兄弟達の挽歌:序章
かなりのグロい表現があるお話です!
苦手な人はまわれ右です!
彼女は透き通る様な冷たい声音でそう告げた。
「今度は誰を手なずけて此まで来たのです?」
彼女は視線を本に落としたまま話す。まるで俺の来訪が邪魔だと言わんばかりにだ。
邪険にされるのにはもう慣れた。
人間の適応能力を舐めてもらっては困る。
今やもうこの絶対零度のような声を週一で聞かねばと思えてくるから不思議だ。
どうやら俺にはマゾっけがあったらしい。
「聞いているのですか?」
彼女はやっと本から視線を離し、ゆっくりゆっくりと俺の方へ顔を向ける。
そこには極めて端整に造られた人形のような顔立ちの、もの凄い美少女が大きな青い瞳で俺を見つめていた。
「あぁ。聞いているよ?それより君に相談したいことがあるんだ。聞いてくれるかい?」
俺はすかさずそう告げる。
此での君主は彼女だ。質問に答えない俺は異分子で、排除されるべき存在なのだろう。
でも俺はあえて彼女に歯向かおうと思う。
絶対的ルールにも例外ってもんが含まれる。
俺はその“例外”になりたいんだ。
ルールと制約に縛られたこの部屋からいつか彼女を解放するために。




