表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妹?観察記録  作者: 河上 誤停
悪友?編
105/165

観察7:女の匂い

「よ、海原。今日は両手に花だったな」

「おはよ永野。……片方は花って言うには棘がありすぎるというか……」

朝。登校して席に座った所で永野がいつものように話しかけてくる。

「……何よ俊行。あたしに何か文句あるの?」

話を聞いていたのか荷物を席に置いてこころもやってくる。

「別にお前とは言ってないだろうが」

「あはは……それじゃ私なのかな?」

「それはないが……」

……棘云々よりどっちも一筋縄にはいかないからなぁ。オレにとっては。

「相変わらず海原達は楽しそうだな」

「褒め言葉として受け取っておく。それで永野。今日もまた行ってみていいか?」

「ん? まぁいいが。お前も物好きだな」

そりゃ、雪奈に付き合ってたら物好きになるしかない。

「?……なんだか女の匂いがするわね」

「この場にいる女はお前と瑞菜だけだ」

「あはは……そういう意味じゃないと思うんだけど……」

ありがとう瑞菜。律儀に突っ込んでくれて。

「よし。永野、あたし達も俊行と一緒に連れていきなさい」

「あはは……あたし達ってやっぱり私も含まれてるのかな?」

おそらく。そしてこころが行くなら当然雪奈もくることになる。

「……永野、無理なら無理って言ったほうがいいぞ」

「んー……俺としては別に問題ないぞ。4人だろ? 海原以外は皆女の子だし」

「…………いいのか?」

「なんでダメなんだ?」

「いや……そこらへんの機微はオレにはよく分からないが」

普通の所に入院してるわけじゃないのに。そんなに赤の他人を連れていけるものなんだろうか。

「海原が心配してることはなんとなく分かるが春日さんが来るならどうにかなるだろう」

「? 私がどうかしたの?」

「春日さんもちょうどいい機会になるかもしれないってこと」

分かりやすいくらいに瑞菜は疑問符を浮かべている。そういうオレも同じような顔をしているだろう。ポーカーフェイスなのか、単に興味が無いのか、こころはいつものように涼しい顔をしているが。

「まぁそこらへんの選択は春日さんに任せるとして、海原達は今日行くんだな」

「ん、そうらしい」

そんなこんなで今日はこころ達もついてくることになった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