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そのにっ! 助けた女の子は吸血鬼!?

第二話です。なんとなく連投してますが気にしない方向で。


今回は咲夜華の秘密が明らかになります・・・というかタイトルで分かるかと。

「・・・は?」



代永のやつ・・・何言ってんだ?「血が欲しい」とか・・・吸血鬼じゃあるめぇし・・・



「代永?おい、気は確かか?」

「血が・・・ほしいよぉ・・・」



・・・これ、冗談抜きで考えるべき?本当に吸血鬼って考えるべきなのか?



「・・・代永、鞄の中見るぞ!」



俺は代永を抱きかかえたまま、何かないかと彼女の鞄の中を開けてみた。・・・が、中に所謂輸血パックとかそういう類は・・・ない。


・・・マジでどうするんだよ、これ・・・



「・・・あ・・・」



・・・気がついた、か?



「・・・血・・・ちょうだい・・・」



なんか代永が俺の首に近づいてきたんだけど・・・ってもしかして!?



「・・・いただき、ます・・・」



・・・かぷって・・・噛みつかれて・・・



「うおおおおっ!?な、なんじゃこれぇぇえぇぇぇええぇぇ・・・」



な、なんか、色々と吸われていく・・・感じ・・・が・・・

































「・・・はふぅ・・・お腹いっぱいぃ・・・♪・・・あっ!?ま、また・・・またやっちゃった・・・」






























☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



「・・・?」



目が覚めたら、見知らぬ天井・・・なわけなく、保健室の天井が見えた。


・・・あん時、代永に首に噛みつかれた・・・というか・・・多分ホントに血を吸われたんだと思うけど・・・気を失ったんだっけ・・・



「あ、目が覚めた?」

「・・・よ、代永!?」



声がした、と思って横を見たら代永がいた。・・・また噛みつかれたりすることないよな!?



「な、何もしないよな・・・!?」

「その・・・ホントにゴメン!」



パン!と手を合わせて代永が謝る。


・・・あれ?



「・・・ところで・・・あのさ、代永?」

「な、なに?」

「お前って・・・一体何者なわけ?「血が欲しい」って言ったり首に噛みついたり・・・まんま吸血鬼そのものな感じだけど?」

「そ、それは・・・その・・・」



代永は言いたくなさげにごにょごにょと口ごもった。



「言いたくないなら言わなくてもいいけど」

「え、えと、その・・・ね?あまり他の人に言ってほしくないんだけど・・・」



言いたくないようなことを無理して言うようにポツリ、ポツリと言い始めた。



「私・・・吸血鬼なの」

「・・・は?」

「だから、私は吸血鬼なの!」

「吸血鬼ていうと・・・ヴァンパイアとかそういう類?」

「・・・うん」

「ヴァンパイア・フィリアとかじゃなくて純粋に?」

「さっきからそう言ってるよ」



最初は冗談かなんかだろうって思ったけど、聞き返した時に断言したってとこから冗談とかじゃなくて、目の前にいる女子が本物の悪魔・・・。


確認でヴァンパイア・フィリア、別名吸血病(聞いたことがあるだけ。血を好む嗜好だ、とか血を飲まないと気が済まない、とか・・・)を疑って聞いてみたけどそれも違う。


目の前にいる女子は、紛れもなく吸血鬼なのだ。



「・・・なんとなく納得できるようなそうでもないような・・・」

「絶対に知られちゃダメって、お母さんにきつく言われてたんだけどね・・・高校入ってすぐばれちゃった・・・」



あはは、と笑う代永。しかしその顔はどこか悲しげだった。



「・・・で?どうしたいんだ?口封じでもするか?」

「そ、そんなことしないよ!ただ黙っててもらえればそれでいいし、私にそんな力ないもん!」

「ちょ、ストップ!近づかないでくれ!」



ズイッと体を乗り出して近づく代永。俺はそれを体を大袈裟に遠ざけてまで拒絶する。


・・・やばい、鳥肌が・・・



「・・・どうしたの?」



すぐに言った(というか叫んだ)のが幸いしてか、すぐ離れた。鳥肌が立っていた。



「・・・悪い、俺異性が苦手なんだよ・・・つか嫌いレベルで・・・あ」



途中まで言ってあることに気付いた。



「だったら、俺の異性嫌い直すのに付き合ってくれないか?」



等価交換の原則、とでも言えばいいのか?この提案なら乗ってくれると思う。


別に「恋人になってくれ」とか、ものっそいエロい事を言ってるわけじゃないし。こっちは黙っておく、ってだけだと代永が拒否しそうだしな。「榊君に苦労ばっかりさせられないもん」とかいって。



「それなら・・・いいよ?・・・よかった、えっちぃことしてくれ、って言われるかと思った・・・」



・・・なんで同じことを考えてんだよ代永のやつは。



「・・・あのね、榊君」

「・・・なんだよ」

「榊君って・・・前私を助けてくれたりしなかったっけ?」

「・・・知らね」

「・・・そう、だよね。こんな都合よくその人がいるわけ、ないもんね」



突然聞かれたことにそっけなく答える俺。


・・・気のせいだろ。俺も代永のことどっかで見たことあるような・・・なんて思ってるけど。



「・・・それとさ、友達に・・・なってくんねぇかな」

「友達?」

「俺、こんなだから、異性の友達いなくてさ・・・」

「友達・・・うん、いいよ!私も欲しかったんだ、気軽に話せる男の子の友達!」



突然代永が俺の手を握ってきた。それはそれは嬉しそうに・・・って!!



「うおわぁぁあっ!!だ、だから手を握ったりしないでくれ!と、鳥肌が、鳥肌が立つから!!」

「あ、わ、ご、ごめん!」



俺が怒鳴る勢いで言うと代永はすぐに離れてくれた。











こうして、吸血鬼の女の子とのギブアンドテイクな感じの生活が始まった。可愛くて親衛隊すらあるって言われる吸血鬼な女の子と、普通って言われてもおかしくない異性嫌いな男、つまり俺との。


・・・一体、何があるんだろうなぁ・・・というか幸先不安だなぁ・・・

次回は親衛隊(笑)が登場します。


この親衛隊(共)、自分でもネタキャラにします。ついでに言うとこいつら、所々出てきます。次話以降。


あ、空鍋とかは出てきませんので。ヤンデレキャラを出さない・・・つもりです。空鍋を出さないことは公言しておきますが。

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