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190 学園都市襲撃6

学園都市領主である最高魔導師ネシマの居城内のホールで、ネシマ率いる魔法兵団と対峙する俺達。


「さあ、発動せよ!」


ホール内に響き渡るネシマの号令と共に、ホールは白く透明な膜に覆われる。


「集団儀式魔法の『結界』だぁ!」


「ふん、この魔法を発動する為の詠唱時間を稼いでいたのか。」


「そうだ、この結界内では、儂らの魔法威力が向上する。そして、お前達の魔法は封じられる。魔法が使えないお前等だが、魔石の威力も下がるぞ。」


「ふ~ん。それで?」


「そして、お前達は接近して敵に触れないと生命力吸収は出来まい、門前では魔力が無いお前達の移動を感知出来なかったが、結界内ではこの膜により移動が、見えるのだ。更に擦り抜けが出来ない横陣とした。」


「ほうほう、色々考えたな。」


「ん?余裕ぶってるが、何より結界から脱出は出来んぞ、ここで終わりだ。」


「そうかな?」


「くくく。」

ネシマはニヤリと笑い飛翔した。


「空中にいれば手も届くまい。さあ、死ねえええええええ!」


ヒュン、ヒュン、ヒュン、ヒュン、ヒュン、ヒュン、ヒュン・・・。


横陣になっていた魔法兵団から、ウインドカッターが一斉に放たれた。


ファイアボールやファイアボムの様に燃える魔法を、室内で使いたくない様だ。


ウインドカッターを、気功で防いでいた気功士達だったが、数が多く威力も高い為、傷付く者も出て来た。


気功士達も魔弾を放つが、爆発しない魔弾は、魔法兵団の前衛が展開する魔法障壁に弾かれる。


カン、カン、カン、カン、カン、カン、カン、カン、カン、カン・・・。


ふむ、魔法は使えない様だがダンジョン機能はどうかな?


「全員撤退!」


俺は、ダンジョン機能の転移で気功士達をホールの外に転移させた。


「え?消えた・・・。」

「ば、馬鹿な!」

「魔法は使えないはずだぞ!」

「何があったああああ!」


お、ダンジョン機能は使えるようだ。


勘違いしてるようだが、『生命力吸収』は、威力は落ちるが触れなくても発動出来る。


俺は『生命力吸収』を発動した。


「生命力吸収!」


「うっ。」

「な、何故?魔法は使えないはずなのに・・・。」

「か、身体が重い。」

「ぐふっ。」


魔法兵団の兵士達は屈み込む。


続けて、ダンジョン機能で攻撃だ。


「ダンジョンカスタマイズ!」


俺はダンジョンの床から、ダンジョン壁を出現させた。壁と言いながら形は棒状で先端が尖っている。


ヒュッ、ヒュッ、ヒュッ、ヒュッ、ヒュッ、ヒュッ、ヒュッ・・・。


グサッ!グサッ!グサッ!グサッ!グサッ!グサッ!グサッ・・・。


次々と魔法兵団が倒れていく。


その光景を唖然と見つめながら、宙を浮いているネシマ。


「ば、馬鹿な!」

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