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192 冒険者ギルド接収

俺と気功士のアカネが領主の居城を出て、街中の冒険者ギルドに行く事にした。


門番は気功士に替わっている。

「ショータ様、お疲れ様です。」


門番に手をあげて門を出ようとしたら。

「ショータ様!待って下さい。」

「冒険者ギルドに行くんですよね。」


気功士のミクとアヤが追ってきた。


「そうだよ。」

「私達も一緒に行きます。」


「護衛は不要だよ。」

「そんなの分かってますよ。」

「冒険者ギルドには行ってみたかったんですよね。」


「ミクとアヤが冒険者に虐げられてきた事は知ってるからなぁ・・・。まあ、良いだろう。許可するよ。」


「「有難う御座います。」」


俺とアカネとミクとアヤ、4人で冒険者ギルドに向かう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


冒険者ギルドの入口から中に入る。


正面に受付があり右手には酒場が併設してある。


冒険者ギルドの中は閑散としていた。


迷宮から帰って来なかった冒険者が多く、冒険者の人数が極端に減っているのだ。


俺達が冒険者ギルドに入ると、昼間から酒場で飲んでいる冒険者達が、此方を振り向く。


「ん?魔抜けか!」

一人の冒険者が俺達の方に歩いて来た。かなり酔っている様で、足元がおぼつかない。


俺達は男を無視して受付に行く。

「気功士のショータだ、ギルドマスターと話をしたい。」


受付嬢が立ち上がり、ちょっと慌てた様子で立ち上がり応える。

「は、はい。少々お待ち下さい。」


「ちょっと待て!」

冒険者の男が俺に近付く。


「何か用か。」

俺は振り返り男を見た。


体格が良い短髪で無精髭の男。

ちょっとガタがきてるが、新品なら結構値が張りそうな革の鎧を着ていた。


「魔抜けが!ギルドに何の用だ!」


「あんたには言う気は無い。」


「はっ、魔抜けが学園都市を手に入れたそうだな。どんな汚い手を使ったか知らないが、ギルドに魔抜けはいらん、出て行け!」


「ショータ様、この煩いジジイをやっつけちゃって良いかなぁ?」


ミクが冒険者の男に聞こえる様に言った。


「何だとこのアマァ!」


冒険者の男はミクの胸ぐらを掴む。


「何すんだよー。」


バシッ!


ミクは右のフックを男に決めた。


ドタッ!


男は脳震盪を起こして崩れ落ちる。


ズダンッ!!


ミクは倒れていく男を蹴り飛ばした。


「おい!何事じゃ!」


受付の奥から現れたギルドマスター。

初老の男。短髪白髪で歴戦の勇を思わす顔の傷と鋭い眼光。


「気功士のショータだ!冒険者ギルドを接収する為に来た!」


俺は威圧を放ちながら大声を出した。


「せ、接収じゃと!巫山戯るなぁ!」


「巫山戯ていないぞ、真面目な話だ。ここに来る前は1週間程の猶予を与えて、撤収させるつもりであったが、いきなり暴力に訴える輩はこの都市にはいらん。今直ぐ明け渡して貰おうか。」


「は、はぁ!お前等魔抜けが都市を占領した事は知っとる、じゃが、この土地はギルドの物じゃ。都市の物では無い、接収は拒否する。」


「分かった、力尽くで追いだそう。」


「何を!無茶を言うな。個人の財産を取り上げる権利なぞ無いのじゃ。」


「くくく、権利だと!お前等こそ巫山戯るな!冒険者ギルドは我々魔力の無い者を長年殺して来た。お前等は長年人殺しを続けたモンスターを殺すのに、モンスターの権利を聞いてきたのか?」


「んぬ・・・。」


「何の罪もない魔力の無い者達を、長年殺してきて、今更権利も糞も無いだろう。最早問答無用だ。」


俺は話し終わると同時に、ギルドマスターに魔弾を放つ。


ブバアアアアン!!


ギルドマスターの顔が爆発した。


「文句のある奴は前に出ろ!」


「ひぃ。」


俺が叫ぶと、受付嬢、職員、冒険者達は逃げ出した。

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