窓際の不思議な彼-part15-窓際の不思議な彼
窓際にいる不思議な彼
彼に悩みを話すと解決するという噂が・・・
■窓際の不思議な彼
「これはね、こうした方が良いと思うよ」
「うん。そう。できたじゃん!」
「こっちよりも・・・こっちかな」
「あとは自分で決めた方が良いよ」
「あ、ほら。見て。ここに書いてあるよ」
「問題は解決した?」
「○○君は上手だね」
「○○さんはいつも優しいね」
「○○は~・・・」
「○○ちゃんはおしゃれだね」
「え?僕が?」
「いやいや、違うよ」
「誰かの噂でしょ?」
「うん。もちろん知ってる」
「えー・・・僕の事じゃないよ」
「僕だってこれだけの噂話だから調べたけど」
「僕が知らないような事や場所で起きてるもん」
「そもそも、窓際じゃなくない?僕の席」
「部活?たしかに部活では窓際・・・だったけどね」
「うん。もう後輩に譲ったよ」
「次期部長候補様にね」
「え?その席?」
「いやー、伝統がどうこう言われてるけど・・・」
「意味合いが違うみたいだよ?」
「世代によって・・・」
「うん。それに、そもそも・・・」
「うちの学校に噂の主はいないんじゃ?」
「噂のサイトだとうちの学校の名前もあれば」
「他の学校やカフェ、喫茶店、どこかの会場」
「公園、駄菓子屋etc・・・」
「ああ・・・たしかに部活のこともあったな」
「まあ、ただの噂話だよ。それも、フィクションの」
「え?探さないかって?一緒に?」
「なにか奢ってくれるの?」
「ホント?心が揺れるな・・・」
「だが、断る!」
「ただいまー。あー、お腹すいた」
「なにかやることある?」
「課題?もうやったよ」
「え?いつかって?」
「部活の時」
「そう。ホントだって・・・」
「わざわざ、お見せしましょうか?お母さま?」
「はいはい。ほら、これ」
「嘘つく意味ないでしょうよ」
「うん。大丈夫だって。ちゃんと勉強してるよ」
「あのさ・・・大学に行かずに就職っていうのは」
「どうかな?」
「うん。父さんにも話したいんだけど・・・」
「帰り、遅いか・・・」
「うん。また、週末にでも・・・」
「ゴルフ?あっ、そう」
「いや、いいよ。自分で話したいんだ」
「てか、前にも話したよね?家族会議で」
「うやむやになってたけど」
「もうそろそろ、答えを出したいんだよね」
「え?どこに就職するか?」
「ないしょ。大事な話は家族会議で、でしょ?」
「ん?どしたの?」
「ああ。いいの、いいの」
「気にせず、その席に座りなよ」
「え?落ち着かない?」
「なら、好きな席に座りなよ」
「その窓際の席は別に座らなくてもいいんだから」
「だから、伝統とかは無いって・・・」
「ん?そういえば・・・」
「君は教室でも部室でも窓際の席だっけ?」
「おー。見つけちゃったかも・・・」
「君が噂の主か!」
「はは。ごめん、ごめん」
「冗談だよ」
「まあ、知ってるよね。あの噂」
「え?そうなの?そう思われてるの?」
「小さい女の子と、うちの学校にいるその子の姉が?」
「ふーん。じゃあ、そうなんじゃない?」
「別に君でもおかしくは無いと思うし・・・」
「はいはい・・・」
「分かってるよ。違うっていうのは・・・」
「まあ、でも、その子の夢は壊さないように!」
「ただいまー」
「あれ?父さん。おかえり。随分早いね」
「え?これから?」
「家族会議?」
「・・・うん。分かった」
「5分ちょうだい。準備して頭を整理するから」
「では、今回の家族会議の議題は・・・」
「自分の進路についてです」
「今、僕の希望している進学先は、この3つ」
「これについて、意見は?」
「うん。そうだね。チャレンジすることもできるけど」
「ここで、ひとつ提案・・・というか、お願いがあります」
「第二の道です。進学ではなく、就職という」
「良い?このまま続けて」
「分かった。じゃあ、続けるね」
「僕は、出版関係の仕事に就きたい」
「それも、すぐに」
「経験を早く積みたいんだ」
「うん。そう。○○さんに影響されてる・・・」
「うん。今でも頻繁に連絡を取ってる」
「彼の元で、いや、正確には彼の働くところで」
「一緒に仕事をしたいんだ」
「待って。まだ言わせて」
「操られてるとか、利用されてるとか・・・」
「変な風に思わないで」
「それに、彼の後追いをするんじゃなくて・・・」
「こんな子供が何を言ってるって思うかもしれないけど」
「進むべき道が見えてるんだ。自分の進みたい道が・・・」
「僕は・・・自分は、就職を選びたいです」
「以上が、自分の主張です」
「・・・」
「・・・はい。父さん。どうぞ」
「うん。後悔はしない。絶対」
「約束する」
「プランもあるんだ。ずっと考えてきた・・・」
「・・・父さん?」
「え?週末?」
「ゴルフ?なんで?・・・」
「ふわー。眠い」
「ねえ、父さん」
「何で、ゴルフに?」
「母さんが見たことない顔をしてたよ」
「急にゴルフなんて言い出すから・・・」
「へ?ゴルフには行かないの?」
「どゆこと?」
「なんで、海?」
「男同士の話は海・・・なの?」
「ふふ。ははは・・・」
「父さん、変なの・・・」
「え?○○さんのことを?」
「うん。分かった。話すよ」
「長くなるよ?」
「はは。だからこんなに朝早いんだ」
「○○さんとの出会いは~・・・」
「と、いうようなことがありました」
「はは。笑いますよね?」
「父さんは結構、ぶっ飛んでまして」
「帰ったら母さんはブスッとしてて・・・」
「まあ、夕飯の時は何事も無かったように・・・」
「結局、海に行った次の日に・・・」
「全員が納得という形で、就職することに」
「はい。自分の意見を尊重してくれました」
「はい。頑張りますよ」
「また、部室に遊びに来てください」
「次期部長候補も楽しみにしてますよ」
「・・・あの、変なことを聞きますが」
「今、流行っている噂ってご存じですか?」
「ええ。いたるところで・・・」
「ああ、いえ・・・」
「なんというか・・・」
「○○さんが自分にとっての・・・」
「窓際の彼・・・でしたから・・・」
「ええ。あの時、何故だか無性に塞ぎ込んでまして」
「そんな時に、久しぶりに家に来てくださって・・・」
「あの部室でしばらく過ごしました・・・」
「あの時の経験は・・・とても素晴らしいものでした」
「人格形成とまでは言わないですが・・・」
「自分にとっての良い経験になりました」
「はは。実は・・・自分も○○さんを真似して・・・」
「あの席に・・・」
連載となります。
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