本拠地
「俺、たった二章で魔王の城に乗り込むなんて物語、初めて見たわ…」
「私もですわ…」
「ところでさぁ、セレナどこ行ったの?」
「何か探検してくるですって…」
「はぁ?あいつここが何処だか分かってんのか!?魔王の城だぞ⁈探しに行かないと!!」
「ルカさんっダメですわ!!
それこそ、ここでバラバラになったら大変なこ「あっ!居た!!おーーーーーーい!!」
発見発見!
みんな見つけたヤッフー!!
ってアレ?
「何かすごい目で見られてない?特にルカとか」
ちょっと小走りに三人の元へ行く。何かトラブルでも起きたのかな?
「おーい!鍵見つけた!!
魔王の部屋の!!」
すごいでしょー?って言うけど反応するのはカロンのみ。
大人のお二人は怒った顔で見てきます…
「セレナ…お前は何者だ?」
「ただの王女です♡」
「何故、ただの王女が敵の本拠地で勝手にいなくなり、無傷で帰って来れましたの…?」
「敵と遭遇しなかったの~☆」
「で、どこの鍵だって?」
「魔王の部屋!階段のそばに落ちてた!
ラッキー♪」
「…………」
「…………」
ハァー、と二人は深いため息を吐きました。
「セレナすげー!!」
カロンがすごい尊敬した目で見てくる。
「ふふん、そうでしょう?
これからはもっと私を敬うことね!!」
「はーい!」
「おい、そこの子供2人…行くぞ」
「はーい」
「はーい」
…ん?
あれ、おかしいな?私リーダーなはずなんだけどなぁ?
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気がつけば目の前には魔王の部屋です。
みんなを見ると、今までの戦いで
ボロボロでした…
「はぁ…やっぱり敵強いなぁ」
「結構、修羅場潜り抜けてるはず
何だけどね」
「全部はしょられてますから
分かりませんけどね…
では、回復しますから動かないでくださ…あら?」
リリィが訝しげに私を見る。
「セレナさん、何でそんなに
元気なんですか?」
リリィの言うとおり、
私は体力満々、傷なし、服もピカピカです。
「あぁ、私は自分で回復したから。リリィは他2人にかけてあげて」
「は、はいですわ」
ふぅ…
流石に私じゃ4人分の回復は出来ないからね…
全体回復の呪文忘れたし。
(この世界では、呪文を唱えないと魔法が使えないのです(´o`;)
さてさて、魔力回復した方がいいかなぁ?
現在の私の状態はっと…
私は自分のステータスを見る。
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*名前*
セレナ・クランク・テナーシェ
*出身地* テナーシェ王国
*職業* 王女
*体力* 3000/3000
*魔力* 3000/3500
*攻撃* 2000
*防御* 1800
*属性* 光
*特殊ステータス*
・王者の絶対魔法
・天からの聖書
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うーん…
まだいいか。500しか減ってないし。
「いや、セレナ。
普通は500も減ったら大騒ぎだよ…」
「そう?」
回復を終えたルカ達が戻ってきた。
「そうですわよ!普通は4桁を超えることはまずないのですわよ?」
「ふーん…まぁいいじゃん!それよりリリィ、
動かないでね。魔力回復するから。
『…この者の魔力を回復させたまえ。テーナ』」
私が呪文を唱えるとリリィの体が光り、しばらくしたら消えた。
「ありがとうございますわ」
「いーえ」
「…普通は魔力を回復させるなんて、賢者様しか出来ないはず何だが…」
「いーのいーの気にすんな!
そのうちハゲるよ」
「そうだな…」
ルカも苦労人ですなぁ…
(まあ、大体は私とカロンのせいなんですが)
さて、では
「行きますか?」
そう言って私はさっき手に入れた鍵で扉を開ける。
ガチャガチャ……カチン
鍵の開く音がした。
ギィィィ…
扉を開け、私たちは中に入った。