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そのじゅうごっ! 臨海研修旅行! その2 あれ?なんか右腕が重いぞ?血を吸われたぞ?四面楚歌ったぞ・・・!?by敏豪

タイトルが長いのはご愛嬌。


久しぶりに咲夜華が敏豪の血を吸います。ま、そこまで激しく吸血することはないので、安心してくだしあ。

「・・・ん・・・」



目を開ければ、何か違和感を感じる。右腕が重い。何か乗ってる・・・?いや、抱きつかれてる・・・!?


何故だ、と思って横を見たら、案の定だった。



「咲夜華・・・お前なぁ・・・頼むから抱きつかないでくれっての・・・」



咲夜華が抱きついて寝ていた。・・・つかいつの間に来たんだ?



「・・・やべ、抜けねぇ・・・」



腕は完全に抱きつかれていて動かすことままならない。というか挟まれている・・・。大変な所に。動かしたら動かしたで大変なことになりそうなため動かせない、と言った方が正しいか?そんな感じ。



「・・・う・・・ん・・・」



抱きつかれるのも辛い。けど動かせないのも辛い。どうすりゃいいのこれは・・・



「としひでくぅん・・・すきぃ・・・」



・・・寝言で告白って・・・まあの時既に盛大な告白されたけど。どうすっかねこれ・・・ナタリアとか来たらどうすんだ?


咲夜華的な意味の好きは「LOVE」の意味もあるだろうし、血の嗜好的な意味での「LIKE」もあると思う。



「ん~・・・ふに・・・」



・・・なんかもそもそし始めてたんですけど?なんか腕が擦られてんですけど?太股に。特に太股に!!俺が変態だったら今頃大変なことになってるぞ!?明らかに誘ってる感じするから!!



「咲夜華、起きろ」

「ん~・・・やだぁ・・・」



一応起こすけど半分寝てる。



「起きろって」

「うー・・・もっといっしょにいるぅ・・・」



今度はもそもそと動いた、と思ったら・・・胴体に来た!ちょ、それ以上は止めろ!!



「としひでくぅん・・・」



起こす為に横になってた所に抱きつかれたから、俺の前っ側に咲夜華がいる状態。女子特有の甘い臭いが鼻にくる。・・・これがまた、苦手なんだよな・・・



「としひでくぅん・・・」



だから甘い声を上げるな!息が掛かって寒気がする!!



「いただきまふ・・・」



は?



「あー・・・」























かぷ。


ちゅー・・・



「って吸うのかよ!・・・あああぁぁ・・・」



・・・だんだん・・・気が・・・遠く・・・な・・・って・・・



























☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



「ダーリンがいないのです・・・。せっかく水着に着替えても意味ないのです・・・」

「咲夜華ちゃんもいないですし・・・どこ行ったんでしょうか?」



二人が海岸を歩きまわっていた。ルナはさすがにパーカーを羽織っていたが、ナタリアは水着のままだったので、周りの男子の目をくぎ付けにしていた。その通過後では見入っていた男子に女子が抓っていたりするなどの光景があったりなかったり。



「・・・そうだ、ダーリンの友達に聞けば万事解決なのです」

「・・・すっかり忘れてました」



ナタリアがダーリンの友達・・・つまり一樹を思い出した。ルナは忘れてたことを申し訳なさそうにしながらも次いで言う。



「聞きに行くのです。行った先にあのちっぱいがいるかもしれないのです」

「咲夜華ちゃん・・・何してるんだろ・・・」






















☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



その頃の当のダーリン(敏豪)は・・・



「・・・(ちぅちぅちぅちぅ・・・)」



完全に気を失い、未だ咲夜華にちうちう血を吸われていた。ただちに貧血になるような勢いではなく、ちびちびと飲んでいるため即死になったりはしないが・・・






傷の化膿の可能性、という問題が出てきたのは言うまでもなかった。
























☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



「へ?敏豪がどこ行ったかって?」

「そうなのです。さっさと教えやがれなのです」



一樹の所に来ていたナタリアとルナ。なんか偉そうなナタリアと申し訳なさそうなルナは、対極的な感じがしたが、変な感じはしなかったと周りは後に語る。



「あいつなら部屋で寝てるぜ?遊ばねえのって聞いたら『面倒だ』とか言ってすぐ寝ちまった」

「分かったのです、感謝するのです」

「桐生君、ありがとう」

「別にお礼とか言われるもんじゃねえって。敏豪の嫁さんなんだから、その辺のカバーはしてやらねぇと」



この一言にナタリアは「当然なのです」と言わんばかりに頷き、ルナは湯気が出る勢いで顔を真っ赤に染め、俯いた。



「じゃあ行ってくるのです!編入生、行くのです」

「え、えと、その、じゃ、じゃあ・・・」

「頑張れよ、色々とー」



一樹の最後のからかいにも顔が真っ赤になるルナであった。

























☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



「・・・一体何してやがるのですちっぱい」

「さ、咲夜華ちゃん・・・ずるいよ・・・」



・・・四面楚歌。目の前にはナタリアとルナが。ルナ、なんとなく言うけど顔赤いぞ。


ちなみに口はもう離れている。吸ってないから俺の意識が戻った。ついでに意識が戻ったのは二人が来る一分前・・・くらい。



「・・・寝てる?」

「ダーリンが言えば納得するのです。けれど、ちっぱいの行動は理解しがたいのです!!」

「正直なところ?」

「羨ましいのです!!!」



・・・わーお、断言した。隣でルナもコクコク頷いてるし。・・・なんという面倒な事態に?



「というか咲夜華!いい加減起きろ!!」

「ふに・・・やー・・・」



「やー」て・・・



「だったら私だってダーリンとイチャイチャするのですー!!」

「え、えと、その、あの・・・ご、ごめんなさい!!」



なんとナタリアとルナまで抱きついてきやがった!?しかもナタリアのヤロー思いっきり「ドーン!」て感じで凸してきやがった!!



「ダーリン・・・あったかいのです・・・」

「・・・暑ぃ・・・」

「・・・」



前には咲夜華、後ろにはルナ、上にはナタリア・・・そして下は床。



俺、ホントに今日死にそう・・・

次回。水着回!!一応!!!海といったらこれだろうと言わざるを得ない、水着回!!一応!!!



大切なことなので、『一応』を二度言いました。


とりあえず、想像して2828してください。必死になって「泳ぎを教えて」とせがむ三人を。上目遣いでせがむ三人を。敏豪を自分に置き換えて、妄想してみてください。これ、次回までの予習です(マテ)。

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