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女子高生、ただチルく飯を食う。  作者: 片桐 りのん


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5/11

第5話 優雅なひと時、カレーパン。

 木曜日、午前10時。

 ここに町を駆けるJKが1人。

「やばぁい!!!」

 その名は歌原ルナ。

 起床から早5分、遅刻確定である。

 駆けるルナの足が次第に遅くなっていく。

「…なんか、もういいや!」

 時には諦めも肝心である。

 彼女はゆっくり歩き出す。

 遅刻という点を除けば、清々しい朝である。

 雲一つない晴天、小鳥のさえずり、静かな町並み。

 普段の登校では気づかないような事ばかり。

 彼女は遅刻して良かったと自分に言い聞かせる。


 気がつくと、学校まで目と鼻の先まで来ていた。

 しかし、学校へ行く足が止まる。

 視線の先にはパン屋。

 ルナの嗅覚が焼きたてのパンを察知していた。

 そういえば…朝ごはんを食べていない。

 考える前に身体がパン屋へ向かった。

――いらっしゃいませ!

 ドアを開くと、店員さんの柔らかい声とパンの香りが迎え入れてくれた。

 ルナ、長考。

 店内を見回した感じでは、パンの種類はおよそ20を超えている。

 その中で身体が欲しているのは何なんだ?

 考える、考える、考える。

 刹那。

 五感のアンテナが1つのパンを感知した。

 こんがりとしたきつね色、カレーの香り。

 脳内では満場一致で採決された。

 『カレーパン』。


 店に設けられたテラスの席。

「うん、いい日だ。」

 彼女は袋からカレーパンを取り出す。

「いただきます。」


[カリッ]

 脳内に電撃が走る。

「…⁉︎」

 カリッカリに揚げられたパンの中に、スパイシーなカレー…脳を揺さぶられる。

 水がほしい…いや、食べ続けていたい。

 葛藤している間にも食べる口が止まらない。

 何も食べていないお腹に交互に来る幸せと衝撃。

 脳を完全に破壊する食べ物、カレーパン。

「カレーパン…すっごぉ♡」


「ごちそうさまでした!」

 彼女は幸せを感じながら店を出る。

「今日はいい日に――」

――おい。

 悪寒が背中を伝う。

「――せんせい?」

 風真ユキ24歳がそこに立っていた。

――今は授業中だろ?

――なぜ…ここにいる?

「えっ…いやぁ、その…」

――ずいぶんと良いご身分だなぁ?

「…すいませんでしたぁ!」

 この後ルナが反省文10枚書くのは、また別のお話。

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