第01稿02話~爺ちゃん、素材を集める6~
__久黎爺|集会所
という訳で組合に来て仕事を探しに来たぞい。
「受付さんや。初心者が一人でも出来る仕事が知りたいのじゃが」
「丸兎狩りますか?」
受付に居たのは前回のお姉さんじゃった。
という訳で丸兎を狩りに草原まで来たぞい。うむ、先程は兎を狩りに土竜を殴っておったからな。今度こそ丸兎じゃ。
丸兎の群れが集まってくる。丸兎の救世主の称号を持ちながら丸兎を狩らなければならぬ。すまんが糧となって貰おう。
三節棍を構える。円らな瞳じゃ。ううむ、ええい!やってやるわい!
腕を振るうと三節棍が兎に当たり自分に跳ね返ってきた。おぉ、コントロールが難しいのぉ。まさか頭に跳ね返ってくるとは、逆にコントロールが良いのかもしれん。
そう言えば武器に気の凝固は出来るのかのう?気を込め流すが三節棍に送り込むと気配が霧散してしまう。ふむ、凝固は身体の中限定の様じゃ。
もしかすると拳の方が強いかもしれんのう。悲しいのぉ。
おっと、それよりも腕を振るおうぞ。2回目の攻撃を丸兎に向けて振り落とすと無事倒せた。光の珠が回収される。ふむ、二発か。恐らく丸兎はあーるぴーじーで言うすらいむ扱いなのじゃろう。
丸兎の体当たりを避け三節棍を振るう。一撃で丸兎が光の珠になって回収された。ふむ、端の爪が当たると一撃なのかのう?それとも急所に当たった!という奴なのじゃろうか?もう一度、試すとするか。
試した所、爪の部分はダメージが上がるようじゃ。良く分からんがそこだけダメージが違うようじゃの。
気付くと周りは光の珠で一杯だった。もふもふも捨てがたいがこの光景もきらきらして綺麗じゃのぉ。
丸兎を狩り一旦、街へと引き揚げる。教えてさいだす君。
『棒の部分は打属性、爪の部分は貫属性となっております』
ほぉほぉ、そういうことじゃったのか。つまり丸兎は貫属性に弱いと言う事じゃな?
『そう言う事になります。それと進言いたしますが気功術をもっと使うと良いと思います。使わないと熟練度が上がりません』
あい分かった!早速、丸兎を殴りに行くとしよう!
という訳で殴りに殴りまくった結果。制限時間が来てろぐあうとせざるを得なくなった。
__爺|VRるーむ(仮
現実に戻って来て、まず行なった事は換気じゃ。早くえあこんが欲しいのぉ。
ふむ、今日は良い時間の様じゃな。寝るとしようかの。おっと食事を摂るのを忘れておった。今からお米を炊いてもアレだしのぉ。
よし、外食にするとしよう。
この時間なら、あ奴も仕事が終わってるだろう。
__爺|行きつけっぽい酒場
という訳で、めぇるを送り呼び出したぞい。
「久凪さんの一番弟子参りましたー」
「うむ、えあこんを買ったんじゃよ。3日後の午前中に来る様じゃ」
「と言う事はしっかり使ってるんですね?社長がナビゲーターモジュールの試しで入れてる奴があるんですけど使い方分かりましたか?」
「おぉ、さいだす君の事かのぉ」
「それですそれです。サイダス君に頼めば確かインターホンを知らせてくれたり出来る機能もあった筈ですよ。あ、ビール下さい」
「儂は梅酒を頼む。つまみはお任せするぞい」
「そう言えば、無いとは思いますが筋肉痛に気を付けて下さいね。一応VR動作中も筐体が身体を同じように動かしてるので」
「ほうほう、うーむ、無理な攻撃方法止めておくかの」
「訓練シミュレーターでもしてるんですか?」
「うむ、その様な物じゃな。空を跳んだりしてるぞい」
「着地の衝撃ヤバそうですね。痛覚は抑えられてますが衝撃は抑えられてないのであんまり無茶しないでくださいよ」
「分かった分かった」
届いた料理を摘まみながら話を聞き流し梅酒で喉を潤した。
「いやぁ美味しいですね」
「うむ、そうじゃのぉ」
「ここ一緒良いですか?」
「お、来ましたね社長」
「ん、おぉ、仕事は大丈夫なのかの?」
「夕食取る位の暇はあるよ。酒は流石に飲めないけどね」
「お疲れじゃのぉ」
「社長!久凪さんがエアコンを購入したそうですよ」
「エアコンを購入してくれる位には使う事を決めたんですね」
「うむ、えむえむおーあーるぴーじーを始めたのじゃが中々楽しくてのぉ」
「MMORPGですか、タイトルは?」
「確かふりーですろーでぷれいならいふじゃったような気がするのぉ」
「聞いたことが無いですね」
「俺もっす……です」
「ふむ、お主はお酒はそこ迄にしとくと良いぞい。明日も仕事があるんじゃろ」
「はい、そうします」
爺ちゃん、丸兎を殴りました。武器を捨てて拳で倒しまくりました。気功を使うとHPとMPを消費します。現状、反撃のない丸兎だから連戦出来てるんだと思います。
答え合わせに使われるさいだす君。
それでは皆様また次回。




