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そのじゅうにっ! 敏豪、自宅療養的謹慎。そして参戦、ヴァレフォール

「そのじゅういちっ!」のその後の話です。そんだけです。

・・・朝、敏豪の家に行ったら敏豪は休むと言われた。



「ごめんね一ちゃん。昨日敏豪ったら女の子守ってボッコボコにされちゃったから今日休まないといけないのよ」

「あいつらしいっちゃあいつらしいっすね」

「それと、喧嘩しちゃったってことで連絡しないといけないのよね~」

「そりゃ乙です」



・・・さて、と。敏豪が来ないことは分かった。問題は・・・あの二人だな。






















☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



「敏豪君休み!?」

「そんな・・・一体ダーリンに何があったのです!?説明して欲しいのです!!」



案の定、敏豪の嫁さん二人からの詰問を受けた。一番あいつに近い存在が俺だったから、というのが多分理由。二人の美少女にお近づきになれるのは嬉しいけどさ・・・さすがに怖い。



「敏豪は昨日よ、女の子守って喧嘩して、ボッコボコにされて今日自宅療養だってよ」

「・・・ダーリン・・・浮気なのです・・・明らかに浮気したのです・・・」

「いや浮気じゃないだろどう考えたって・・・。あいつ、正義感だけは人一倍強いからなぁ」



そして、教室のドアが開いた時、またどよめきが起きた。



「ヴェイルフォールさん、どうしたのその顔!?」

「えと・・・昨日襲われちゃって・・・」



・・助けた女子ってヴェイルフォールのことだったのか・・・



「助けてくれたのはダーリンだったのですか!?どうなのです!?はっきり教えて欲しいのです!!」

「えと、あの・・・はい・・・」



俯いて、顔を真っ赤にして・・・あーあー、こりゃ確実にフラグ立ってら。




























☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



「明日まで謹慎だなんて・・・お人よしもいい所よ?」

「・・・うっせ、お人よしとかじゃねーよ」



その日の夕方。ケンカをした、ということで一応の謹慎処分。女子を助けた、ということはあってもそこはちゃんとしないといけない、ということだったらしい。ついでに言うと病院に行ってきて、右腕ははっきり言うと骨に小さなひびが入っていて全治一週間くらいらしく・・・で、全身には軽い打撲があったらしい。打撲についても臨海研修旅行までには治るって話だ。



「明日も大人しくしてるのよー」

「わーってるよー・・・どうせやることもねーんだからよ」



右腕を吊った状態で部屋に一人いる俺。聞き手だから尚更辛かったりする。出来て精々本を読むこと。飯を食うのも難しい。



「さーって・・・明日は金曜・・・どうすっかな・・・」



そう考えていた時だった。インターホンが聞こえたのは。



『はーい・・・あら?どなたですか?』



・・・誰か知らない人が来たらしい。



「敏豪ー、昨日助けたって言う女の子が来たわよー」

「ヴェイルフォールが?」



・・・どうしてだ?あの時ありがとうって言ったと思うけど・・・



『とりあえず上がってもらうわねー。部屋にだけどー』

「ってちょい待てって!俺異性苦手なの分かってるだろ!?」

『問答無用よー?』



俺の意見は完全無視。そして、トン、トンという階段を上ってくる音。母さんのようにどたどたしてこないから、明らかにヴェイルフォールの、だ。


そして、ドアがノックされる。控えめな音とともに。



「・・・入っていいぞ・・・」

『し、失礼・・・します・・・』



本当に謙虚な声で入ってきた。



「・・・あの、本当に昨日はありがとうございました」

「それはもう気にすんなよ」

「それと・・・私が悪魔だって言うのを知って・・・それでも・・・」

「当たり前だろ?クラスメートなんだから、それがどんなやつだろうと変わりねーんだよ」



・・・そしてまた沈黙が。・・・やだよこの沈黙。



「・・・あの・・・榊君」

「・・・なんだよ」

「私・・・あなたのことが・・・好きになっちゃいました・・・」

「・・・は?」



・・・えーっと、ヴェイルフォールの言っている意味が分かんないんだけど?



「昨日・・・私を身を呈して守ってくれたのに・・・不謹慎ですけど・・・ドキドキしちゃいました・・・」

「・・・」



絶句。・・・なんか嫌な予感までしてきやがった。


そしてその予感は、インターホンが確実性を告げた。



『あらあらあらあら!敏豪ー、また女の子よー』





























☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



(代永さんやリーアフォルテさんが来ちゃったのかな・・・!もし部屋に来ちゃったら・・・私、本気だって言えなくなる・・・)



突然の女子の来訪。大凡見当はついた。二人だ。



(・・・恥ずかしいけど・・・こうするしか本気って伝わらない・・・!)



「さ、榊君、失礼します!!」

「な、なむぐぅっ!?」

















☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



「ダーリン、会えなくて寂しかったのです・・・って・・・」

「ヴェ、ヴェイルフォール・・・さん・・・!?」



部屋に入ってきた咲夜華・ナタリアが見たもの。それは・・・



「ん・・・」

「ん・・・!?」



口づけを交わし合っている部屋の主・敏豪とルナだった。



「ダーリン!何やってるのです!?ファーストキスどころかセカンドキスまで奪われるなんて末代までの恥なのです!!」

「ぷっは!待て!不意打ちくらってこうなったんだよ!!」

「でも!キスはキスなんだよ!?」



三人が言い合っているその最中だった。



「代永さん、リーアフォルテさん・・・」



ルナの声が聞こえたのは。



「・・・なんですか、編入生・・・」

「私、あなた達には絶対負けません・・・!」



それは、宣戦布告だった。ルナの、咲夜華とナタリアに対する恋愛戦争の。



「絶対に・・・敏豪君の心を盗んでみせます!絶対に!!」

「わ、私だって負けないのです!最終的には私が勝者になってやるのです!!私が魅了するのです!!」

「わ、私だって負けないもん!・・・この中で胸一番小さいけど!」

「胸って対立する所なのか!?」



今ここに、三つ巴の恋愛戦争が幕を開けたのだった・・・俺の鳥肌には誰も見向きしなかった・・・

次回は買い物回です。言い換えればデート回?あれ?そうでもない?

「(ナタリア)どっちかはっきりしてほしいのです」

うん無理。

「(ナタリア)酷いのです!!」



アンケートは〆切りました。

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