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アースダイバーズ  作者: アリカ&サリリィ
10/10

10.私は生きてるよ!!

 目的地は僅かにずれたけれど……概ね良好……場所はアフリカ、サバンナとかがある所ね。




 減速機構を使い、徐々に降下速度を落としながら地上へと降下していく。

 姿勢制御がスーツを着地に相応しい態勢へと変化させていきながら、みるみるうちに近づいていく地上へと着地を試みる為に準備を進めた。




 雲を抜け、跡を引きながら……地上を目指し一直線に。




 高度計が次々と数値を減らしていく。



 残り1000メートル



 800……



 600……


 500……

 400…………




「んうーーーー!!」


 つい力みながら、その時を待ち構え……そして……




 ズズンッ……!!


 バサササッ……




 荒野にその足でダイレクトに着地し、拍子に地面から大量の土が巻き上がった。




 カン


 コンッ




 巻き上がった土に紛れた石粒がスーツを頭上から叩き、小さな金属音が奏でられ……そして巻き上がった土煙が周囲に散っていった。


 そして……




 キュォォォン……


 シュオォォ……




 スーツの背面が開き……解放音が木霊すると……




「プッハァ!! ハァッ……ハァッ!!」


 アリカが……スーツの中から元気な姿を現した。


「ハァッ……エホッ、エホッ、ぶふぇ、粉っぽいィ……でも、これが地球の味……」




 今だ体験した事の無い、地球の大地。


 僅かに口に入り「ジャリリ」と違和感を催すその感覚も、ホコリが殆ど舞う事の無いコロニー育ちの彼女にとっては初体験だったんだ。




 その時、アリカはハッとして……そそくさとスーツの前へと回り込んだ。

 そして……




「皆~~~~!! 私は!! 生きてるよぉーーーーーーーー!!!!」







 その瞬間、彼女の動向をずっと見守っていた人々が歓喜の叫びを上げに上げた。







 大きなモニターから一部始終を見ていた観衆達。




 映像を止める事無く願っていた頭取さん達。




 彼女の無事を祈っていたサリリィ。




 娘の帰りを望んでいた家族達。




 そして、彼女の生存を見届けたヨシヲ社長。


 その傍らで公安局員達も涙を浮かべ喜びを体で表していたそう。







 コロニーに住む多くの人々が見届け、感動を共有したその出来事は……こうして終わりを迎えた。






 ―――






 その後、どうなったかって言うと……




 結局、私は後から追ってきたコロニー公安局の救助隊に見つかってそのまま直ぐにコロニーに戻る事になった。

 ヨシヲ社長も捕まって……二人纏めてお説教。


 結果……OR-Lab.はスーツもろとも接収されてしまいましたとさ。


 そんでアリカと社長は……晴れて強制就労所勤務となりました。




 あの時は地獄だったなァ~本当に自由無いんだもん。




 それは自業自得じゃない……。




 でもね、それじゃあ終わらなかったんだ。


 デモを見てた人々から次々に「アースダイブはいつ出来る様になるのか」って問い合わせが殺到したらしいの。

 コロニー規模の問い合わせだったからね、流石のコロニー政府も見過ごせなかったんだって。

 おまけにスーツの使い方はアリカとヨシヲ社長しか判らない事ばかりだったからね。


 当然……これがきっかけで二人は強制就労所から解放され……OR-Lab.は社長の元へと戻ったんだ。


 そして政府からの要請で、OR-Lab.は正式にアースダイブの研究と発展に尽力を尽くす事になったのでした。

 あ、もちろん公安局から派遣されてきた、あの時の局員のお兄さんの監視付きでね。






 例え、見慣れた景色でも……自分が知らない景色がそこに在るのだと、知って欲しいと思った。


 だからこそ、私は……―――






 ――――――






「博士、ガードピールの応用論に関して疑問点があるのですが……」

「はい、なんでしょう?」


 一人の女性がペン型マーカーを取り、電子ボードに文字を描いていく。


 そんなアナログなやり方で指し示しながら……後ろに控える数人の若者が彼女の言葉に耳を傾けていた。


「この理論で言えば、耐衝撃において多少の不安点が残り周囲の影響に……―――」

「ノンノン、それは理屈で在って実効性に置ける証明には乏しい」


 突然、ペンを「カンカン」とボードにぶつけ鳴らすと……おもむろにペンの電源を落とし、机に置いた。


「ですから……―――」




 そして、ふわりと柔らかな髪を巻き上げながら女性は……




「先ずは、落ちてみましょうか!! 話はそこからッ!!」







 アースダイバーズ 完




こんにちは!! アリカです!!


