215 デュラハンを倒した
デュラハンはサイクロプスを召喚し・・・。
「ん?」
デュラハンは目の前の魔法陣を凝視する。
「あれ?」
魔法陣はウンともスンとも言わない。
「・・・。」
首を傾げるデュラハン。
ドンッ!
後ろから手の平で背中を押されて、手を付くデュラハン。
「死んどけ!」
俺はデュラハンの後ろにダンジョン機能で転移して、生命力吸収を放った。
「ショータさ、ま?」
キャルが驚く。
「よう!なんかヤバそうなモンスターを呼びそうだったので、慌ててこの部屋をダンジョン機能で召喚不可にして、飛んで来たよ。」
俺は右手の手の平をデュラハンの背中に当てているので、左手を上げた
「ぐふっ、な、何?」
ドタッ!!
生命力が残り少なくなって、俯せに倒れるデュラハン。
「ちょっと待ってくんなまし。」
突然現れた雪女のユキ。
「あれ?ユキ、勇者パーティーはどうなってる?」
「バズが見張っていんす。」
「ふむ。ユキはデュラハンに、魔王軍四天王のガルダムの居場所を聞きたいのかな?」
「そうでありんすぇ。」
「で!どうなんだ。デュラハン!」
「そんな事・・・言う訳・・・な、ないだろう。」
「大人しく白状しな!サイクロプスを召喚しようとしたんだ。何らかの関係があるんだろう!」
「くっ、言う気は、・・・無い!」
「なにぉ!・・・。」
「主様!勇者達が砦に向かって来てるのじゃ。バズから連絡があったのじゃ。」
その時、俺の後ろに転移していたエルフのエリが、俺の肩を叩く。
「む!デュラハンはユキに任せた!」
「承知しんした。」
俺はデュラハンとユキを、ダンジョンの地下の部屋に転移させた。
「キャル!後は任せた。」
「はい!まかせてください!」
俺とエリはダンジョンの地下に転移した。
ユキ達と違う部屋だ。
俺は地下に戻るとダンジョン機能で、砦に勇者が来るのを確認した。
丁度、勇者達が砦に戻って来たところだった。
「ふう、危なかった。タッチの差だったな。」
勇者リクトと聖女ミク、魔法使いナナミ、剣士カツエー、魔法戦士ドーセツの5人が砦に飛んできた。
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キャル達が魔法兵団の宿舎の中に、魔王軍の残党がいないかの確認が終わり、魔法兵団の宿舎を出ようとした時、勇者リクトが空から降りてきた。
「よう!魔王軍はどうなった?」
「倒しましたよ。」
「ちっ、態々戻って来たのに、倒した後かよぉ!」
「砦の外の魔王軍はどうなっていますか?」
「ふん、知らねえなぁ。くそっ!」
そこに聖女ミクも駆けて来た。
「砦内に侵入した魔王軍は倒したのですね。」
「はい。宿舎内の残党の確認をし、全滅も確認しました。」
「そう、お疲れ様でした。対応有難う御座います。」
「魔抜け!強いみたいだなぁ?俺と戦ってみないか?特別戦ってやっても良いぜ!」
「お断りします。」
勇者リクトの誘いを毅然と断り、キャル達は勇者リクトと聖女ミクの横を擦り抜けていく。
キャルに続いて気功士達も、魔法兵団の宿舎を去って行く。
「ちっ、すかしやがって。ミク、ナナミ達はどこに行った?」
「あれ?まだ来てませんね。私より前を走ってたと思いますが?」
「あいつら、またサボってんのかぁ?しょうが無い戻るか。」
「はい。」
リクトとミクも魔法兵団の宿舎を後にした。




