135 ポンペ侯爵
俺はサーキ王国軍の侯爵と側近の1人ポドスを、レッサーヴァンパイアとして召喚した。
そうこうしてると。
「ご飯が出来たよおおお!」
ハーピーのハルカの声で、ケット・シーのペロが戻って来た。
「そいつ誰にゃ。」
「侯爵と側近ポドスだよ。王都の情報収集の為、ダンジョンの機能でレッサーヴァンパイアとして復活させた。」
「おお!主様は死霊魔術も使えるのか!妾はエリじゃ。宜しくのう。」
エルフのエリも戻って来た。
「ペロだにゃ。」
「僕はハルカだよ。」
「ユキでありんすぇ。」
「バズには引き続き、周囲の警戒をお願いしてるのじゃ。」
「ポドスで御座います。宜しくお願い致します。」
「侯爵のポンペだ。」
その後、食事を食べながら、王都の状況などを確認した。
魔神教団についても聞いて見たが、詳細は不明らしい。
食後・・・。
雪女のユキが凍らせたのは人間だけ、それ以外は凍っていない。
侯爵が乗ってた軍馬もそのままだ。
「この後、侯爵とポドスは馬に乗って、王都ポロッカに戻って貰う。」
「承知しました。」
「分かった。」
「この男、主様に対して失礼でありんす。殺しんすか?」
侯爵の態度に雪女のユキがイラッとして、殺気を放つ。
「そうじゃのぅ。看過出来んのじゃ。」
エリも殺気を放つ。
「ひ、ひぃ。」
ユキとエリに怯える侯爵。
「まあまあ、そのくらいにしてあげて、折角DPを使って召喚したし、王都で利便をはかって貰う予定だから。良いよね。」
「畏まりました。」
「うむ。分かっておる。」
言動を改めず、懲りない侯爵。
侯爵復活は失敗だったかなぁ。と、ちょっと後悔する俺。
「ああ、それから凍死する直前までの事は、報告して良いから、あくまでもドラゴンのドラムにやられた報告ね。俺達の事は絶対秘密にする事。」
「畏まりました。」
「うむ。任せておけ。」
相変わらずのポンペ侯爵と、真面目なポドスはそれぞれ馬に乗って、王都ポロッカに向かった。
さて、ダンジョンの吸収も終わったので、俺達も出発するか。
ドラムに乗っていくのは、問題外だからなぁ。
「ドラムは蜥蜴サイズね。」
「承知しました。」
寝転んでたドラムが蜥蜴サイズになって、チョロチョロ走る。エリの身体を登って肩に乗った
DP交換で馬車を出してっと。
「おお!急に馬車が出たにゃ。」
「流石、主様でありんすぇ。」
「エリとハルカは、良さそうな馬を連れて来てね。」
「了解じゃ。」
「分かったよ。」
サーキ王国軍の軍馬は生きている為、ダンジョンには吸収されず、その辺りでボーッとして、草を食べていた。
エリとハルカが、馬を2頭連れて来て、馬車を付けた。
「王都ポロッカには、この馬車で行くぞ、出発だ。皆乗って!」
「妾とハルカが御者をするのじゃ。」
「有難う任せたよ。」
流石一流の冒険者は何でも出来るね。




