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女子高生、ただチルく飯を食う。  作者: 片桐 りのん


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背徳と葛藤と二郎

“今日さぁ、二郎行かない〜?”

 突然の囁き。

「モモ、明日何があるか分かってるの…?」

 珍しくルナが否定の意を表す。

「明日…身体測定だよ⁉︎」

 乙女の宿敵、身体測定。

 しかし、モモは言う。

“でもさぁ、今日は午前授業だよぉ?”

 黙っていたミコトが、

『明日なら良いと思うけど…』

「よりにもよって今日言うのかなぁ⁉︎」

 JKがしないであろう話、第7位の会話が続く。

「さすがに今日はねぇ…?」

『…珍しく今回はルナに同意するわ』

 ルナとミコトは結託する。

 2対1。

 モモが圧倒的に不利な状況。

 ここで悪魔の一言。

“二郎は背徳を感じて食べるのが1番美味しいんだよ?”

 2人の鉄の意志にヒビが。

“せっかく良いお店見つけたんだけどなぁ”

 天秤が揺らぎ始める。

 そして、

“モモ、今日までの割引持ってたのに…”

 鉄の天秤、崩壊。


“いいもぉん、モモだけで――”

 拗ねた様子でモモは帰ろうとした、その時。

「『待ちなさい』」

 ルナとミコトがモモの両肩を持つ。

“でも――”

 妙に清々しい顔で2人は言う。

「『行こうか』」

 モモ、大逆転勝利。


“ここだよぉ、ここ!”

 学校から徒歩10分。

 隣町に近い所に店はあった。

 圧倒的勝者1人と敗北者2人が入店。

――いらっしゃせぇ!

 いきいきとした声とともに暴力的なほどの豚骨とニンニクの香り。

 彼女らは注文を終え、静かに水を飲む。

“ねぇ2人とも、元気ないの?”

 ルナとミコト、2人の脳内では緊急会議が開かれていた。

 テーマは身体測定に向けた体重を減らす方法。

 モモとの会話に割くリソースは無くなっていた。

 ここでルナが一言聞く。

「モモは…その、体重の事気にしなくていいの?」

 禁断の質問。

 だが、

“うん!モモは食べても太らない体質だから!”

 瞬間、脳の血管が複数切れる音。

『そ、そう…』

 ミコト、言葉を失う。

「……」

 ルナ、無我の境地。

 世界は不平等にできているのを理解らせられる2人であった。


――はいお待ち!

 しばらくして、例の品が出てくる。

“うわぁ…!すごいねぇ!”

 モモ、歓喜。

「『……』」

 2人、無言で見つめる。

“いただきまぁ〜す!”

 次の瞬間、モモは天地返しを行った。

 そして、下から出てきた超極太麺をズズッと喰らう。

“んふぅ!おいひい!!”

 モモは、興奮した様子で食レポを開始する。

“ヤサイとアブラの相性がばつぐん〜!”

“そして何より、麺とスープがモモの脳みそをかんっぜんに幸せで埋め尽くしてくれるぅ〜”

 恍惚とした表情でこう言う。

“モモ、しあわせぇ♡”


 20分ぐらい経っただろうか、3人が外に出てきた。

“最高だったね!”

「『…うん!』」

 その目には背徳と罪悪と幸せで感情が整理できてない2人の姿があった。

「ミコト…どうする?」

『どうしよう…?』

 2人は明日の事しか考えていない。

 そこに天使の一言。

“モモんちの近くにジムあるから来る〜?”

 目が最大限開く乙女たち。

「『行く!!!』」

 この日最大の声が店外に響いていた。

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