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かぐや姫は月から落ちる関連話

おうなのはなし

作者: カゼ ルビネ

シリーズ一番最初から見てください。

大竹林は一度入ったら余程の運がなければ出ることができない。

運良くまだ、竹林の外に近ければ出ることはできる。

ましてや、小さな子供なんて、竹林な外に出ることが 難しくなる。

だから、周辺のワイの村や集落は子供や旅人が間違って入らないように警戒している。

だから、なよたけのような子は自分から入らないはずじゃ。

口減しか何かおかしな決まりで集落から追放されたんだろうか。

なよたけは、見た目が凄くいい以外、普通の働き者のいい子だ。

見た目はまるで美しい竹が人形の姿をとったような姿じゃった。

サラサラと流れる白銀の髪は、竹の繊維のようだった。

顔はまるで造られたかのように愛らしい顔をしていた。

肌は錆一つないツヤツヤしていた。

それでいて活発的で優しく、村の仕事の手伝いをよくしてくれた。

だから故に結婚して幸せになって欲しいとワイら思っているのじゃが。

「どうして、結婚しないんじゃ。この村はみんな年寄りばかり、ワイらが壊れたら、なよたけはひとりぼっちだ」

「竹林の中に囚われている姉と兄たちの体を見つけ、弔うまで結婚しない。できない。」

そう目から冷却水を流して訴えてきた。

家族を大切に思って、泣いている様子に心がいたんだ。

「そうか、そうか、わかったのじゃ。ちゃんと家族を満足するまで探せ」

なよたけが家族を探すのを諦めたら、婚活を始めて貰えばいい。

なよたけは働き者だから、モテるだろう。

「おばあちゃん、私は竹林の奥に行きたい」

「なんと恐ろしいことをいうのじゃ。奥にいけば行くほど、帰れなくなる。本気か」

なよたけは、本当に家族を探したいようだ。

「行きたい。お姉さんとお兄さんを見つけて弔いたい」

ワイをじっとみる真っ暗なサングラスを嵌め込んだかのような目には、強い意志が入っていた。

「なら、なよたけ。必ずここに帰ってくると約束するのじゃ。約束してくれたら爺さんの説得、竹林探索の準備色々手伝うぞ。」

なよたけは、こくりとうなづいた。

「約束する。ちゃんと帰ってくる。」

「約束守るのじゃぞ。ここはなよたけの常世にいる家族の家じゃ。ちゃんと戻ってくるのじゃぞ」

ワイは蜘蛛のような長い八本の腕で抱きしめた。

そして、ワイらはじいさんの説得をした。

なよたけの体に竹で作った蛍光朱色の紐をくくりつけ探索に出させる。

この竹林の竹で作った糸は簡単にきれないし、切れたとしても、色が目立つから見つけることができる。

爺さんも渋ったが、ワイが提案した方法を受け入れてくれた。

そして準備を進めて行く最中、六人の求婚者が現れた。

「僕も一緒に探させて。手伝うから君が僕を気に入ったら僕と結婚して」

なんと、今までの人形型ニンゲンではなく、変形型ニンゲンが求婚しにきたのだ。

見慣れない大きめの車がきたと思ったら、大きめの人形のニンゲンになった。

うちの子モテすぎじゃろ。

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