窓際の不思議な彼-part9-小さな探偵
窓際にいる不思議な彼
彼に悩みを話すと解決するという噂が・・・
「〇〇学校の〇〇クラスの」
「窓際にいる不思議な彼に」
「困っていることを話すと」
「解決するらしいよ」
「解決できた人を知ってる」
「ただのデマだよ」
「誰なの?」
「その学校の生徒らしい」
「その学校の生徒じゃないって聞いた」
「先生らしいよ」
「部外者だって」
「すごいイケメンだって」
「すごい可愛い女の子だよ」
「汚いおじさん・・・」
「優しいおばあちゃん」
「近所の悪ガキ」
「赤ちゃん・・・」
「印象にも残らない普通の人」
「彼は学校だけにいる訳じゃない」
「パッと見で雰囲気が違うのが分かるって」
「自分から話したくなるんだって」
街の様々な所でそんな噂の話がされている。
■小さな探偵
「む?むむ?」
「あの、あなたが、うわさのまどぎわのかれですか?」
「え?ちがう?」
「そうですか」
「しつれい!」
「しつれいしまーす」
「だれもいない・・・」
「むむー」
「しゅうかくなし!」
「あ、おねえちゃん!」
「え?なんでがっこうにって?」
「○○がっこうってここでしょ?」
「おねえちゃんがかよってる」
「わたしね、あのうわさのしんそうをたしかめにきたの!」
「え?あぶなくないよー」
「へんなひとがきたら、このブザーをならせば・・・」
「うわっ・・・」
「うるさっ・・・」
「おねえちゃん!とめて!」
「これ、とめてー!」
「はあ。ありがとう」
「え?こんなことダメ?」
「だからー、あぶなくないって!」
「たくさんひといるじゃん!」
「ええー?めんどいなー」
「ええー。わかった・・・」
「じゃあ、これからはおねちゃんにでんわする・・・」
「あーあ、せっかく『秘密の探偵』やってたのに・・・」
「え?いいよ。みおくらなくて。はずかしいよ」
「わかった。わかったから、おかあさんにはいわないで」
「もう!しかたない。きょうはかえろ・・・」
「あ、おねえちゃん?きょうこれからいっていい?」
「うん。うん。じゃあ、いりぐちのところで!」
「おねえちゃんはいっしょじゃなくていいよ!」
「えー・・・わかったから!」
「おかあさんにはいわないで!」
「ここだよね?うわさのきょうしつって」
「え?おねえちゃんもまえにきたことあるの?」
「ええー!?もしかしてそのひとにあったの?」
「おはなしした?え?ちがうひと?たぶん?」
「そうなんだ。おそうじしてたの?まどぎわにもいなかったの?」
「ふーん。じゃあ、ちがうっぽいね」
「イケメンでもなかったの?」
「じゃあ、ぜったいちがうね!」
「にせものめ。まぎらわしい!」
「だれもいない・・・」
「あっ、そうだ!」
「ねえ、おねえちゃんて、ぶかつはなにしてるの?」
「えー。まんがのじゃないんだ」
「ねえねえ。まんがのとこつれていって」
「そう。まんがのとこにはいったんだって」
「えー・・・いいじゃん。いいじゃん!」
「なんで?おねえちゃんもはずかしいの?」
「なんで?」
「そのぶかつにはいってないから?」
「だめなの?」
「え?きょうはみんなおやすみなの?」
「うーん。でも、いってみる!」
「だれもいないね・・・」
「こっちにはひとがいないんだね」
「なんだか・・・ぶきみ・・・」
「あれ?」
「あのひと、だれ?」
「なんか、こっちにくるけど・・・」
「ぶかつのひといないんじゃなかったの?」
「え?あのひとがおねえちゃんのあったひと?」
「たぶん?」
「ふーん」
「こんにちは!」
「ふむ?ふむふむ?」
「おねえちゃんて、めんくいなんだね」
「イケメンじゃん!」
「ちょ、ちょっと!いたいよ!おねえちゃん!」
「しつれいしました!」
「あのー、あなたがまどぎわのかれさんですか?」
「え?ほんとに?まどぎわにいるんですか?」
「やったー!ついにみつけたー!」
「ほんとうにいたー!」
「ありがとうございます」
「ふふ・・・」
「イケメンですね♡」
「きゃあ!はずかし!!」
「それでは、しつれい!」
「ちょっと!勝手にどっか行かないでよ!」
「本当にごめんなさい・・・」
「妹で・・・」
「はい・・・」
「あの・・・気にしないでください」
「いつもあんな感じで・・・」
「忘れて下さい・・・」
「すいません。すいません」
「はい・・・追いかけます」
「本当にすいません」
「ちょっとー!あんたのせいでお姉ちゃん」
「めちゃくちゃ恥じかいたよ!」
「もう!勝手にいなくならないでよ」
「あの人にはお姉ちゃんが謝ったんだからね!」
「もう駄目だからね!学校には・・・」
「え?もう見つけたから来ない?」
「あっそう」
「ねえ、あんた、言いふらしたりしないでよ」
「誰にもよ!」
「もう!」
「すぐに部屋に逃げるんだから・・・」
「あ、お母さん。違うよ、ケンカじゃないよ!」
「お母さんからも強く言ってよね・・・」
「あの子、お母さんの前だと猫被ってるんだから!」
「そうよ。今日だって・・・あっ」
「ううん。なんでもない・・・」
「あっ、そうだ。お母さん」
「お小遣い前借りさせて?ダメ?」
「え?理由?」
「今度ね、○○ちゃんと買い物に行きたいの」
「そう。そうなの」
「○○ちゃんね、どんどんカッコ可愛くなるの!」
「ね!お願い!」
「え?お父さんに?」
「分かったー」
「お母さんからもフォロー入れてよね?」
「ふふふ」
「ふふふのふ」
「きょう、わたしはうわさのしんそうをしった!」
「かれはじつざいしたのだ!」
「わたしはかれにあった」
「うわさどおりイケメンだった」
「わたしって・・・てんさい・・・」
「あっ、そうだ」
「わすれないうちに・・・」
「うわさのさいとにあっぷしておこうっと」
「彼は実在した」
「よしっ!」
「ふふ・・・かんじあってるかな?」
「さあ、つぎなるうわさをさがすわよー!!!」
連載となります。
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