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前世、思い出しました

パチッ。目を覚ますと、目の前には凄く豪華なベットの天井が見えた。…は?勢い良く起き上がり、


ベットから降りて鏡を見た。俺の顔はどんどん蒼白くなっていった。「うわぁぁぁぁぁ!!」





俺はアンディ・エインズワース。紫の髪が特徴の伯爵の一人息子だ。そして…前世の記憶がある。


俺は前世の乙女ゲーム『』の悪役だ。幼い頃に両親を亡くし、兄達も家に戻ってこずに悪役令嬢と協力して


ヒロインを虐め、最後には殺されてしまうという悲しいキャラだ。「はぁー…」溜息を吐いた。最悪だ。好きなキャラだったけど回避するのか…。まあ、平和な暮らしをしたいから仕方ないか。「アンディ様、お兄様がた


がいらっしゃっています」メイドさんの声が聞こえ、急いで着替えた。「今、行きます!」





下へ降りると、赤い髪のムスッとしている顔のジーク・エインズワースと、オレンジの髪の明るそうな


リアム・エインズワースが…イケメン達がいた。だけど…


眩しいんですけど!?羨ましいわ!俺がそんなことを思っているのを知らずにオレンジの髪の人は俺に


かけてきた。「お前、母さん似なんだな」冷たい目。アンディはずっとこれに耐えてたのか。


でも、こんなのに負けてたら破滅回避できない。俺はまんべんの笑みで「うん!兄上達も父上に似て綺麗な


髪だね!」どうだ。俺の前世でも女を落とせた笑顔は。二人を見てみると…「綺麗な…髪だと本当に思うの


か?」「え?」ジークが自分の髪を掴みながら聞いてきた。「俺は色んな奴らにこの髪の事で散々、言われ


て来たんだ。それなのに…こんな髪が綺麗、だと思うのか?」泣きそうになりながら聞いてくるジークに


俺は頷いた。「だって…お日様に当たってきらきら光ってて、ルビーみたいで僕は兄上の髪が大好きだよ。


もちろん、兄上自身も」ジークは目を見開く。「っ初めて言われた、そんな言葉。リアムも言ってこないか


らな」リアムは慌てて言う。「それは気遣って…」「分かってるよ」ジークは目を細めて笑っていた。



あ、そう言えばこの二人は俺がいたから両親に構ってもらえず出ていったんだっけ。それは四年前。今、


8歳だから俺が四歳の時か。それはまだ小さかった俺でも分かっていたことだった。「どうして…俺がいた


から出ていったのに帰ってきたの?」傷つけたんだったら謝りたい。二人は黙っている。怒らせたのだろう


か?すると…「気づいてたんだな。お前の言うとおり俺たちは出ていった。けど、お前の顔が見たくて帰って


来た。自分達が思う程お前が大好きなんだよ。俺たちは。」「っ!」泣きそうになった。そんな言葉、


前世では言われなかったのに。でも、言ってやる。「…おかえり」二人は驚いていたけど、顔を見合わせて


言った。「ただいま、アンディ」







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