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異世界を花火で攻略だ?  作者: きょんきょん
1/13

一話 事の始まり

初めて書きます!宜しくお願い致します。拙い部分しかありません!生暖かい目でどうぞ。


なんで僕の体は空を飛んでるんだ?


僕の名前は鞘森奏(さやもりかなで)15歳だ。突然の自己紹介で申し訳ない。だが聞いてくれ、さっき起こった出来事を。


僕はさっきまで音楽を聞きながらカステラを食べていたんだ。


「は〜好きな音楽を聞きながらカステラを食べる、最高だなぁ。」


僕は夏祭りの時にある屋台のカステラが大好きだった。今日がちょうどその夏祭りの日だったので久々に外に出ることにしたんだ。


「この新曲もPVと組み合わさって表現出来ない程の良さになってるし。」


好きな音楽を聞き、好きなものを好きなだけ食べる。これ程幸せなことは無い!とあの時は考えながら家に帰ろうとしたんだ。そうしたら空からお腹に響くような音が鳴った。


「そういえば、今年は花火もあがるんだったな。せっかくだし、もう少しだけ観とこうかな。」


僕が見た花火は例年に比べて2倍の量を使っていると張り紙に書いてあったとおり、かなりの迫力だった。


「花火はうるさいもの、としか思ってなかったけど。こうして見たら綺麗だな。」


僕は結構思ったことが口に出るタイプだった。


『この次の花火で終わりです!』


そう聞こえた僕は逃すまいとカステラを食べながら空を見つめた。


ヒュ〜〜〜〜………


「ちょっと長すぎないか?その分大きいのかな?」


「「「避けろーーー!!!!」」」


その時僕を含め周りの人たちは空を見上げていたので反応が遅れてしまった。


「え?」


目の前に積荷がいっぱいのトラックがすぐそこまで来ていた。僕は周りの人が逃げようとしていたが、僕はあまりの衝撃に逃げることが出来なかった。


ガン!!


ヒュ〜〜ドーン!!!


「ああ、花火が綺麗だな。」


僕は吹っ飛ばされながら呑気にそんなことを考えた。


「(周りがゆっくりに見えるなぁ。僕は死ぬのかなぁ?痛い。死にたくないな。まだやり残したゲームとか食べたことがないスイーツとか読み残したラノベとかあるんだけどな。死にたくないな。身体中が痛い。ああ、地面が近いな、これは死んだな。そういえば死んだら転生する作品とかあったな。死んだら僕も転生したいn)」


グチャッ!


その日僕は死んだ。







「……奏…起きなさい…奏、起きなさい。鞘森奏、起きろ!」


「へっ!?」


僕は気がついたらよく分からない場所にいた。例えるなら、古びた教会みたいな?だけど神聖な雰囲気のある場所に僕はいた。あとなんか僕の頬を馬乗りで叩きまくってくる幼女がいた。


ペチペチペチペチペチ


「あの。」


ペチペチペチペチペチ


「痛いです。」


ペチペチペチペチペチ


「痛い痛い!」


ペチペチペチペチペチ


「起きます!起きました!」


僕が降参のポーズを取りながら腰をあげると。


「ならばよろしい!」


と、言いながら幼女が僕のお腹の上から降りてくれた。


「では、鞘森奏よ!どこか体に以上はないか?」


「え?」


「お主はさっきまで死んでおったのじゃ、よもや、忘れたわけではなかろう?」


さっきまでのは夢じゃなかったってこと?!


