第11話 議題:ホットサンドの正解について
「諸君、よく集まってくれた」
暗い部屋。
黒いローブを被った人物が静かに告げる。
「これより――」
「どの食材が[ホットサンド]の中で1番美味しいか、を決めようと思う!」
“わぁ〜い!”
円卓…もといテーブルを3人が囲んでいた。
『はぁ…』
頭を抱える人物がいた。
『なんで、私の部屋でするのよ…?』
ミコトは言う。
「だって、前にミコト休んでたじゃん?」
「そん時、あたしとモモの2人で遊んでたからさ」
“ミコトっちが参加できなくて可哀想だってからさ〜”
2人はグダグダと話す。
『えっと…つまり』
ミコトは要点をまとめる。
『私のことを想って、計画してくれたって事?』
「“そういうこと!”」
優しい友人を持ったね、ミコトさん。
『たしかに、嬉しいよ?』
『けど、だからって私の部屋でするの…!?』
「あたしたち、ホットサンドメーカー持ってないし〜」
ミコトは何か言おうとしようとしたが、
“まぁまぁ、食材はモモらが持ってきたからさ〜”
「今回は許してよね!」
ミコトは何も言えなくなった。
『で、何持ってきたの?』
ミコトは聞く。
「ふっふっふっ…」
「よく聞いてくれた!」
ルナは食材が入ったエコバッグを机の上に置いた。
“けっこう買ったんだよ?”
〈エントリーした食材〉
1.チョコとバナナ
備考:基本にて王道
2.ベーコンと卵
備考:サンドイッチの代表格だから。
3.マシュマロと板チョコ
備考:マシュマロが伸びるか期待!
4.餃子
備考:惣菜が安かった。
5.しらすと海苔の佃煮
備考:ご飯に合うから、ワンチャン…?
『ねぇ…』
ミコトはメンバーを見て言う。
『最初の3つはまだ聞いた事あるし、全然分かる』
「うん…?」
『けど、後半の2つはどうしたの…!?』
まぁ、言いたい事は分からんでもないが。
『特に4つ目の餃子は何なの、[惣菜が安かった]って!』
“そんなカッカしないで――”
『面白そう!!』
「“……ん?”」
『こういうの、私やってみたかったの!』
興奮を含んで彼女は言う。
『見たことのない組み合わせ…ゾワゾワするわ!』
『さ、早く準備しよう!』
案外、1番乗り気なミコトであった。
数十分後、テーブル一面に広がるホットサンドたち。
どれも個性的で、いい面をしている。
『さて、どれを食べる?』
悩ましく、狂おしい時間。
「あたし、ベーコンと卵にしよっかな」
“モモはマシュマロと板チョコにする〜”
『私は餃子にするわ』
4等分されたホットサンドの1つを手に取る。
「『“いただきまーす!”』」
それぞれ異なる食感とともに噛み締める。
「焼けた食パンのザックザク感と卵のトロトロ、ベーコンの脂がめっちゃ美味しい!」
“モモのやつ、チョコがトロッとしててマシュマロが伸びて美味しい〜”
そして、肝心の[餃子]は。
『……』
『………美味しい!』
「え!?」
『餃子の皮のモチモチと食パンのカリカリが同時に楽しめるし、』
『味は餃子のニラと肉のパンチ力がホットサンドによく合う!』
意外も意外、大当たり!
そうして、3人は色んなホットサンドの味を楽しんだのであった。
――ホットサンドはどれが1番美味しい?
「あたしはしらすと海苔の佃煮かな」
「しらすと海苔の海鮮系の味が好きだったなぁ」
『私は最初に食べた餃子にする』
『やっぱあの味と食感が私の感性に刺さったわ』
“モモはチョコとバナナ〜”
“モモはチョコバナナ好きだし、チョコが熱々のとろとろだったから、それが好きだったかな〜”
時計を見ると、おやつの時間を過ぎていた。
『楽しかったわ』
「そうでしょ!」
“次は映画に合うスープを調べた〜い”
「いいねぇー!」
『今度はモモかルナの家でね』
楽しいチルい時間はゆったりと続いていくのであった。




