《声劇》アオハルキャット
《キャラクター》
ゆみ 主人公 男 アパートでひとり暮らしをする高校2年生
彩月 飼い猫 メス 3歳 主人公の飼い猫
猫神 性別不問 年齢不詳
担任 女性 20代 国語教師 自由奔放な性格
委員長 名前:益田ゆな おっとりとした性格 クラスメイトには隠しているが、ブラコン
佐藤 名前:佐藤そら 運動部 はっきりした性格
ハルト 名前:瀧川陽斗 チャラい系 オバケ兼役
当麻 名前:当麻祐也 ちょっと変なやつ
益田 名前:益田ヒロト 遊園地に高校生の妹と遊びに来た男子大学生
シーン1【その猫、神と契約を交わす】
(神社の境内で猫神が鎮座し、一匹の仔猫が頭を下げている)
《彩月》「神様、彩月の事を人間にしてください。あの人とお話がしたいんです。」
《猫神》「ふむ、いいのか?契約をして。それでは代わりにお主は‥」
(風の音で猫神の声はかき消される。)
シーン2【飼い猫が美少女になってるやん】
(朝、一人暮らしの高校生ゆみが目覚ましを止める)
《ゆみ》「あ〜、はぁ。眠〜」
(起き上がり、カーテンを開ける)
《彩月》「うにゃッ! 眩し〜い〜」
《ゆみ》「ああ、ごめん。でも朝はカーテンは開けないと...って、、はぁ!?」
《彩月》「ん〜、ゆみくん、どうしたのにゃ?」
《ゆみ》「だ、だ、誰なんですか……!」
《彩月》「え〜、わかんにゃいの〜?彩月だにゃ〜」
《ゆみ》「?はぁ!? 冗談だろ。彩月は俺の飼ってる猫で……」
《彩月》「ちょっと大きくなったかもしれないけども」
《ゆみ》「大きくなりすぎだろ! え、テレビのドッキリ!? 隠しカメラどこだ!」
《彩月》「ん〜、ゆみくんとお話が出来てる〜。ん〜、ぺた〜」
《ゆみ》「へ、お前ほんとにあの彩月なのか?」
《彩月》「そーだよ〜」
《ゆみ》「じゃあ、なんで人間になったりしたんだよ」
《彩月》「ひーみーつー。強いて言うなら、ゆみくんとお話がしたかった!」
《ゆみ》「そんな理由かよ……」
《彩月》「そんな理由って何よ〜。うにゃー!」
《ゆみ》「どうやって人間になったんだよ」
《彩月》「神様とね、契約したの」
《ゆみ》「神様と?」
《彩月》「ゆみくん、学校行かなくていいの?」
《ゆみ》「え?マジか! ちょい、彩月! 家で大人しくしとけよ!」
《彩月》「ムフフフフ」
シーン3【飼い猫が高校の転校生!?】
(ゆみは学校の廊下を走っている)
《ゆみ》「よし、ギリ間に合いそう……」
《彩月》「ゆみくーん」
《ゆみ》「は?! なんで、居んの! お前その格好.....」
《彩月》「ゆみくんの学校の制服! 驚かせようと思って」
《ゆみ》「お前どこでそれどこで手に入れたんだよ!」
《彩月》「えっと神様が用意してくれたの」
《担任》「あら〜、水戸くんどうしたの? もう遅刻じゃない? 明日週末だからって、気を抜き過ぎよ。えっと、あなたは?」
《ゆみ》「な……!? 先生……」
《彩月》「彩月です! え〜と、たしか……あ! テンコウセイ! テンコウセイとして、来ました! お姉さんは誰ですか!」
《ゆみ》「おい……そんな嘘すぐバレ……」
《担任》「ああ! あなたが今日来る転校生の! あら〜、先生をお姉さんなんて、面白い子ね〜。外国の子なのかな?」
《ゆみ》「え? え?」
《担任》「水戸くん、転校生の子を案内していたのね。じゃあ、遅刻は仕方ないね」
《ゆみ》「どうしてお前、転校生になってるんだよ!」
《彩月》「神様が色々としてくれたの」
《ゆみ》「だから神様って……」
《担任》「じゃあ、職員室に案内するから来てね」
(チャイムと共に朝のホームルームがはじまり、先生が教室に入ってくる)
【ガヤ】(高校生が教室で言いそうなセリフ「げ!?今日、小テストあんじゃん!勉強してないよ〜」とか)
《担任》「みんな席について〜。今日から、みなさんと共に勉強をする転校生を紹介します。彩月さーん入ってきて〜」
《彩月》「彩月って言います! みんな、よろしくね!」
《ゆみナレ》彩月がクラスに馴染むのは一瞬だった
