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女子高生、ただチルく飯を食う。  作者: 片桐 りのん


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第6話 童心、駄菓子を忘れず

 ある日の昼休み。

 ルナたち3人が談笑しているようです。

「――って感じで風真先生に見つかったって訳よ!」

『昨日来るの遅いと思ったけど、ルナがそんな事やってるなんて思わなかったわ』

“そうそう、風邪ひいたのかと思ったよ〜”

「あたしが風邪ひくわけないじゃんね」

『それはそうね』

 ルナは意気揚々と言う。

「子どもは風の子なんとやらってね」

 すると、モモは話を切り出す。

“そういえば、近所の駄菓子屋が閉店するらしいよ?”

「……え?」

『駄菓子屋ってあの『大福や』?』

“そうそう、なんかママが言ってた〜”

『ルナは――』

 ミコトの視界には、膝から崩れ落ちる者がいた。

「…お、終わった」

『ルナ、どうしたの?』

「『大福や』はあたしの思い出の駄菓子屋なんだよぉ」

 ミコトの足に泣きつくルナ。

『ちょっ、今日のタイツのデニール薄いし伝線するから爪立てないでって…!』

 ミコトはルナを足から引き剥がす。

「ひどいよ、ミコトぉ…」

『わかったから、今日『大福や』行ってあげるから!』

 その言葉を聞いた瞬間、ルナは顔を上げる。

「ホント⁉︎」

 即座にモモの顔を見る。

“いいよぉ〜”


 放課後、土屋商店街の一角にある駄菓子屋へと来た3人。

 『大福や』。

 土屋商店街が出来てから75年間、1日も休む事なく開いてきた商店街の守り人。

 足を踏み入れると、懐かしい風を感じる所だった。

『久しぶりに来たけど――』

“何にも変わってないねぇ〜”

「2人は小学生以来だっけ?」

 ルナが問いかける。

『うん』

“そうだよ”

 今の時代、マカロンやケーキなど洋菓子が増えてきて、駄菓子を食べる子どもの数も減ってきている。

 それゆえ、店を畳む駄菓子屋も増えてきている。

「やっぱり、いつ来ても変わんないや」

 ルナは少し寂しそうに呟く。

「まっ、久しぶりだから好きなやつ買おう!」

 彼女らは駄菓子を買っていく。


 買って店を出ていく間際、ルナは店主のおばあちゃんに一言言った。

「今までありがとうございました!」

――ありがとねぇ…

「ここでの思い出、忘れないから!!」

 笑顔でそう言ったのだった。


 ルナたちは駄菓子を食べながら進んでいく。

「このきな粉棒、何本食っても止められないわ!」

『ちっちゃいドーナツ…幸せだわ』

“りんご飴おいしい〜!”

 思い思いの事を言う3人。

 夕焼けに照らされる町、笑顔の帰り道、5時のチャイム。

 かつての忘れていた日々と記憶は、駄菓子とともに残っている。

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