「そうである。お主がトラックに跳ねられて祭りの最中に死んだことは現実であr」


「うわあああああああああああ!!」


さっきまでの出来事がフラッシュバックして僕は叫んでしまった。


「落ち着け!」


幼女が僕のことを抱きしめてきた。


「うわああああああ!!」


「落ち着け。」


僕の頭を幼女がゆっくりと、優しく撫でてきた。


「大丈夫だ。お主が死んだのは事実じゃが、このわしが蘇らせた。」


「え……?!!」


「一先ず眠るがいい、お主には暫し睡眠が必要なようじゃ。」


その言葉を聞いた途端抗いようのない睡魔が僕を襲った。


「蘇らせたって……どう…いう…」


「お主が起きたら存分に説明してやろう。少し眠って心を整理するのじゃ。」







「ん……んん。」


「おお、起きたか。お主、ずいぶん眠っておったぞ、大体一日くらいかの。」


「あれ?ここは…?」


「なんじゃ、まだ寝ぼけておるのか、目を覚まさせてやろう。」


幼女が指パッチンをすると、僕の寝ぼけた頭が、冷水をかけられたように覚醒していった。


「お、おはようございます?って、うわ!?」


どうやらこの可愛い幼女に膝枕されていたようだ。


「最高の目覚めだ。」


「ん?もう少ししてやろうか?」


「え!?お願いします!」


僕はこの気を逃すまいと食い気味に言った。


「ふふ、お主は欲望が見やすいのう。しかたないのう。」


思わず顔が赤くなってしまった。


「す、すいません。」


「謝るでない、わしが好きでやってるということにしといてやろう。」


よくよく考えたらすごい恥ずかしいことをしていることに今更気づいてしまった。


「ほんとに今更じゃな。」


仕方ないじゃないか!こんな機会、めったにないのに。


「めったに、ということは何回かあったのじゃな?」


「はい、妹の膝枕だけですけど……って。」


あれ?さっき僕喋ってなかったよね!?


「ああ、喋っておらんかったぞ。」


あ、そうですか。教えてくれてありがとうございます……じゃなくて!!もしかして僕の考えてることが。


「お、なんじゃ、お主察しが良いの。そうじゃお主の考えてることが読めておるぞ。」


「な、なんで?」


「なんで?と言われてものう。最初から出来たとしか。」


「そうじゃなくて!あなたは何者ですか!どうして僕は生き返ってて、ここにいるんです?てか、ここ何処ですか!?」


「いっぺんにゆうでない。一つづつ返答するから落ち着くのじゃ。」


「あ、すいません。」


悪いことをしてしまった。そりゃそうか、ちゃんと落ち着いて話を聞かないと。


「して、お主はいつまで膝枕されるのじゃ?まあ、このまま話を聞きたいのならきかせてやってもよいのじゃが。」


完全に忘れてたぁ!早く離れないと!


「すいません!あまりに居心地が良くて!」


しまった!間違えて気持ちが口に出てしまった!くっ、これが僕の悪い癖なんだよなぁ。意識して直さないと。


「ふふふ、よいよい、わしもお主が寝てる間にほっぺをぷにぷにさせてもらったからの。これでおあいこじゃ。」


「そんな最高、じゃなくて、恥ずかしいことを。」


「しかしお主、ほっぺの触り心地がよいのう。どれ、この老骨にもう一度触らせてはくれぬか。」


「どう見ても老骨って言うような年齢じゃないじゃないですか!」


どう見ても幼女だ!大体小四ぐらいか?


「むう、これでもわしは神の一柱(ひとり)じゃ。お主の何倍も年上じゃぞ?」


神?この子は何を言ってるんだ?


「言うより見せた方が良さそうじゃな。」


そう言いながら幼女が光に包まれた。あまりの眩しさに薄目をしていると、幼女が光に包まれながら某配管工の人みたいにどんどん大きくなっていった。


「よし、これで信じてくれたじゃろ。」


声は幼さに色っぽさを交ぜた鈴のような綺麗な声に、髪はさっきより伸びてロングヘヤーになっている。綺麗な銀色だ。前髪が長いからよく見えないけどちらちらみえる銀の目はまるで宝石みたいだ。身長も170ちょっとある僕の少し下、大体155くらいかな?服は僕の高校のセーラー服を改造したような服を着ていた。


「ふふ、そんなに褒めても装備品しか出せんぞ。」


微笑みながら武器が手からぼろぼろ湧き出てくる様子はシュール過ぎて唖然としてしまった。そのおかげか、少し冷静に物事を考えることが出来た。


「急成長なんてのはありえないし明らかに物理を無視してる。それに手からマジックよろしくぼろぼろと武器を出すのもありえない。それこそ人知を超えたなにかなら出来るはずつまり!」


僕は確信を得た!


