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ミクリの危険な闇バイト 5

 なんとか球場全体が落ち着きを取り戻すも、イケーズ側は未だギスギス感を保ったままです。


 それを見ていたトウコ。


「いい。すごくいい。流れはこっちにきているぞ!」


 大喜びです。


 因みにイケーズのエース投手、イケダは交代でベンチへと引きずり降ろされました。


 乱闘騒ぎの火付けだったので当然の報いです。


 代わりに出てきた控え投手はイケタニ。


 しかし彼は準備不足だったのか、すぐにフォアボールでアニーズの出塁を許してしまいます。



 そう、最終回にして……。


 遂にミクリの出番が攻撃時にやって来たのです。


 トウコは打者に対してサード側へ球を飛ばすよう、送りバントの指示を出します。


 彼女の指示で打者がバントの構えをとると、イケーズの内野は前進守備の態勢をとりました。


 それを確認したトウコ。


 今度はミクリに対して指示を出します。



 ア・タ・マ・ヲ・コ・ス・テ・イ・ド



 つまり、前進守備の意表を突いて内野安打を狙おうという作戦です。


「待っててよサマン●! 絶対この足でルミ●に駆け込んでやるんだから!」


 ミクリは気合をいれて集中します。


 ……。


 …………。


 ………………。


 ピッチャー、投げました。



 その時です!



「あっ! ミクリだー! こんな所でなにしてるの?」


 偶然その場を通りがかったカレン。


 ミクリに向かって駆け寄っていくと、背後からギューッと抱き着きます。


「うわああああ! お、お嬢様なんでここに!?」


 突然の出来事に仰天し、取り乱しまくるミクリ。


 失敗は許されないと懸命になるあまり、試合に集中しすぎていたようです。


 そして思わず杖を握っていた手に力が入り過ぎてしまい……。



 カキーン!!!!



「うわぁ! まずい!」


 ジャストミート的な打撃音にミクリは青ざめます。


 送りバントの打球はあり得ない弾道でみるみる高度を上げぐんぐん加速していきます。


 それは綺麗な放物線を描くと……。


 間も無くバックスクリーンを超えて場外の川へ吸い込まれていきました。


 送りバントが場外ホームランになった瞬間です。




 …………。




 静まり返る球場。


「あの馬鹿……」


 ベンチにいたトウコはため息交じりにうつむきます。


 タイムをかける主審。


 この試合では魔法の使用が禁止されています。


 いま起こった事は誰がどう見ても魔法なので当然の処置です。


 相手チームのメンバーは一斉に辺りをキョロキョロ見渡します。


 魔法を使った犯人捜しをする為です。


 やがて……。


「いたぞ! あいつだ!」


 一人がそう言って指を差すと、全員の視線が客席の一点に集まりました。


 手に杖を持ったままのミクリの方へ……。


「げ! やべえ!」


 ミクリは大慌てでカレンを抱きかかえると、一目散に逃亡するのでした。

いつか新宿のルミ●でいっぱいお買い物をすることがミクリの夢です。

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