(授業中、彩月は教科書がない為、隣の席の委員長と机をひっつけて見せてもらっている)
《担任》「じゃあ、こちらの推量の助動詞「べし」の他の意味4つ答えてください」
《彩月》「彩月わかんない!」
《委員長》「え〜と、この助動詞はね〜、意思、可能、当然、命令、適当になるんだよ」
《彩月》「ん‥うん‥‥わかんにゃい!」
《委員長》「うふふふ。そっか〜」
(休み時間、彩月は女子生徒達と楽しく話している)
《佐藤》「あたし、めっちゃ猫っ毛なんだよね〜」
《彩月》「佐藤さん! 彩月も猫なんだよ!」
《委員長》「彩月さんが猫〜?(笑)え〜、そうなの?ん〜、でも、ぽいかも」
(男子が後ろから話しかけてくる)
《ハルト》「彩月ちゃん! 彩月ちゃんは彼氏とか居るの?」
《彩月》「ん〜、居ないよ〜。でも、大好きなご主人様は居る!」
《ハルト》「え、ご主人様……? それ……えっちな感じ?」
(遠くでゆみが見ている)
《ゆみ》「ああ! アイツ何いってんだ……」
《当麻》「(当麻がゆみに肩を組んできて)水戸〜、転校生の彩月ちゃんさ、超可愛いよな!」
《ゆみ》「(引き気味に)ああ、そうだな...まあ、猫として可愛かったけど、女の子になっても可愛いんだよな」
《当麻》「お前何変なこと言ってるんだよ」
(体育の授業で女子は走り高跳びをしている。次はの番)
ピッ(笛の音)
(走り、飛ぶが高いバーに阻まれてしまう)
《佐藤》「ああ‥!だめだ〜。163センチは流石に高いなぁ」
《彩月》「佐藤さん、リクジョウブなんだよね?彩月はハシリタカトビ、はじめてやるの!」
《委員長》「彩月さーん! 高さ! ホントにこのままで大丈夫なのー!?」
彩月「うん! へいきー!」
《佐藤》「私でも無理なんだから無謀だよ!」
《彩月》「大丈夫! 大丈夫!」
ピッ(笛の音)
(彩月はすごいスピード走り、踏み切りと共に身体は宙を舞った。かすることもなく、難なくバーを越え、マットに身体が落ちると歓声と拍手が巻き起こる)
ガヤ(「彩月さんやば!」「すごーい」等)
《佐藤》「(完全に裏返った声で)彩月さん! ヤバ‥え!? どゆこと! 彩月さん、ヤバイよ!」
《委員長》「佐藤ちゃん、落ち着いて〜。いま佐藤のほうがだいぶやばいことになってるから」
《彩月》「えへへ、そんなにすごいかな?」
《当麻》「彩月ちゃん、かわいいだけじゃなく、運動神経も抜群……ますます惹かれてしまう…」
《ゆみ》「あははは」
(学校が終わり、終業のチャイムが鳴り、カラスが鳴いている)
《佐藤》「彩月さーん、またねー!」
《彩月》「佐藤さん、またねまたねまったねー!」
《ゆみ》「今日1日どうだった?楽しかったか?」(寂しさ)
《彩月》「ううん?普通だった」
《ゆみ》「はぁ?」
《彩月》「だって、ゆみくんと話せなかったもん!他の人ばっかり話に来てさ」
《ゆみ》「はは、そっか。」
《彩月》「なんで嬉しそうなの!」
《ゆみ》「いや?何もないよ」
《彩月》「きーにーなーるーじゃん」
《ゆみ》「ひみつ」
《彩月》「もーう!(間を空ける)ね、明日学校休みだよね?外で遊ぼーよ!」
《ゆみ》「俺は寝るよ。彩月だって、毎日寝てばっかだろ?」
《彩月》「え〜!!やだぁ!お外行きたい!かわいい服とか着たいよ〜」
《ゆみ》「ダーメーだ。こっちにはこっちの事情があるんだよ。ワガママ言うな」
《彩月》「(ゆみには聞こえないくらいの声で)......彩月には時間が無いのに...」
シーン4【猫の神が見せた夢】
(ゆみの夢の中)
《猫神》「ふぉっふぉっふぉっふぉっふぉっ」
《ゆみ》「ん…ああ、え?お前、誰だ?」
《猫神》「ふぉっふぉっふぉっふぉっふぉ。」
《ゆみ》「え? 彩月!? どうしてそいつの隣に居るんだよ!帰ってこいよ!」
《猫神》「ふぉっふぉっふぉっふぉっふぉっ」
《ゆみ》「おい! 彩月! 待てよ! 行くな!」
(ゆみは夢から覚める)
《ゆみ》「行くな.........」
《彩月》「ゆみくん?大丈夫?」
《ゆみ》「あ...え...彩月!?」
《ゆみ》「良かった...ほんとに良かった...」