「貴方様は神か人知を超えた何か、ということですね!」


「さっきからそう言ってるじゃろう。お主は話を聞いておらんのか。」


「いえ、すいません。聞いていましたがまさかラノベのようなことが現実?でありえるなんて思いもしなかったもので。」


「ラノベ?ああ、そっちの世界の文庫本のようなものか。」


すごい、なんでわかったんだ?


「ん?そりゃお主、わしが神だからじゃよ。」


「おおおおー!神様すげー!」


「さっきから気になったんじゃが。お主、急に饒舌になったの。」


「すいません、どうしても興奮してしまって。」


「あとそれと、わしの名前はデウス・エクス・マキナじゃ、まあ皆はわしのことをマキナ、とよぶのじゃ、お主もそうよぶといい。あと敬語はやめよ、少しムズ痒いのでな。」


「ああ、すいません…いや、ごめんなさい。それにしてもデウス・エクス・マキナか、機械仕掛けの神。って地球では言うんだけど。」


それにしても機械には見えないけどなぁ?接合部分もないし、電源ボタンもないし。なにより膝枕の時の柔らかさ!あれは本物だ。自称太もも検定1級の僕には分かる!


「太ももが柔らかったとしてもわしは機械で出来ておるがな。」


「あ、心読まれてるんだった。」


「お主の恥ずかしい心の声が丸見えじゃったぞ。」


は、恥ずかしいとこを晒しまくってしまった。よし!恥ずかしいとこを晒し過ぎてもう何も怖くないぞ!ばっちこい!


「ではまず、なぜわしがお主を生き返らせたのか、を説明しようかの。」


「あ、そういえばそうだった。」


「お主、忘れておったのか?」


いつの間にか幼女に戻っているマキナにじ〜と睨まれてしまった。照れる。


「ごほん!では、なぜお主を生き返らせたのか教えてやろう。お主が死んだのはトラックに跳ねられての死亡、じゃな?あれは本来誰も死ぬはずがなかったのじゃ。」


「誰も死ぬはずがなかった?」


「左様、あの時は現世をわしの妹が観ていたのじゃ。わしの妹、と言っても血は繋がってはおらんのだが、ほら、わしって機械じゃし?」


「そうですね。」


「で、わしの妹は暇過ぎて現世に降りていたみたいなんじゃ。車道を歩いて現世を観光しながらな。そしてその時に居眠り運転をしていたトラックが妹にぶつかってきたのじゃ。仮にも妹は神、そんなもの微塵も痛くなんてないのじゃがいかんせんタイミングが悪かった。」


「タイミング?」


「妹はその時近くでやっていた祭りでりんご飴を買っていて食べていてぶつかった衝撃でびっくりして落としたみたいなんじゃ。それに妹は激怒してトラックをぶん投げてしまった。」


それに僕が当たったのか、理不尽な。


「妹が気づいた時にはもう遅かった。祭りがやっている大通りのど真ん中にトラックが飛んでいってしまったのじゃ。」


「それに巻き込まれて僕は死んだと。」


「そうじゃ、だが良くも悪くも50人以上を巻き込んだトラック事故の死者はたったの2名だった。」


ん?2名?


