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刻印無しの魔法使い プロローグ

第1章最後の物語です。

 現在、国内人口の約1割が魔法使いと言われています。


 そのほぼ全てが遺伝によるものであり、魔法は魔法使いの血を受け継ぐ者だけの特権です。


 しかし、極まれに平凡な人間が魔法の能力に目覚めることがあるのだとか。


 彼らは政府の管理を逃れ、無制限の魔法を使う事が出来るのです。


 通称、刻印無しの魔法使い。


 略してインナシ。


 日常に潜むその存在はあまりに危険であり野放しにしてはいけない。


 そう考える役人達は日々躍起になって彼らを探し続けているのです。



 ◇ ◇ ◇



 夕方の駅前広場。


 バカ騒ぎをしながら酒を飲み散らかす不良達がいました。


 まだ時間も浅く、通行人が沢山いるというのに酒を帯びながらスケートボードで走り回っている始末。


 とうとう不良の一人が通行人とぶつかってしまったようです。


「痛ってーな! この野郎!」


 自分からぶつかったというのに、不良は少年に向かって逆ギレを始めます。


「…………」


 少年は小さな声で何かをぶつぶつ呟くと、相手を睨み返しました。


「てめえ、なめた態度とってんじゃねーぞこの野郎!?」


 不良は少年の胸ぐらを掴みます。


 その時。


「ぎゃあああああ!!」


 後方にいた不良仲間が突然叫び声を上げました。


 振り向くと……。


 なんと仲間達の首が勢いよく回転し、次々とねじり切れていったのです。


 首から上が地面に落下します。


 そして頭を失った身体から噴き出す血液。


「きゃああああ!!」


 それを見た通行人達が悲鳴を上げて逃げていきます。


 少年の胸ぐらを掴んでいた不良。


 本能的に感じます。


 ここに居てはいけない。


「うわああああ!」


 不良は叫びながら逃げ出します。


 それを見て少年はニヤリと笑うと、逃げ惑う通行人に紛れて消えていきました。


 しかし逃げ出した不良も間も無く首が捻り切れて、ついに事切れてしまったのです……。

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