白い砂の橋・白い虹・御主人様は奴隷様?
・・・ここは砂漠の王国・・・
・・紺碧の空に白い砂が舞う・・
白い虹・・砂の橋 紺碧の青の拡がる空に向かい… 白い砂が音をたてて
つき上がってゆく…
空にかかる…白い虹のような…砂の橋がかかる…
魔女は笑う そう私がそなた達の定め・・運命を予知した者
乙女の姿に荒々しい獅子の心を持つ者よ 美しき乙女
兄が儚い(はかない)カナリアなら
お前は砂漠の鷹 そなたの願い事をきいてやろう…
明日なら…確実に…そなたの兄を救いだせる…
が…今日ならば…
まだ連れ出された 旅から戻っておらぬかも知れぬ…
しかし…明日の朝には?仲間達は全て処刑されて…
いかがする??城への道 砂の橋をかけても良いが…
・・・魔法がかかる・・白い砂が舞い上がり・・白い虹のようになる・・
・・・砂の橋がかかる・・王の城まで繋がってる・・
男の一人が少女に声をかける
・・本当にいいのか?アーシャッハ・・
・・仕方ないでしょ・・あの魔女・・予知と魔法が使える者・・
彼女は一度きりの魔法をすでに使ってしまった・・
・・魔法が使えるのは今日か明日だけ・・明日なら間違いなくナジュ兄は城に戻ってるけど
明日の朝には・・反逆者・・私達の仲間が処刑されちゃう・・
・・今日・・兄が戻ってれば一緒に逃げる事も出来るけど・・行くわよ!!
馬にまたがり・・大勢が城に殴り込みをかけて 味方達を救う・・しかし
・・・・やはりナジュ兄が・・いない・・
戻るぞ!アーシャハ!!・・魔法が消える!
・・・・わかった・・行きましょう!
数日後・・・
先日の騒ぎを覚えてる…
反乱者どもの一団が城に 攻めてきて…
地下牢の囚人をたくさん…連れさった…
事件 中でも…反乱者の若い娘が…
とても強くて 一度に数十人の兵士がなぎ倒されらしいね…
どことなく…あの美貌の彼に似てたらしい…という噂も
あるけど…本当かしら (実は妹だった…)
で…反乱者達は城の方にも押し掛けて
どうやら…美貌の彼を拐うつもりだったみたいね…
美人だもね…拐われたら……きっと…彼らに
何 赤くなって…うっとり変な想像してんの…
やぁね…そう言う貴女だって同じように考えたでしょう…
きっと…子守唄と添い寝をさせられたわね…
それとも…絵本を読んであげたり…とか
きやあ…きやあ変な想像したわ♪
まぁ ちょうど 主さま達の城の皆に 同行して旅に行って
留守だったから…
何事もなかったけどね…
反逆者の身内だから 奴隷の身分になってるけど…
以前から学校に通いながら
城に住み込みの楽士として勤めたわけで…
楽器の演奏もこなすし
最近では 舞も踊り 更には…あの美貌
異国の外交官達への歓迎のための大事な宴の人気者
奴隷の僕に 護衛用の奴隷兵士をつける…
ナジュ・・彼は怪訝な顔をして答える… (奴隷に奴隷をつける?)
細かい用件も頼んでいいって…と女官長
なんでも…親衛隊長が直々に選んだらしいね…
あの人が…微妙な表情を見せるナジュ
先日もその前も・・異国のお菓子に美味しい果実に
高価で珍しいお茶の葉に・・ 勉強の本や・・
最新の楽譜やら・・
親衛隊長 彼 本人は来ないけど・・
彼からの贈り物が ナジュに多いね・・
かなり気をつかってるみたいだけど・・
チラリとナジュサアナを見る女官長・・
それから これ 絵本もプレゼントで預かっているよ…
これ… 僕が欲しかった…白銀のケンタウロス…
魔法使いの弟子のわん子と目つきの悪い少年
アーシュの御話 ちょっぴり嬉しそう
で…こちらが彼・・と紹介される
片方のみの目…しかし…
・・ま…まさか?兄さん
奴隷兵士 彼は…処刑されたはずの大事な長兄によく似た男だった???
FIN