表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シュミットの肖像  作者: 乙村心
5/5

シュミットの肖像 裏

「シュミットの肖像」の制作秘話みたいのです。

まあ、裏話的なやつですね。

本編は「終」で終了しているので、本編以外に興味がない方は引き返してください。

 はじめて、こういう暴露もの書きます。

 まず……相変わらず、自分の文章力・語彙力・構成力の乏しさを再認識させられた作品でした。


 当初は、一万文字以内の短編作品にする予定だったのですが、書いているうちにどんどん増加していき……

 気づいたら一万五千文字を超えるほどまで膨れ上がってしまいました^^;


 想定より長くはなってしまいましたが、素人なりにがんばってまとめたつもりです。


 また、序盤の絵画の謎について描かれているシーンあたりは、構想とそれほど変わってはいません。

 ほぼ想定通りに書けたと思います。


 ですが、未来みきと出会ってからの話が上手くまとめられず、気づいたら当初の予定をはるかにオーバーする文字数になってしまいました。

 時間も、もともとメインで書いていた「クロス・モンスターズ」の隙間でさっと仕上げるつもりが、莫大な時間を費やす羽目に……。


 そして、どうしても書きたかった会話が思ったより多く複雑だったため、会話の順番やバランスなどに四苦八苦して、結局は会話が多すぎなのでは? みたいな状態になってしまいました。


 流星りゅうせい未来みきが、あまり動かずに長い会話をしているので、ほぼ場面が変わらず、なんだか会話をどう繋げるかばかり考えていたような気がします。


 もともと、僕が文章力がない理由のひとつに「景色や場面の説明や動きなどを入れるのが難しく、端折りがちになってしまう」というのがあり、まあ、たぶん初心者というか作文に慣れていない方は同じような人多いのかもしれませんが、少し気を抜くとセリフだけで話が展開しがちになるんですね。

 なので、この未来みきとの会話が延々と続くシーンは、ある意味で地獄でした。

 ただでさえ背景を表現することが苦手なのに、動いていない場所で、できるかぎり稚拙にならないように会話と会話の間をつなげるのにどうすればいいんだ……? って。


 また、「未来みき」という名前に関しては、すべてにルピを振りました。

 理由は想像通りで「未来」という単語が「みらい」とも読めてしまうからです。


 「だったら、違う漢字にしろや!」って思うと思いますし、僕も当初は違う字にするか、もしくは違う名前に変更することも考えました。

 でも、それをしなかったのは、やっぱり彼女のストーリーの先に、本当は「未来みらい」があってほしいと願っていたからです。


 ルピを振らないと、未来みきという名前なのか、時間軸の未来みらいのことを言っているのか、わからなくなってしまうため、結構なやみました。

 でも、僕がわざわざすべての文字にルピを振ってでも「未来」という字にこだわったことを、どうか理解していただければと思います。


 当初は「前半部が絵画の謎を解くミステリー」、「後半部が未来みきとの出会いからのラブロマンス」という半々のバランスの予定でした。

 ですが、ふたを開けてみたら、なんかラブロマンスパートの割合が二倍以上に膨れ上がってしまって、ミステリーパートが少なくなってしまいました。

 本当は、半々のバランスにしたかったのですが、なかなかうまくいかないのは、やはり僕に文章力と構成力が足りないせいでしょう……。


 とりあえず、書きたかったミステリーパートの雰囲気と、終盤の未来みきとの別れのシーン。『シュミットの肖像』の絵に隠されていたもうひとつの未来みきの想いの部分は、今の自分的にはそこそこ満足のいく仕上がりになったかと思います。


 ちなみに……終盤にある英文「May she be happy in the afterlife.」は、日本語で「来世で、彼女が幸せになれますように。」、そして「She will be loved by people all over the world for the rest of her life.」は「彼女は一生、世界中の人々に愛されるでしょう。」という意味を込めて添えました。(英文、間違えてないかな……?)



 ただ……。もともと一万文字以下の短編のつもりで書きはじめたため、ミステリーパートは少し早足で進めましたが、正直そこまで短編にこだわらなかったなら、ミステリーパートをもう少し丁寧に書くという手もあったのですが……。

 ひとまず、そこそこ満足のいく仕上がりに落ち着いたミステリーパートを、下手に手を加えたくなかったので、このまま発表することにしました。


 あとから考えると、若干文字数に差はあるものの、うまく「ミステリー要素全開の『上』」「ミステリー+ラブロマンスが入り混じった『中』」「ラブロマンス全開の『下』」が、それぞれおよそ五千文字前後で綺麗に収まったな、と。(「下」もラブロマンスというよりは、絵画の会話がほとんどでしたが……)

 まあ、そこの文字数については完全に結果オーライでした。

 何気に後からチェックしていて、要素の分配バランス的には、最初の構想とは変わっちゃったけど、結果的にはこれで良かったのかな、と思います。

 それによって、ミステリからラブロマンスに流れるように移行するような感じを表現できているのでは……?と、自分では思っています。

 そして「エピローグにあたる終」は、ほどほどの読みやすい長さで、個人的にはそれなりにまとめられたのではないかと思っております。


 まあ……。本当はもう少し「プロっぽい!」って思われる言葉を使えれば魅力的になると思うのですが、そういう言葉を知らないから使えない上に、文章力がないので何度も読み返しておかしいところを直さないと、とてもじゃないですが世に出せる最低限の文章には仕上がらないんですよね、僕の場合。今の僕には、このあたりが精いっぱいだと思います。