こんにちは、サリリィです。


この度は『アースダイバーズ』をお読みいただき、誠にありがとうございます!!



楽しんで頂けましたでしょうか?

一人称っぽくやったつもりだったんだけどね、なかなか難しいよね~。


アリカはほっとくとどんどん暴走するからツッコミ入れながら大変だったんですよ。

口調が変わった所とか、結構気を使ったんですが……分かってくれたかな、心配ですね。


大丈夫大丈夫、そもそもサッチャン自体出番少ないから気付いてないきっと。


さりげなく酷い……。

ところで今回、初めての登場キャラクターでの後書きっていう暴挙に出た訳ですが……―――


サッチャンそれメタ発言だよ!!


いいんです、後書きなので自由で行きましょう。

正直ね、アリカが天才設定とか無理があると思うんですよ。


いきなりアタシの存在否定!?


だってそうじゃない、おバカちゃんが主人公だと思って見てくれていた方に対する裏切り行為です。

どうするんですか、アリカに自己投影したら天才に成っちゃって……がっかりするじゃないですか。


えぇ、むしろ喜ばしいんじゃ?

天才に成った俺SUGEEEEEEEって思うんじゃ!?


……流石にアリカでもそれくらいは判るのね。


サッチャンさりげなく酷い!!


ふふ、これはさっきのお返し。

……という訳で、今回アースダイバーズをお送りした訳ですが……こちらのお話、お判りの方も多いと思いますが完結はしていません。


『完』って書いてあったじゃん!!

直ぐ上に書いてあるじゃん!!


『完』の意味合いが違います。

アースダイバーズは完ですけど、もしかしたら別の形でまたアリカが騒動起こすお話があるかもしれないって事です。


なるほどー……え、何、アタシがトラブル起こさないと物語に成らないの?


当然です、主人公だからね。

後……脚本家の気分次第でしょうか。

安心してアリカ、貴方はいつもトラブルだらけだからネタには困らないよ。


そっか、なら平気だね。


でも、脚本家さんもお仕事があるので直ぐにとはいかないでしょうけどね。

反響が大きければ気分が乗ったりするかもしれませんね。


いやぁ、アタシたちの事見てくれてる人いればいいけどねぇ~……真理だよねぇそこは。


深い様に言わないでくださいね、判ってないでしょ。


なんか今日色々厳しいよサッチャン!!

割とハートにグサグサくるよ!!


貴方のお陰でどれだけリテイクしたと思ってるの……私の話し方なんて何度変わったか判らないのに。


サッチャン最初JKっぽかったよね。


最初はアリカより明るい感じだったんですよ。

キャラが固まってるアリカはほとんど変わってないですけど、私は都度変えられてますからね。


社長も超変わったよねー。

最初お爺さんキャラだったんだよ!!


確実に若返りましたね。

それでも現状で60歳くらいですが。


あ、アンチエイジングのお陰で結構若く見えまーす。


そもそも登場人物が最初の時点で3人だったのに気付けば5人に増えてましたね。


頭取さんって誰だーーーー!!

公安局員のお兄さん名前はーーーー!?


そこは続編が有れば語りたい所ですね。

お兄さんなんてがっつり絡んできそうですし。

もしかしたらロマンス展開とかにも……。


うーん、このお話はあんまり色恋に走りたくないって脚本家さんが言ってたからなァー……。


それはそれ、これはこれです。

アリカが恋したいって言えばそうなっちゃうのでいいんです。


アタシ基準なんだ、そこは。


主人公だからね。


色恋とか言われてもイマイチピンと来ないわ~。


そうね、私もそう思う。

さて、後書きという名のただの雑談も長くなるとお目汚しに成るので、そろそろお開きにさせて戴きます。

もしこの物語における事で質問や意見が御座いましたら是非とも感想に一言添えて戴ければと思います。


アタシ達が答えちゃうよー!!


お遊びの様な物だと思って気軽にどうぞ。

ただし、『小説家になろう』におけるルールやマナー、節度を守った範囲での投稿をお願い致しますね。


劇中で出てきた専門の現象や論理、法則等も判る範囲で答えちゃうよ!!


それでは、お付き合いいただき有難う御座いました。

今後ともアリカ&サリリィを宜しくお願い致します。


今気付いたけど、アタシよりサッチャンの方が主人公っぽくね?




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