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第01稿00話~真面目な爺さんVRMMORPGをやる1~


__爺|??


「今までお疲れ様でした久凪さん!」


「おぉ、ありがとうのぅ」


「あ、社長が来ましたよ」


「久凪さん。無理言って済みませんでした」


「いやいや、気にせんで良いぞい。家に帰ってもやる事は無いからの。それなら会社で後進を育てた方が良いからのぅ」


 儂の名は久凪黎佐助、今日で定年退職する事になった爺だ。

 会社の社員総出で祝ってくれるのはありがたいが、仕事の事しかやって来なかったせいで家に居てもやる事がない。つまり退職したくないのぅ。


「あ、そうでした久凪さん。これ貰ってください」


「これは?」


 そう言って社長が指差したのは人が数人すっぽり入る位大きい梱包された物。


「我が社の主力商品の更に特注品ですよ」


「主力商品と言うとう゛ぁーちゃるりあるてぃさーびすとやらか?」


「良かった。一応知ってたんですね?既に持ってます?」


「いや、家では寝るだけの生活だったからのぅ」


「でしたら、どうぞ使ってください。後で若い者に運ばせますので、ここまで働き詰めにして申し訳ないと思っております」


「若い者が気にせんで良いぞ」


「父の遺言で貴方の事はしっかり見ておくように言われてましたしね」


「アイツが死んで早5年か。良く会社を潰さずに建て直したのぅ」


「久凪さんの助力があってこそです。退職金は既に口座に振り込んであります。後で確認してください。あと、特注品と言うコトで月一回点検しに行くことになるので、その時はちゃんと玄関開けてください」


「えぇ?儂の家に来る口実かい?」


「勿論です。孤独死とかされてたら困りますしね」


「確かに先に定年迎えた儂の同期もごっそり逝きおったわ……気を付けるとしよう」



__爺|自宅



「若い者に運ばせるって言っとらんかったか?」


「私も若い者ですから」


「俺は久凪さんの一番弟子ですから」


 社長と元部下の2人が運んできてくれた大きな荷物。しかし儂にはいてくな代物が使えるだろうか。ぱそこんとやらも覚えるのが大変じゃったが。


「あ、退職金について返金や意見は受け付けないのでよろしくお願いします」


「なんじゃって?」


「さて、設置しましょう。何処に置きましょうか?」


「何せ狭い家じゃからのぅ。そうじゃ物置にしてた部屋があったの、もう使わないだろうから。そこにしよう。こっちじゃ、ついて参れ」


「よいしょっと、そっち持てたか」


「はい社長」


「よし、1,2,3」


ふむ、引っ越しの時の冷蔵庫の様じゃの。


「ここじゃ」


 玄関から上がり廊下に入って直ぐの扉を開ける。


「ここですか。倉庫って言うか何もないですね」


「そこに積んである物、持ってって良いぞい」


「これは……アルバム?」


「学校時代のアイツの写真もあるから見てやっても良いぞい」


「父の?」


「まぁ、遠慮なく持ってってくれ。儂が見たくなったらお主の家に行くからな」


「これも口実ですか?」


「違うの、形見分けじゃな」


「そうですか。分かりました」


「社長、設置完了しました」


「快適な空間の為にこの部屋にエアコンを設置しましょう」


「……そんなに熱くなるのかの?」


「大丈夫です費用は私のポケットマネーから出しますから」


「そんなにして貰っていいのか?」


「問題ないです。取り敢えずコレが説明書です」


 分厚い、説明書という名の鈍器を渡された。儂、老眼でこの量読むのキツイんじゃが。


「まぁ、起動したらシステムが一応案内してくれますから最初の数ページだけで良いと思います」


「あい分かった」


「では俺は失礼しますね。俺もたまに様子見に来るんでよろしくっす!」


 元部下はそう言って出て行った。


「ふぅ、んでオジさん。今後はどうする予定なの?」


「ふむ?そうじゃのう。また道場に通ってもいいかも知れんのう」


「なるほど、まぁ。うちで作れる一番、高性能な奴だから少しは使ってよ」


 ふむ、暇な時間も出来るじゃろうし使う分には構わないが放置する未来しか見えんの。


「じゃ、また来るね」


「またの」


 では、この鈍器もとい説明書を読んでみるとするかの。



__爺|VRるーむ(仮


「は、どうやらあのまま寝てしまったようじゃの。取り敢えず起動の仕方も分かった。早速試してみるとするかの……」


 腹が鳴った。どうやら食料調達の方が先の様じゃな。


 食料を買い出し。腹を満たしていざVR機器の元へ。しかし見てみると市販の物とはちょいと違う。何より。市販の物はごーぐる型なのに対しこれは中に入るタイプの様じゃ。しかも箱型。一昔前の小型化されていない物に近い。説明書によるとこれは独立起動型と言うコトで、何と電源供給も賄える様じゃ。電気代が浮くのは嬉しいがそれをこの大きさに納めるとなると特注品と言うのは嘘でないという事か。


 さて、中を開けるとまっさーじちぇあの様な物があった。これに座れば良いのかの?

 中に座って電源を入れる。機械独特の起動音と、駆動音。VRごーぐるが出てくるはずなのじゃが。どこかの?

 箱の天井部分が開きごーぐるが降って来た。ほうほう、ここから出てくるのじゃな。早速、着けてみようとするかの。



色々ツッコミどころ沢山ですがやって行きたいと思われます。

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