきているのはなんじゃろうか。救世主とは言えない行為をしたのだがなつかれている様じゃ。

 周りを見てもはうんどさんも見当たらないのぉ。うーむ。群れで行動するとの事であったから直ぐに見つかると思ったんじゃが。当てが外れたのぉ。うむ、あちらに黒い塊が。アレがはうんどさんかの?


「おおぃ、はうんどさんかのぉ?」


 黒い塊の方に近寄ると塊が分散した。


「はぁ、はぁ、助かった。誰だか知らないがって久黎爺さんか」


 おぉ、いかしたへあーの世紀末君じゃのぉ。


「おぉ、こんにちはじゃのぉ」


「あぁ、こんちわ。ってそれどころじゃ無かった。逃げた方が良いぞ。こいつら手こずると仲間を呼ぶんだ……って何だその数。」


 おぉ、丸兎達がザァッと音が聞こえる動きをしてはうんどさん達を取り囲んだぞい。兎さんが犬さんを威嚇して居る。まさかの兎の方が強い?否、単純に数の差に怯えておる様じゃ。というより、はうんどさんが見当たらなかった原因は兎達のせいじゃろうか。


 では兎達が囲ってる間に儂は、はうんどさんをやっつけてしまおう!


「っておい、俺も囲むのか、うわあああ」


 世紀末君は兎さんの波に消えて行った。流されたのかの?

 兎の柵に囲まれ逃げる事が出来ない、はうんどさん達は兎が手を出して来ない所を見て儂を狙う事にした様じゃ。

 兎さん、ぐっじょぶじゃ。


「よぅし、いざ尋常に勝負じゃ」


 はうんどさん達が雪崩込む様に走ってこちらに向かってくる。先頭のはうんどさんに向け三節棍を振るうと鼻先に当たり、きゃいんと鳴いてはうんどさんは後ろの群れに消えた。

 うむ、可哀想じゃがやらねばやられる。ならばやるしかないのぉ。しかし、如何せん数が多いのぉ。

 範囲攻撃が無いので地道に一体ずつ……はて、最初に殴ったはうんどさんは何処かのぉ。

 うむ、分からぬ。手前からやっていこうにも、被弾したはうんどさんが後ろに下がって入れ替わって行く。これは難儀じゃ。相手は人海戦術による耐久戦を行ってきている。そして、こちらは体力を消費しての戦闘に加え連続攻撃までもを捌かなければならぬ。うむ、儂には早かったようじゃ。逃げ……兎さんが邪魔で逃げる事が出来ない。


 儂ははうんどさんの波に攫われた。



__久黎爺|社


 うむ、ここは神社じゃのぉ。どうやら死んでしまった様じゃ。もう一回、挑戦するかの。ふむ、さいだす君どうしたらいいかの?


『兎の救世主の副次効果に草原での逃走禁止があるようです』


ふむ、それは敵も味方もかの?


『見た所その様ですね。解決策としてはハウンドのポップエリアの手前で兎を一掃すれば良いと思われます』


なんと惨い策じゃ。しかし、他の手立ても思いつかぬしのぉ。


__久黎爺|草原


「という訳で草原にやって来たぞい」


 そろそろ、はうんどさんの所じゃが、兎さんを掃っても掃っても1匹見たら100匹は居る感じで減らないの。兎とばかり戦っていてはうんどさんと戦えぬ。


 これはつまり範囲攻撃を出来るようになってから出直せ。との事だろう。今日の所は撤退じゃ。諦めたわけではないからの!

丸兎の救世主〈アズマハラ草原での戦闘時、フィールドを生成。逃走不可。丸兎のリポップが増える〉

爺ちゃん、物量に敗北する。

爺ちゃんは範囲攻撃を出来るようになるのか!乞うご期待!

それでは皆様また次回。

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