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【完結】王女と変態騎士と暗殺者  作者: 瓊紗(旧夕凪.com)
第2シーズン編

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王女とヒロインと2人の令嬢たち


さて、ここはカフェテリア。学園のカフェテリアにて、3人の令嬢が集まっていた。

私、弟の婚約者のアリスちゃん、そして弟の幼馴染み・ルカの婚約者のリゼちゃんだ。私の傍には護衛のジオとルシウスが学園内でも堂々と護衛をしている。これにも実は理由があるのだが。


―――目下、最優先の議題は。


第2シーズンヒロイン・ファナ・フローライト子爵令嬢についてだ。


ファナ・フローライト子爵令嬢はオトゲーヒロインなのでめちゃくちゃかわいい!性格がいい子なら、是非是非妹のようにでようと思ったのだが、現実はそう甘くはなかったのである。


ミルクブラウンのふんわりロングヘアーは先端がくるくるとカールしておりかわいらしい。瞳はライトグリーンでくりくりしておりそこもかわいい。顔立ちは天使の如きかわいさ。あぁ、全てが完璧。私の大好きなヒロインっ♪―――そう、思っていたのだが。


声を掛けてみて開口一番に彼女が放った言葉がこちら。↓


『うわっ、悪役王女!うそ、闇の巫女はまだ復活してないはずなのに!何で死んでないのよ!』


何つー、失礼なひと言だ。


私、王女。仮にも王女。しかしながら私を悪役王女といい、この世界では一般的ではない遠い昔に忘れ去られた“闇の巫女”と言う呼称を用いるとは、さては自分、転生者やな。


―――全く、近頃の転生者と来たら、基本的なことがなっていないのだから。郷に入っては郷に従えと言う言葉の通り、せめてこっちの世界の礼儀作法は身に着けて欲しいものである。


私はその日見事にかわいいヒロインちゃんを失った(しかも2人目)。涙目である。目の前のかわいい義妹いもうと二人が慰めてくれなかったら不登校になっていた。


本当に、かわいい義妹いもうとたちひゃっほーいである。


まずは我が弟・セシルの婚約者のアリスちゃん。オレンジブラウンのストレートヘアーは腰までの長さ。頭の上にはかわいらしい薄紅色のリボン付きカチューシャを付けている。瞳は吊り目がちなオレンジ色。何だか守ってあげたくなる系の女の子。


続いては永遠のショタっ子・ルカの婚約者リゼちゃん。オリーヴグリーンの長い髪をポニーテールにして、頭の高い位置でまとめている。瞳はきりっとした凛々しい目尻。色は淡い青である。


彼女は令嬢でありながら武術を嗜む。その昔彼女の実家は彼女が剣を持つことに反対したのだが、私はかわいい義妹いもうとのためにわざわざ女性騎士を連れて行った。


“私の護衛は女性騎士ですが、何か?”と、威嚇して差し上げた。そして彼女らが如何に素晴らしく尊敬を集める存在であるかをいた結果、渋々シトロン伯爵夫妻が納得してくれて、現在は護衛としてアリスちゃんの側にいることが多い。

もちろん、アリスちゃんとも幼馴染みで大親友である。


そんな私のかわいい義妹いもうとたちも、何故かヒロイン・ファナ嬢から目の敵にされている。


ファナ嬢は学園入学と同時にそのたぐいまれなる光魔法を発現させ、神殿から“聖女”の称号を得た。


本来聖女はユリアのはずだったが、彼女はやらかして聖女の力を得なかった。だからこそ補正が聞いたのだろうか。


ファナ嬢は光の巫女の上位ジョブである聖女の称号を得たのだ。


そしてファナ嬢は一躍時の人となったわけである。しかもあのルックスは、誰もが放っておかない。そんな彼女が手を出したのが、セシル、ルカ、そして第1シーズンの攻略対象で私と同い年のレオスだ。


無論、セシルとルカは婚約者がいる身だし。セシルに至っては王太子なので彼女の誘いは全て断り、令嬢として恥ずかしくない行動を心掛けてもらうように忠告したそうだ。しかし彼女はしつこく付きまとい、すっかり改心して従姉妹の尻に敷かれているレオスが学年を飛び越えて二人をガードしたら、今度はレオスに媚びを売る。その結果、護衛騎士たちが表立って二人をガードすることになったのである。


堅固な護衛の前に手出しができなくなってしまったファナ嬢は、攻撃対象を別に移したのである。それがアリスちゃんとリゼちゃんだ。


その理由はもちろん二人がセシルとルカの婚約者だから。原作ゲームにおいては悪役令嬢として登場する二人である。

ファナ嬢は血も涙もなく二人に迫り、攻撃を仕掛けたのだ。


あからさまに二人の前で、二人が自分を虐めるとか、足を引っかけた、突き飛ばしたなど事実無根なことを叫び、そして周りの令息たちを味方につけ、聖女であることも利用しやりたい放題。全く以って迷惑千万。


私も義姉あねとして、王女として彼女に忠告しにいったら、私も悪役にされた。“闇の巫女”だとか、“悪役王女”だとか。


そして私を庇うために出てきたジオにあからさまに懸想し始めた。ゲームの第2シーズンにおけるジオは、ヒロインとはほぼ接点がない。裏側で暗躍するだけなのだ。主に王太子妃になったユリアの子飼いの駒として。


そんな彼が自分の目の前に現れたことで、彼女は舞い上がった。ジオは不届きものとして彼女を取り押さえようとしたが、逆に喜ばせることになるため、私に秘密裏についていた護衛たちを総動員して彼女をその場から退散させたのである。


そのため、翌日から学園では常にルシウスとジオの二人体制での護衛となった。原作ゲームとは関係のないルシウスが一緒ならば、ジオが取り押さえれば逆に喜ばせてしまう状況でも対処できるし、ショタコンのルシウスが彼女になびくことはないもの。


本当は、ジオとルシウスの護衛を交代させて学園では常にルシウス、城ではジオで交代しながら務めてもらおうと思ったのだが、ジオが納得せず私の護衛として側にいると言って退かなかったため、そんな推しにキュンキュンしつつもルシウスと一緒にと言う条件を付けて護衛についてもらっている。だからこそ二人とも表立って私の脇に控えているのである。


更にリゼちゃんにはアリスちゃんの護衛を引き続きお願いし、王家直属の影をふたりにつけてもらっている。


そんな中、学生がまばらな時間にカフェテリアに集まり、ちょっとした会議をもよおすことにしたのだ。




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