《彩月》「えっと、わかんないけども、よしよし。うなされてたもんね」
《ゆみ》「なぁ...彩月...昨日はああいったけど、今日出かけね?」
《彩月》「うん!」
シーン5【飼い猫とショッピング】
(地元のショッピングモールに二人は出かけた)
《ゆみ》「服、その制服しかないだろ?流石に外に出るのに、ずっと制服でってのは、アレだしな」
《彩月》「わぁ〜、どれも可愛いね! 着てみたいなぁ!」
《ゆみ》「試着ってのがあって、あそこで着替えて来れるぞ」
《彩月》「え!? ホント!?」
《ゆみ》「ああ、気に入ったやつ何個か持ってって着てこいよ」
(カーテンを開ける)
《彩月》「どう!?」
(カーテンを開ける)
《彩月》「これは!?」
(カーテンを開ける)
《彩月》「可愛い〜!」
《ゆみ》「おお、どれもいいと思うぞ」
《彩月》「え? ホント!?」
《ゆみ》「ああ、でも、1番目のやつが俺は好きかな?」
《彩月》「じゃあ、これ買う!」
《ゆみ》「よし、いくらだ?払うよ」
《彩月》「大丈夫! お金は持ってきてます! ふふん!」
《ゆみ》「ふぇ? なんで!?」
《彩月》「神様が用意してくれたの!」
《ゆみ》「お前が時々言う神様って何者だ?」
《彩月》「猫の神様。それよりあと、もう1着欲しいな!……明日着る用にね(寂しげに)」
(※《彩月》は《猫神》との契約により、3日で命を失う。なので、着る服は2着で良い)
《ゆみ》「ああ、土日終わったら学校だもんな。とりあえず2着って訳ね」
《彩月》「そ!じゃあ、次のお店行こ!」
(二人はフードコートで食事をしている)
《彩月》「これ、美味しい!猫だった頃は食べれなかったもんなぁ。こんなに美味しいんだ!」
《ゆみ》「はははは」
(二人はゲームセンターでゲームをしている)
《彩月》「そこ右で、左! うう......ああ! 落ちちゃった! もっかい!」
《ゆみ》「程々にしとけよ。そういうのは金が一気に無くなるから」
《彩月》「ぐぐ...よし! 取れた!」
シーン6【猫の神の忠告】
(夜になり、二人は住宅街を通り、家までの道を歩いている。)
《ゆみ》「そのネズミのやつ、抱きしめてそんなに気に入ったの?」
《彩月》「うん! ネズミ好きぃ。しっぽとか可愛いよね!」
《ゆみ》「あ、思い出した。晩ごはんの材料買わないと。彩月は何がいい?」
《彩月》「え、じゃあ〜、魚!」
《ゆみ》「いいね〜、昔から好きだったもんな。」
《彩月》「ねぇ〜、明日も遊びたいな......」
《ゆみ》「ん?いいぞ。どこ行く?」
《彩月》「ゆみくん、お願いがあるんだ」
《ゆみ》「何?」
《彩月》「つがいごっこしてくれない? 人間で言う恋人…...」
《ゆみ》「え...」
《彩月》「明日だけでいいの!お願い」
《ゆみ》「そっか。いいよ」
《彩月》「え!?やった!断られると思って心配だった」
《ゆみ》「なんだよ、それ」
《彩月》「あ、寄るところ思い出したから、スーパー先行ってて!」
《ゆみ》「どうかしたのか?」
《彩月》「猫の友達に挨拶するの」
《ゆみ》「わかった。暗いし、気をつけてな」
(ゆみが居なくなった)
《猫神》「言わないのか?」
《彩月》「はい、ゆみくんにはいつも通りにして欲しいんです。ごめんなさい」
《猫神》「謝ることは無い。子供達の望みを聞くのが猫の神の仕事じゃ。期限は明日じゃ。最後の主人との時を楽しむが良いぞ」
《彩月》「はい...」
シーン7【つがいになったご主人様】
(駅前でゆみはひとり人を待っていた)
《ゆみ》「あ、来た。わざわざデート感出すために、同じ家から来るのに待ち合わせって...(苦笑)」
《彩月》「え〜?ダメ〜?」
《ゆみ》「別にいいけどさ」
《彩月》「ふふ、今日は楽しもうね。遊園地!」
(遊園地に来る)
《彩月》「ねぇねぇ、あれ乗ろうよ!」
《ゆみ》「はぁ?ジェットコースター?」
《彩月》「みんな、キャーキャー聞こえてきて楽しそう!」
《ゆみ》「いや、無理無理無理!絶叫系マジ無理!」
《彩月》「え〜、彼氏なんだから情けないこと言わないでよね!」
《ゆみ》「ぎゃーーー!!!!!」