 特に、色々な方の作品を読ませていただくと、みなさん難しい言葉を知っていて、きれいで魅力的な文章にまとめられていて羨ましいと思うと同時に、正直、自分の語彙力の無さに絶望します。

 圧倒的な文章力のある人の作品をみた後は、必ず自分のと比較して心が折れそうになります。

 この「シュミットの肖像」も自分の中では、比較的うまくまとめられたとは思ったものの、その後に他の方の作品をみると正直、自分の能力の低さに愕然としましたね……。


 ですが、すぐに文章力や語彙力が急激に上昇することはあり得ないので、僕は僕で、とりあえず今は簡単な言葉しか使えなくても恥ずかしがらずに、逆にそれを利用して誰でも読めるのを売りにでもして、自分の書きたい作品を地道に書いていこうと思っています。(そのうち凄い文章が書けるようになるのだろうか……?)


 この「シュミットの肖像」についても、プロやそれに近いレベルの方からしたら文章は稚拙にみえるかもしれませんが、僕なりに「いい作品が書けた!」という自信はもっています。



それでは、読んでいただきありがとうございました。




※追記


 物語の構想段階では薄っすら考えていた、のちの絵画のゆくえ……。

 書き初めてから、比較的、時間がかかっていたこともあって、すっかり忘れたまま仕上げてしまいまして、公開後に「終」に少し加筆しました。


 そして、それによって、もうひとつ書き忘れていたエピソードを思い出したのですが……

 「あの『シュミットの肖像』を含め、未来みき(というよりは〝アーデルベルト〟)の七枚の絵画の存在を世界がどうやって認識したのか?」っていう話。

 これは、初段階から脳内では想定はしていた設定だったのですが、未来みきと流星の会話が多すぎて、入れるタイミングを失ったままになってしまいました。

 今から考えても入れどころがないというか……。


 勘がいい人だったら、だいたい違和感を感じていたかもしれませんが、「実際に、未来みきが世界にどうやって絵画をばら撒いたのか?」っていう設定の話です。

 初段階では流星との会話の中に入れる予定だったのですが、どうしても書きたかった「ゴッホとピカソ」の話が長引きすぎたのが原因ですかね……?


 設定上では、未来みきは自分の病気を知ってから、ひたすら絵を描いていて、その最中に計画を思いついて実行。

 目の眩んだ金持ちの手に簡単に渡るのを避けたかった未来みきは、残りの六枚をフェイクとして同じ〝アーデルベルト〟名義で、簡単に人の目につくような形で世に流した。

 肝心の〝シュミットの肖像〟だけは、それより前に、こっそり小さい骨董屋に預けて、それを流星がうわさが広がる前にそこで偶然発見して買った。

 そして未来みきは、「十六世紀初頭にアーデルベルトが描いた『シュミットの肖像』という絵画の存在と、アーデルベルトの絵画はいくつかあるが、『シュミットの肖像』にのみ謎の仕掛けが施されている」……という情報だけを世界に〝噂〟として発信しただけ、、っていう設定は、結構早い段階から決まっていて、ずっとあったんですよ。

 完全に書き忘れというか、出すタイミングを失って書いていませんでした。


 ただ、構想段階で、その骨董屋の店主を、ただ単にそういった価値の高いものへの執着がない店主の店を未来みきが選んだということにするかとか、店主が実は未来みきのちょっとした知り合いだったとするかとか、そういう細かい設定で悩んでいたので、そのままうっかりタイミングを見失ったまま出せませんでした。


 この話を、今から追記するのもなぁ……っていうのもあるので、このあたりは謎の設定のままで、読者想像の域にしちゃおうかな……とも思っています。


 また、序盤でどこぞのアパレル会社の社長関連の殺人鬼が盗んだ絵画の行方についても、疑問に思う方はいるかと思いますが、そこらへんの設定はそこまで深く考えていたわけではありません。

 ただ単に、金目的でアーデルベルトの絵画を盗んだ犯人が、誰かに売ったのを流星が買ったかもしれないし、もしくは流星がその殺人鬼から直接買ったかもしれません。

 単純に、世の中に出回ってしまった未来みきの絵を、流星が最終的に回収できればよかったので、流星が誰から買ったとかはあまり意識していないです。

 ただ、序盤で殺人鬼が手に入れようが、誰が手に入れようが、流星がそれを回収するだけの話なので、ここら辺はあまり深く考えないでいただければと思います。




 それでは、少し追記が長くなってしまいましたが、「シュミットの肖像」をお読みいただいてありがとうございました。

わざわざ、この「裏」まで読んでくれた方、本当にありがとうございました。


仕上げるのに苦労したのもあり、どうしてもこういうのを一回書いてみたいってのもあったので、ちょっと書いてみました。

小説とちがって、あまり見直しをしていないので、文章がおかしいところとか、いっぱいあると思いますし、恥ずかしいので、もしかしたら、いずれ消すかもしれません。。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