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102/267

102 獣人国の酒場にて

誤字報告有難う御座いました。

01/11 00:35 誤字修正しました。

ハッピー → ハーピー

酒場にて狐獣人と鼬獣人の女性2人と相席になって、最近の殲滅の旅団について聞いた。


近々大きい仕事があり、人数を集めてるそうだ。


ハーピーのハルカの仇であるリーダーのパーティーは、周辺の都市を回って勧誘しているので、今都市にはいない。


王都には冒険者が増えて、問題も発生している、殲滅の旅団が大手を背景として指名依頼で依頼をほぼ独占。


殲滅の旅団以外の冒険者に回る依頼が少なくなっている。


初級の冒険者は殲滅の旅団に入って下働きする人が増えている。


仕事が少なくなって荒れてる冒険者も多い。


一部の冒険者は殲滅の旅団を快く思っていない。


そんな話を聞いていたら、後ろの席で冒険者同士の喧嘩が始まった。


「てめぇ!もう一度言ってみろ!」


「弱小パーティーが俺達殲滅の旅団に喧嘩を売るのか?」


「てめぇらの所為(せい)で良い依頼が少なくなってんだよ!」


「詫びて頭を下げれば、下働きで使ってやっても良いぞ。」


「うるせぇ!」


殲滅の旅団らしき虎獣人の男に殴りかかる熊獣人の男。


それを躱しながらカウンターで顔を殴る虎獣人。


殴り飛ばされた熊獣人が俺の方に倒れて来た。


かなり背が高く、ガッシリした体格、体重も有りそうだ。


俺は立ち上がり、グラスと椅子を掴んで避ける。


テーブルにぶつかる男。


「きゃああああ。」

狐獣人の女性の悲鳴。


テーブルとその上の料理がひっくり返る。


狐獣人の女性が椅子ごと倒れた。


「大丈夫ですか?」

俺と鼬獣人の女性が駆け寄る。


(いったああ)い!」

涙を浮かべる狐獣人の女性。


倒れた熊獣人は女性を気にもせず、立ち上がり叫ぶ。

「くっそおお!やりやがったな。」


また、虎獣人を殴りに行こうとした、握った右拳の手首を掴んだ。


「ちょっと待て!」


熊獣人は俺を見て睨む。

「何だてめえ!ひっこんっでろ。」


「おいおい、テーブルをひっくり返してお詫びも無しか?」


「どけ!邪魔だ!」

熊獣人は手を振り払おうとする。


俺は気を纏い掴んだ手に力を入れた。

熊獣人は手を振り払えない事に驚く。

「な、何者だ。」


掴んだ手はビクともしない。


狐獣人は俺に声を掛けた。

「お詫びなんて良いよ。大丈夫だから。」


俺は左手で金貨1枚を鼬獣人の女性に渡す。

「情報有難う。食事代の差分は情報料だ。」


「あら、こんなに貰って良いのかしら、有難う。兄さん太っ腹ねぇ。」


俺は熊獣人を向いて、

「ここでは周りに迷惑だ。外でやれ!」


熊獣人の手を強く握り、そのまま外に向かって歩き出した。


熊獣人は抵抗しようとしたみたいだが、引き摺られる様に付いて来る。

手首の骨が軋む嫌な音がする。


「くっ、は、離せ!」

俺は無視して、熊獣人を外に放り出した。

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