囲碁回文
実は囲碁回文をえっくすで投稿したのですが、出来上がり図に対しての質問があったんですよね。
というわけで、今回はその解説です。
あ、私は中国ルールでの点数計算はあまり詳しくないので、日本ルールでの話です。ごめんね。
★図②
まずこの出来上がり図なんですが、黒からは手を出す意味がありません。
A-16にアテても、白にB-16に抜かれたらセキですね。黒はアゲハマ分を損するだけです。
次に白から打てばどうなるかですが、もちろんA-16に打てばきれいにセキの形になります。
なりますけど、黒から打ってこないところをわざわざ一手かけてセキにすることはないですよね。
ということで、白もA-16には打ちません。
じゃあ白がB-18にアテるとどうなるでしょう。
★図③
黒はすかさずA-16にアテてきます。当然、白はA-19に抜くしかない。
結果、互いに2子ずつ抜きあった形になりますね。これは白が生きてはいるものの、地の損得としては±0目ということになります。つまり、セキと変わりません。
ただし、これは詰碁的な話。
実戦では黒が手を抜いて他に打つ可能性もあるので、白としてはB-18の手は『良くて0目、手抜かれる可能性もある』という手です。
まとめると、『黒からも白からも、自分から打つ必要がない場所』ということになります。
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ところで
「黒は、5手目の前に2目をアテないと(A-16)、押しつぶしで白生きになるのでは?」という質問がありましたので、こちらも解説しておきます。
最後まで打ち切った図がこちらなのですが、結論から言うと、白はこのコースを選びません。
★図④
一見、さっきの図③と似てますよね。地の損得としては±0目なので、セキと変わりません。
ただし、この図は白が後手になります。
一応D-19が空いているので、後から黒地を1目減らせる可能性はあるのですが、先手を取るほうがずっと大切です。
ということで、白はB-16に抜いて素直にセキにするほうがいいでしょう。これなら白の先手セキです。
★図⑤
……なのですが、A-16に一目放り込んだ分、黒も損をしているので、黒から見てもこのコースは損ということになります。
最初に説明した、「黒はアゲハマ分を損するので~」という部分と同じですね。
ということで
まとめると、最初の図②の手順が双方最善のやりとりで、白地は0目ということになります。
図①のハネツギだと白6目の地ができてしまうので、黒は6目のミスをしてしまったわけですねー。
では、また何か思いついたら投稿するので、その時はよろしくね!