《猫》 「きゃーーー!!!!!」
《彩月》「楽しかったぁ」
《ゆみ》「死ぬかと思った…」
《彩月》「ねぇ、次あれ!」
《ゆみ》「はぁ?ホラー系だと!?それも無理」
《彩月》「良いから!行くよ!」
《お化け役(ハルト兼役)》「俺を殺したのは……お前か!!!」
《ゆみ》「うわぁー!!はぁはぁはぁ」
《彩月》「つんつん」
《ゆみ》「うわぁー!!」
《猫》「あははははははははは」
《ゆみ》「おい(怒)彩月..飼い主で遊ぶなよ!」
《彩月》「いまはご主人様じゃなくて彼氏だもん!ふーん!」
《ゆみ》「お前な......」
《彩月》「ほら、もうすぐ外だよ!」
《彩月》「は〜あ、楽しかったぁ」
《ゆみ》「はぁ、疲れたぁ。」
《彩月》「少し休む?」
《ゆみ》「ああ、ごめん。」
《彩月》「じゃあ、飲み物買ってきてあげる」
《ゆみ》「ああ、いってら」
《彩月》「ふんふふんのふーん」
《益田》「あの、すいません。コールセンターってどっちにありますか?妹とはぐれてしまって。」
《彩月》「え、えっと、どこだっけかなぁ。あっちの方に地図があって...」
《益田》「教えてくれてありがとうございます」
《彩月》「どういたしまして。」
《ゆみ》「あの!ナンパはやめて貰えますか?俺の...彼女なんで...」
《益田》「え、あ、はは、そうですね。じゃあ、ナンパ男は退散するとしましょう。お二人さん、末永くお幸せに」
《彩月》「ねぇ、ゆみくん、道聞かれただけなんだけど」
《ゆみ》「え?マジか...俺恥ずかしいじゃん。うわー!!もう…無理だ……」
《彩月》「ああ、どうしたのよ!もう、仕方ないな。ちゅっ」
(頬にキスをする。リップ音出せたら出す。)
《ゆみ》「ふぇ?」
《彩月》「どう?これより恥ずかしい?」
《ゆみ》「イヤソンナコトアリマセン」
《彩月》「ふふ、顔、真っ赤だね。よし、暗くなってきたしさ。最後にあれ乗ろ」
(二人は観覧車に乗っている)
《ゆみ》「観覧車ってさぁ、なんというか地味だよな」
《彩月》「絶叫もお化け屋敷も無理な人が何言ってんの?」
《ゆみ》「うるせーよ!」
ガタン
《ゆみ》「ひぇ!」
《彩月》「わ〜」
(場の雰囲気が少し変わる)
《猫神》「ふぉっふぉっふぉっふぉっふぉっふぉっ。彩月、時間じゃよ。」
《ゆみ》「お前は...夢でできた!」
《彩月》「神様!」
《ゆみ》「かみ...さま?」
《彩月》「まだ、まだ...時間は...」
《彩月》「人化の契約の代償を覚えているな」
《彩月》「人化の代償は...」
(冒頭シーンの回想)
《猫神》『ふむ、いいのか?契約をして。それでは代わりにお主は3日で死ぬことになる』
《猫神》「それでは...彩月...最後にすこし時間をやろう。言い残すことはないか?」
《ゆみ》「彩月...」
《彩月》「ゆみくん...彩月ね?この3日間、凄く凄く幸せだったんだ?キミと学校に通えた。キミと遊べた。そして、君のことが出会った時からずっと好きでした。」
《ゆみ》「彩月...どういう事だよ!待てよ!ふざけんな!こんな突然お別れっておかしいだろ!」
《彩月》「ありがとう」
《ゆみナレ》これは契約だ。命あるものがかたちを変える事はそれなりに代償を伴う。
エンディング【神の思惑。キミといつまでも。】
(昼間、ゆみが自分のアパートの玄関の前で立っている。部屋のドアが空いて中にいた人が出てきた。)
《彩月》「ゆみくん!」
(少し遠くのビルの屋上から猫神が見ている)
《担任》「猫神?どうしてあれを、彩月を生かしたの?」
《猫神》「猫の神は別に契約で子供たちの命を取りたい訳じゃない」
《担任》「理解ができないわね。あなたは子どもに対して甘過ぎよ」
《猫神》「ワシこそ、お主のように神のくせに、子供達に混じって、学校の先生ごっこしてるやつが理解できん」
《担任》「あはは、私はそれなりに楽しいよ。で?理由を教えてくれない?」
《猫神》「まぁ、強いて言うなら、猫の気まぐれかにゃ?」
《ゆみ》「なぁ彩月、今日はどこに行く?」
《彩月》「んー、ゆみくんの行きたいところ!」




