第01稿02話~爺ちゃん、素材を集める5~
__久黎爺|公共工房
公共工房に入ったので到着した事を伝えてもらおうかのう。
『個人チャットに到着した旨を送信しました』
どうやら、さいだす君は拠点えりあ、街や村でないとお話が出来ないそうじゃ。
「お爺ちゃんこっちだにゃー」
「さっき振りじゃのぉ」
「取り敢えず、個室取れたからそこに行くにゃ」
「早速本題にゃ。コレが完成した三節棍だにゃ。そしてこっちが防具の丸兎のレザー装備にゃ」
渡されたのは三つ折りの棒、棒同士は鎖で繋がっており。鎖のついていない棒の端には丸兎の爪がちょっとだけついていた。鉄の棘を付けた方が威力出そうじゃの。
防具の方はモコモコした胸当てと膝当て、肘当てだった。そしてまふらーじゃの。
普通に熱そうじゃ。
「ほうほう、そう言えば先程くえすととやらをやって丸兎の涙なる素材を手に入れたぞい」
「丸兎の涙……聞いたこと無いにゃ。レア泥じゃなく完全にクエスト報酬素材?んー、クエスト開始した時の事聞いて良いかニャ?」
「うむ!丸兎と戯れてたら洞窟で目を覚ましくえすとが始まったんじゃよ」
「丸兎に触れてる事が条件かにゃー。クエストの中身は何だったニャ?」
「土竜叩きであった。最終的に大きな土竜が現れて攻撃を避けながら体力を削り切って終わったぞい」
「称号はクエスト報酬にあったにゃ?」
「丸兎の救世主と大地と同化せし者という称号も貰ったぞい」
「まだ職業は得てにゃい事からすると種族クエの可能性もあるにゃ。取り敢えず、他の人が聞こえる様な所では言わない方が良いニャ。情報は力だからにゃ。そのクエスト報酬の素材ちょこぉっと鑑定しても良いかニャ?」
「うむ、いいぞい!」
鞄の中身を表示して丸兎の涙を取り出す。ふむ、ついでに土竜の素材も出すとしよう。土竜の爪と皮とヒゲじゃ。
「土竜の素材も出たのじゃがコレも武器に使えないか見て貰えないかの?」
「ふむふむ、もぐらさんかにゃ。分かったニャ。それじゃ、まずは涙の方から見るにゃ」
涙は小瓶に入ってるようじゃ。
「これは土属性と防御力強化にゃ。そしてユニークスキル付きにゃ。何と跳躍スキルが付いているニャ!」
ふむ?それはどういう技能なのじゃろうか?
「高く飛べるようになるスキルみたいだにゃ。あと落下ダメージも軽減されるみたいニャ」
なんと、それは欲しいのぉ。出血しなくなるかの?
『出血ダメージの原因である落下ダメージが軽減されるなら許容高度も上がると思われます』
おぉ、それは欲しい!
「うーん、防具や武器にするよりも装飾品にした方が長持ちして良いと思うにゃ。防具は新調したらそこまでだからにゃー。装飾品にするにゃら宝石か魔石が必要なんだニャ。アイテムの力を石に込めて身に着ける事で効果が出るにゃ」
「ほうほう、つまり宝石が魔石を手に入れれば作れると言う事かのう?」
「出来るにゃー、あ、でも無料で作るのは代金払ってくれているフレイルまでだにゃ。それ以降は相応のお代を頂くにゃよ」
「あい分かった」
お金はなるべく貯めておくとするかのぅ。
「それからこっちの土竜の素材にゃ!爪は攻撃力、皮は土耐性と防御力にゃ。そしてこの髭は防御力と素早さが上げられるみたいニャ!素早さが上がる素材は珍しいんだにゃー。良い素材が手に入ったみたいだにゃ」
「ほうほう、フレイルに関しては素材を何用意したら良いとかあるのかのう?」
「良い質問だニャ。アイルの鍛冶スキルは素材強化型方式にゃ。例えば、さっきの三節棍を作る時に鉄鉱石と木材を要求したニャ。それは三節棍を形作るものニャ。こっちの質が耐久力や基礎攻撃力等を決定するらしいニャ。そして丸兎の爪を強化素材として素体の材料一つ一つを個別に強化するやり方にゃ。カスタムできる事が多いから手間はかかるけどオーダーメイドの高品質な物が作れるニャ。でもアイルの鍛冶で作った物は素材に戻す事は出来にゃいんだにゃ。その代わりアイルが整備する事で耐久力を戻したり強化素材を追加する事も出来るにゃよ」
「うむ、成程。つまり素材を沢山集めて持ってくれば良いのじゃな?」
「ちなみにアイルのとこでは素材での支払いもおkにゃ。アイルの装備は高額でトレード出来るからにゃ」
「あい分かった。では素材集めに勤しんで来るとしよう!」
「頑張ってにゃー!アイルは素材集め以外はここで鍛冶して過ごしてるからにゃ。オンラインだったら何時でも声掛けてニャ」
エクストラミッション、素材を集めろ!
爺ちゃん空を跳ぶ事を諦めない。果たして爺ちゃんは無事素材を集める事が出来るのか!
爺ちゃん長いアイルの説明を聞き流しました。まぁ爺ちゃん初心者ですし?爺ちゃんが分かったのは鍛冶の方法が複数あるって事くらいでしょーか?
それでは皆様また次回。




