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闇の支配人は女子高生  作者: したたら
5/5

思い出した過去

「私、私ッッ・・・・・・うぅぅ」



菜々乃が泣き出した。




「どっどうしたの!菜々乃!しっかりして!」


声を掛けても泣いているばかりで返事がない。


「みっ海紅、係員の人を呼んでくる!」


結局私達は係員の人に連れられて

非常口からお化け屋敷の外に出た。


「二人とも本当にごめんなさい。

あんなに並んだのに私ってばまた・・・」


「気にしなくていいよ!海紅もちょっとだけ

怖かったから!あんなに暗いなんて思わなかった!」


「そうだよ、お化け苦手なら無理して

入らなくてもよかったのに。」



「・・・ううん、違うの」


「えっ違うって何が?」



「私、お化けが怖くて泣いてたんじゃないの。

さっき通った人が・・・・・・ひっく・・・・・・うぅ」


また菜々乃が泣き出した。


通った人・・・



まさか!さっきのサングラスの・・・



「もしかしてサングラスの人?」


とりあえず言ってみた。


「・・・どうして分かったの?」


「何か怖そうな人だったから・・・かな」


流石に気配を感じたなんて言ったら

驚かれそうだから、とりあえずの理由をつけた。







「あの人、私のお父さんなの。」




「「えっ!?あの人菜々乃のお父さんなの?」」


完全に海紅と言葉が一致してしまった。

それもそうだ。

まさかお父さんなんて思わなかった。


オーラを感じたのは菜々乃と似ていたからかな・・・?

それにしてはあまり似ていない気もするけど。




「でもうちの両親は離婚したんだ。

だから今はあの人とは暮らしていないよ。」



想像以上に暗い話になってしまった。

暗い過去を話させてしまって申し訳ない気分だ。



「辛い事を話させてごめんね?

でも何か他にも辛い事があれば海紅いつでも

相談に乗るよ!」


「私も力になるよ!」


「ありがとう・・・でも今は大丈夫。

こちらこそお化け屋敷行けなくなってしまって

ごめんね。また並びなおそうか?」


「うーん、、、でも他のやつにしようよ!

もっと明るくて元気になるやつがいいなー!」


明るくて元気になるアトラクション・・・


「うーん、ジェットコースターとか?」

菜々乃が提案した。





「「それだ!!!」」




私達は全員一致でジェットコースターの列に

並ぶことにした。せっかくだから一番人気の

アトラクションに乗ることにした。


その後は海紅がモンキーマウスと会いたがっていたから、モンキーマウスと写真を撮ってからお土産やさんに向かおうと話し合って決めた。



スマホをいじったり、ぺちゃぺちゃと

話しているうちに順番が来た。


おおぉ・・・間近でコースターを見ると

ガッチリとしていていかにも絶叫マシンと

いう感じだ。結構怖そうな感じがする。



「安全バーをしっかりと下までお下げくださーい!

お荷物はお足元にお願いします!」


係員の指示に従ってマシンに乗った。

海紅は絶叫マシンが得意だと言っていたから

私と菜々乃、そして海紅の2対1のペアで乗った。


「それでは出発しまーす!いってらっしゃーい!」


係員の人がそう言うとゆっくりとマシンが

動き出した。そして急降下に向けて

ゆっくりと上り坂を登っていく。


チェーンの音がなお一層恐怖を掻き立てる。


そうして最高到達点に到達した。




「落ちるよ!もうすぐだよ!」


海紅がそう放った瞬間・・・





ヒュンッ



というジェットコースター独特の内臓がフワッと

浮く感覚を感じると・・・




ガタガタガタガタッッ!!!




ジェットコースターが下り坂を

一気に滑り出した。



「キャアアアアアアア!!!」



最早誰の叫び声かですら分からない。





急降下の後は急旋回したり急上昇したりで

何が起こっているのか全く分からなかった。




そんなこんなでり場が見えてきた。


ジェットコースターの後のこの安心感は

なぜかいつも心地が良い。



「おかえりなさいませ!

お荷物を持ってお出口へどうぞー!」




私たちはへなへなになりながら

ジェットコースターを出た。




「こ、怖かったぁぁぁ」


「さすが人気アトラクションだね・・・

海紅、人生で一番怖かったかも!!」


「でも何か楽しかったね!」




「ちょっとどこかで休憩しようよ!」


「さっきから休憩ばかりだけどね・・・

でもお腹も空いたしお昼ご飯にしようか?」


「うん、それがいいよ!」




私たちは遊園地の中のレストランに入った。


店内は順番待ちの人で沢山だ。



「うわぁぁお昼ご飯食べるだけで

こんなに待つんだね・・・」


「お昼時だもんね・・・

でもお腹すいたし待つしかないね〜

私、名前書いてくるね!」


菜々乃は順番待ちの紙に名前を書きに行った。






私と海紅は順番待ちのイスに腰掛けた。


おもむろに辺りを見回していたその時だった。





「よぉ、姉ちゃん。可愛い顔してんなァ。

どれ、おじちゃんが奢ってあげようかぁ?」




な、ナンパ?こんなところで?












ふと顔をあげると、

そこには帽子とサングラスをかけた

中年男性の姿があった。






to be continued・・・

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