表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

246/267

246 撤退

魔王国の魔都グロガにある時計台の上で、三つ巴になっていく、勇者パーティーと魔都グロガの軍、魔王軍四天王エキドナの部隊の戦いを見ていた俺達。


黒いドーム状の結界に覆われて戦闘は見えなくなった。


「勇者パーティーって酷い奴らじゃな。」

とエルフのエリが言うと。


「全くだよー。何もしていない街の人を傷付けたり、建物を壊すほど暴れ無くても良いよねー。」

ハーピーのハルカも同意している。


「同意するでありんすぇ。」

雪女のユキも勇者達を目を細めて見ているが、ちょっと怒ってる様だ。


「結果は気になるけど、撤退した方がいいな。」


「そうじゃな。巻き込まれると厄介じゃ。」

とエリも賛同する。


「そうだにゃ。今のうちに先へ急ごうにゃ。」とケット・シーのペロ。


俺達は宿に戻った。


宿の入口では、セイレーンの従業員が宿で待っていた。


「お客様、お帰りなさいませ、しかしまだ安心は出来ません。避難されていた方が安全ですよ。」

と言われたが。


「いや、チェックアウトをしに来た。俺達は都市を出るよ。」


「そうですかぁ、態々有り難う御座います。料金は前払いでいただいておりましたので、無断でも良かったのですよ。追加料金も発生しません。」


「帰って来なかったら、心配するんじゃ無いかと思ったんだよー。」

ハルカが前に出てきた。


「おお、仰る通りです。本当に有り難う御座いました。道中お気をつけてください。」


「またねー。」


「ドラム、行くぞ。」


「了解だ。」


ドラゴンのドラムは地竜形態に変化した。


俺はアイテムボックスから馬車を出すと、エルフのエリとヴァンパイアワイズマンのヨシゾーがドラムを馬車にセットした。


「馬車を保管出来るアイテムバッグなんて初めて見た・・・。しかもドラゴンを地竜の替わりにするなんて・・・。」


セイレーンの宿の従業員は驚愕の表情で、唖然として呟いていた。


ハルカが「内緒だよー。」と言いながらウィンクをして、馬車に乗った。


都市の西部の一画で勇者達の戦闘があって、今ドーム状の黒い結界に覆われている。


俺達は東に向かうので、問題無いだろう。


避難した人々の動きも一段落したようで、無人の街路を進み都市を出た。


「ふぁー、寝れなかったねー。」

ハルカがあくびをしている。


「そうだねぇ。」

俺は頭の後ろで両手を組んで座席に寄り掛かる。


御者席からエリが声を掛けて来た。

「馬車の中で寝てても良いのじゃ。」


エリと共に御者席に乗っているヨシゾーが、

「私は寝なくても問題が無いので、夜通し走らせますよ。」と言う。


「えっ!寝ないで走るのかい。」

ドラムが嫌な顔をしていそうだ。


俺達は都市を抜けると荒野の道に出た。魔王軍四天王ガルダムの研究所がある、ルーマカ山を目指して進むのであった。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

カクヨム様にて先行掲載中、

続きが気になる方はどうぞ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