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261 ババア死す

セイレーンの集落にて、長の息子カンタと向かい合う、俺とエキドナ。


エキドナはカンタに聞く。

「この集落は誰の領地だ。」


「ん? お嬢さん、この集落は長の領地だよ。」


「長? このババアか? 見た事ないぞ。どこの所属だ。」


「ん? 意味が分からんな。どこにも所属なんてしてないぞ。」


「はぁ、誰に税金を納めてる?」


「税金? そんなもの払うか!」


「何だ、この集落は魔王軍に所属していない闇集落じゃないか。」


「おいおい、魔王軍に知らせてみろ、ただじゃおかねえぞ。」


エキドナは俺を向いて、

「此奴ら殺しても良いぞ。妾が滅ぼそうか?」


「おいおい、お前は何者だぁ!好き勝手言ってくれるじゃねえかぁ!」


「ん? 妾か、妾は魔王軍四天王エキドナだ。」


「はぁ?」


エキドナは宙に浮き元の姿になった。


「えええええええええええええええ!マジかぁ。マジのエキドナさんで、で、す、か?」


「そうだが?」


エキドナが闇の魔力を放出した。


「ああああああああ!すいません。すいません。すいません。」


「ダメだ。許さん。」


ズダンッ!!グシャッ!


エキドナの尻尾がカンタを叩き潰した。


「カンタぁ!」


駆け寄るババアも尻尾で薙ぎ払う。


シュルッ!ズバシッ!!


ババアの上半身が消失した。


周りにいた全ての者が唖然となった。


「え!」

やり過ぎじゃねぇか。

いくら何でも殺さなくても・・・。

はぁ、俺がエキドナに任せちゃったからなぁ。


俺はエキドナをジト目で見る。


「ん? 何だその目は、妾は悪く無いぞ。魔王軍に所属してない闇集落は、魔王国では容赦しないのだ。それを長とその息子だけの処罰にしたのは、寧ろ寛大な裁き。お主だって、怒っていたはず、なぁ、そうだろ。」


早口で必死に弁解するエキドナ。


「はぁ、しょうが無いなぁ。この後、この集落をどうするの?」


「存続を許そう。但し魔王軍に所属して貰う。」


「エキドナが残って管理するの?」


「流石に妾が管理する事は出来ない。なので・・・。召喚!」


エキドナが眷族のデルピュネを召喚した。


デルピュネは上半身が人で下半身がドラゴンの尻尾になっている亜人。

1対2枚のドラゴンの翼を持つ。

上半身は女性でエキドナに似ている。


「エキドナ様、何なりと仰せください。」

エキドナに跪くデルピュネ。


あ!この人前回、宿で一緒だった女性だ。


エキドナはデルピュネに、セイレーンの集落の管理を任せた。


「どうも、宜しくね。」


「あ、ショータ様、お久しぶりです。この集落は任されました。」


「俺が助けた亜人達もお願いします。」


「承知しました。悪いようにはしませんので、ご安心ください。」


うむ。親に似ず良い子だ。

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