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あいあむ  作者: あき
1/1

いつもの

 

「気をつけ、礼」

「ありがとうございました」


「がーえーん!明日休みだし今日どっかいかね?」

「わりぃ、外せない用事が……」

「あー、そっか。今日からだっけ?」

「いや、明日から。明日になった瞬間」

「なるほどなるほどー。頑張ってねー」

「ありがと。また誘ってくれ!」

「らじゃーっ」


教室の中で笑顔で手を振り俺を送り出す"(ぜん)"に、後ろ手に返しながら、俺は廊下を走るのも構わず、家へと向かった。


佐藤(さとう) 外苑(がいえん)。男。15歳。私立共学校の一年生。あだ名は"臥煙(がえん)"。趣味はこれと言って特にないが、今現在はゲームにハマっている。そう、ゲームだ。


VRMMORPG「ヴァールハイト・シュピール」。通称「WS」今世に出ているVRMMORPGの中で、唯一の完全無料型ゲーム。それなのに他ゲームに機能の面で劣るところがないのだから、一番人気を獲得するといのも当たり前である。ストーリーは個々の趣味があるから何とも言えないが、俺はとても好きだ。


「ただいまー!」


リビングのソファーの上に荷物を放り投げると、二階への階段をバタバタと駆け上がった。そのまま自分の部屋に飛び込み、机の上に置いてある機械を手慣れた手つきで頭に装着する。


「ヴィルクリヒカイト」。そう呼ばれるこの機械が、VRMMOをプレイする、いわゆるゲーム機である。カセットは存在せず、データを機械に直接ダウンロードする形式をとる。取り込み方は簡単。店頭でもネット上でも、購入したゲームデータのシリアルコードを、この機械に入力するだけだ。


「ーーアンファング」


ゲーム開始の合図。これと共に、俺の意識は途絶えた。


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