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183 学園襲撃3

学園3階の学園長室。


学園長は正門から学園に入ってきた正体不明の4人組みが、門番5人をあっという間に倒したのを窓際で見ていた。


門番を倒した4人の気功士を見て眉を顰める。


魔力が無い魔抜けが魔法を使える門番を倒した・・・。


自分が出撃するしかないか。


そう思ったのもつかの間、気功士の足元を歩く2匹の獣を見て、息をのんだ。


質が高く濃厚な魔力を持つ2匹の獣。

鵺のライヤとこ空狐のクーコだ。


ドラゴンを越える魔力だ。


これは不味い!


とても敵いそうもないその魔力を目の当たりにして、避難を決めた。


学園長は使い魔の小鳥を領主に飛ばし救援を依頼すると、魔法による校内放送で全教師と生徒を体育館に避難する様に指示した。


体育館は学園都市の避難場所となっており、中に入れば結界で防御する事が出来る。


結界で時間を稼ぎ、救援で呼んだ領主の魔法兵団に倒して貰う計画だ。


魔抜けの4人組と2匹の獣は校舎に侵入した。


学園長は冷や汗をかきながら、魔法による魔力探知を実施し、探知範囲を拡げ学園中を探知し状況把握に努める。


2匹の獣は校舎の2階と3階に分かれて、避難していない教師や生徒を体育館に急き立てる。


「何故、殺さない?」


一刻も早く体育館に避難して欲しいと思いながら、魔力探知を続ける。


「ん?可笑しいぞ。」


体育館の通路から先に誰も進んでいなかったのだ、そして教師と生徒の魔力が消えていく。


魔力が消えたと言う事は、教師と生徒は死んだと言う事だ。


「何があった?」


学園長は急いで戦闘準備をすると、体育館の通路に向かう事にした。


学園長室のドアを開けようとした時、外側からドアが開けられた。


そこに立っていたのは、正門から侵入した魔抜けの4人だった。


後退る学園長。


「どこに行くのかなー?」

ダークエルフのダルアは微笑みながら学園長室に入ってきた。


「どこにも行かせませんよ。」

ミクが剣を構える。


「うぬ、そこを退け!学園の一大事なのだ。魔抜けごときに構ってる暇はない!!」


学園長は一瞬で身体に魔力を纏い、杖でダルアを殴る。


「魔抜けではないわよー。気功士と言って欲しいなぁー。」


ダルアは気を込めた左手で、杖を平然と受け止めた。


「な、何故!身体強化した攻撃を、魔抜けが受け止められる?」


学園長は杖を手放し後ろに飛び退く。


「気功士だからねー。」

ダルアは身構えて、1歩前に進む。


「気功士!!・・・あの噂は本当だったのか?」


「あらー、どんな噂なのかなー。」


「獣人国とサーキ王国で気功士を名乗る魔抜けが、冒険者ギルドを潰して、その地位を奪ったと聞いた。」


「そうよー。間違い無いわー。今度は学園都市を乗っ取るのよー。」


「うぬぬ。その為にあの化け物達を連れて来たのかああああ!」


「化け物達ぃー?」


「狐と得体の知れない獣の事だ!」


「ああー、クーコとライヤねー。安心しても良いわよー。彼等は歯向かわない限り手出ししないわー。」


「なにいいい?」


「あんた達は、私達気功士が倒すのよー。」

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