表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/307

ミクリの本質 3

 一体何が起こったのか、興味本意で外の様子を覗くカレン。


 血まみれで地面に横たわる運転手の姿に驚愕します。


「きゃああああ!!」


 ミクリは叫ぶカレンをすぐさま抱き寄せると……詠唱を始めます。


「見える姿は過去の物……汝、理想の姿を我に示せ……起動! オブジェクト変更!」


 内側から窓ガラスをバンと叩くと、黒いリムジンだった自動車が瞬時にド派手なピンク色の3輪トラックへ変形しました。


 その際、先程パンクしたタイヤ1本を切り離して、且つ変形時にキサラギを車内へ確保しています。


 カレンは今にもパニックに陥りそうな状態です。


 それを横目にミクリはキサラギの出血部位をすぐに止血し状況を整理します。


「狙撃されている。そう……私達は今、遠距離から攻撃されている……。もっと警戒するべきだった。考えれば分かることだったんだ……」


 そう、ミクリは改めて気付かされたのです。


 強大な権力を持つカグラザカのご令嬢が、命を狙われる事は極当たり前であったということを……。




 酷く動揺し過呼吸を始めるカレン。


 ミクリは彼女の視線を無理やり自身の瞳へ向けさせます。


 怯えている小さなその瞳を真っ直ぐ見つめ、ミクリは冷静かつ力強く説明します。


「お嬢様! 落ち着いて話を聞いてください。キサラギさんは無事です。私が今、治癒の魔法をかけました」


「――――」


 未だカレンは呼吸を荒げています。


「安心して下さい。今からこの車はお嬢様達を無事にお屋敷まで連れて行ってくれます」


 その言葉に応じるように3輪トラックのエンジンが勝手に起動します。


 車の外装に付着したキサラギの血液を媒体にして、『トラックは屋敷まで自動走行する』という機能が付け足されているのです。


「二人は絶対に私が守って見せます! だから……お嬢様はお屋敷で待っていて下さい」


 そんな力強い瞳にまるで吸い込まれていくかのように、カレンは落ち着きを取り戻していきます。


「…………じゃあ……ミクリ……は?」


「私は今からあの悪いヤツをやっつけに行ってきます。私、やる時はやるんですよ」


 ミクリは指をパチンと鳴らしました。


 するとトラックの周囲に煙幕が発生し、目くらましの間にミクリは車外へ飛び出します。


 遥か後方、ビルの屋上にいた敵を視界に捉えると、魔法で出現させた箒にまたがり上昇を始めます。


 それと同時にカレンとキサラギを乗せたトラックは屋敷へ向かって勢いよく自動走行を始めるのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