影の精霊とクリスマス。
毎度の事ながら、エセ関西弁と…今回はガッツリBL表現が出てきます。そこに嫌悪感を感じたかたは閲覧をご遠慮していただくのをオススメします。
おはようさん!最近は、連載中の某小説に登場するコピーの方に立場とられかかっとる本体影の精霊やで!!
なんや今日は、どうも世間一般には『クリスマス』っちゅうらしいんやけど、クリスマスってどんな事なんやろ?栗栖さんがこの日に鱒でも売っとったんやろうか?変な行事もあるもんやなぁ…。まぁ、分からない事はご主人達に聞くのが一番や!ほな、行っくで〜!!
「ねぇねぇ、ご主人。クリスマスって何なん?栗栖さんが、この時期に鱒でも売っとったん?」
「んなもんが、世界共通の祝日になるわけないじゃない…。」
「まぁまぁ…でも、中々斬新な考えではありますね。」
あるぇ?僕耳でも悪くなったんやろか…ご主人の旦那さんが言った言葉の中にある括弧の中身が見えたような気が…まぁ、気にせんが吉やろ。僕はそう信じとる!
「なら、本来は何をするもんなん?」
「そうですねぇ…大抵は恋人と一緒に過ごしたりしますね。そうだ、光の精霊さんを誘ってみてはどうでしょう?良く分からないでしょうから、コレでも見て参考になさればどうですか?」
ご主人の旦那さんから手渡されたんは…本やな。本見て勉強なんて、なんや頭が良くなったみたいで嬉しいなぁ。
「へへ、ありがとうな!!やったら、さっそくやってみるで!」
シュバッ
「…何渡したの?」
「まぁ、簡単にいってしまえばクリスマスが題材の恋愛小説です…甘っ甘の。」
「あーあ、光の精霊ドンマイだね。あの子、攻めるときはとことん攻めるじゃない。…ま、何か面白そうだから放っておくけど。」
影の精霊が視界から完全に消えた時に、主人とその旦那はこんな会話をして悪い笑顔を浮かべていた。――勿論、影の精霊がその事に気づくはずもなく…。
「光の精霊!ちょっとこっちに来てくれへん?」
「あ?な、なんだよ。」
ふっふー!ご主人の旦那さんの助け(主に食べ物関係)もあって、光の精霊を満足させるようなクリスマスパーティーみたいな何かを準備できたで!
「えっとな、今日はクリスマスやんか。ご主人の旦那さんにな、クリスマスは恋人とイチャコラする日やって教えてもらったから…僕も光の精霊とイチャコラしようかと思って!」
え、男(精神的に)同士でイチャコラして平気なのかって?…うん、吹っ切れるって大事やよね!
「ばっ!?真顔で何言ってるんだオメー!!「てな訳で、さっそくご馳走を食べようと思うで!」…!?この料理…どうやって…。」
「提供は、ご主人の旦那さんやね。テーブルセッティングは先に済ましといて、今の今まで僕の影の中に仕舞っとったん。あ、料理はホカホカのアッツアツやから安心しぃな!」
ふふっ、流石の光の精霊もびっくりしてくれたみたいや!!さぷらいず?って面白いなぁ。
「じゃ、料理が冷める前に食べよか!いっただきまーす!」
「お、おう。…い、いただきます。」
ふむー!!流石ご主人の旦那さん!腕は絶品やね。うまうま!!
「で、料理はキレイに食べ終わった…ここで、主役のケーキさん登場やで!コレもご主人の旦那さん提供なんや。」
さぁって、二等分して光の精霊と僕の分のフォークかスプーンを…アレアレ?
「光の精霊~、ごめんやけどフォークが一本しかあらへん…。」
しっかり準備した筈なんやけど…おかしいなぁ?…は、そう言えば…参考にした本には一本のフォークで『あーん』しとったから一本しか入れてなかったんやった!僕、うっかりしとったで!
「そう言う訳やから…はい、光の精霊。あーん!」
「ばっ!?…あ、あーん…。」
「どや、美味しいか?」
「美味しいよ…(くっそ、味なんて分かるか!)」
そんな感じで、あーんしたりされたりしながらケーキも完食!!何や光の精霊の顔が始終真っ赤やったんやけど…何かあったんやろうか?
「じゃあ、お次はプレゼント交換やね。」
「は!?俺、プレゼントなんて用意してねぇぞ?」
「そらそうやろ、急にクリスマスパーティーしたし。これは、僕から日頃の感謝を込めてしてる事さかい、気にせんといてや!!てな訳で、ほい。」
「お、おう…って、コレは!」
「指輪やで。…ほら、僕ら成り行き上とは言え結婚しとるけどまだあの指環(呪いのアイテム。本契約が完了しているので取ること可能。)付けっぱなしで真面目な指輪買ってなかったなぁって思ってな。…どやろ、気に入ってくれた?」
一応ご主人とかに意見を聞きながら、知り合いの職人さんに作って貰ったんやけど…。
「…これ、指のサイズとかどうなってんだ?」
「その職人さんが自動調節のエンチャット(?)掛とったから、そこら辺は問題なしやで!僕の指に付けとるから、精霊にも問題なしや!」
「…ありがとう、貰っとく。」
や、やったー!!光の精霊が喜んでくれた!…えっと、この後あの本やったら…は、そうや!
「光の精霊、こっち向いてくれへん?」
「は?何だよ。」
「これからも、ずっと僕の側に居てな。」
「……おう。」