「お主と、トラックの運転手じゃ。」


「あーぶつかったり吹っ飛んだりしたからか。」


「私が観た時にはもうお主らは死んでいた。妹は仮にも神、人間にはあまり干渉してはいけないという制約があるのじゃ。だが今回の件は過干渉じゃった。それがバレてしまったら妹は神の座を降ろされてしまう。それを考えたらわしは2つの魂を回収してなかったことにしてしまおうと考えたのじゃ。」


「それが僕と。」


「運転手の魂じゃ。」


「いくら何でも理不尽すぎやしないか?僕や運転手さんには家庭や家族があったのに。」


少し、意地悪なことをいってしまった。


「それは重々理解している。だが、妹が神の座を降ろされるのを見たくない。それだけなのじゃ。これはわしの我儘じゃ、怒るのも当然。殴ってくれて構わない。だけど、妹のことは責めないでやってくれ。全てわしが悪い、目を離した、わしがわしだけが!わしだけなら何をしてもよい。何をされてもよい!」


ふと、マキナの顔を見ると泣くのを堪えているのがわかった。


「あー神様の泣き顔が見れたから許すしかないな。」


うむ、眼福眼福。


「ほ、ほんとか?」


「うん、ほんとほんと。」


意表を突かれたような顔も幼女がすると可愛いな。


「すまない!この恩は生きてる限り忘れん!」


神様に寿命とかなさそうだからそうなると永遠に覚えられてそう。


「まあ、それはそれとして。」


「ん?」


「さっき何をされてもいいって言ったよね?」


「ああ?言ったぞ。」


ふふふ、ならば幼女にやりたかったことを一切合切マキナにやってやる!


「おわああ!お主、急に抱きついてどうしたんじゃ!?」


「すーはーすーはー。マキナの幼女成分を吸収してる。」


うむ!最高なり!


「こんなことで許してくれるのか?」


「甘い!僕がこの程度で満足なんてすると思うなよ。あと、お主じゃなくて名前で読んでくれ。僕だけだと結構恥ずかしい。」


「キメ顔で言われても説得力がまるでないのう。まあいいか。」


そういうなり、頭をナデナデしてきた。


「今ならなんでもできる気がしてきた。」


やっぱり小学生はさいこうだぜ!


「魔王だって倒せるかもしれない。」


「あ、そうじゃ、大事なことを忘れておったわ。」


「ん?どうしたの。」


「お主…奏達が死んだのを偽装するために奏達の魂に干渉して、異世界に送ろうと思ってな。その事を伝え忘れておったわ。」


超大事じゃん!?


「それ超大事じゃん!?」


「2度も言わなくてよい。」


異世界ってことはスキルとかあるのかな?


「スキル?ああ、あるぞ。」


「やったぜ。」


「奏の一番魂に深く刻み込まれているものをスキルとして使えるようにしてやろう。」


ん?魂に?


「例えば剣を長く扱いっているものならば剣のスキル。魔法を使っていたのなら魔法のスキル。のようにじゃな。あと、特殊な例として記憶に深く残っているものがスキルになることもある。」


へー、僕のはどんなんだろ?検討がつかないな。ちなみに今はマキナを後から抱きながら頭を撫でている。サラサラですごく気持ちがいい。


「奏のスキルはわしが直々に名付けてやろう!感謝するのじゃぞ?」


「わーいやったー。」


どんなのだろうな。やっぱり『勇者』とか?いやいや『賢者』ってのも。


「お主のスキル名は『花火』じゃな!」


「え?」


よく聞こえなかった。


「だから、お主のスキル名は『花火』じゃ。」


「アイエー花火!?花火ナンデ。」


「なんでと言うても、多分じゃがお主の最後に見た大きい花火があったじゃろ?」


「うん」


「それが魂に、記憶に深く根付いておったのじゃろ、多分。」


「今多分って言ったよね多分って。」


マキナのほっぺたをむに〜っと伸ばしてみる。おお。ぷにぷにのモチモチだ!


「ひかたないでひゃないか!おぬひのふきるふぁたまひいにきじゃまえていりゅのじゃから!でゃからふぁようふぁなせ!しゃふぇりにくい!」


「ごめんなさい、あまりにもぷにぷにで。」


本心がまたでてしまった。直さないとね。


「ふう、まあよい。で、もうひとつ言うことがあるのじゃが?」


「ん?なにかあったかな?」


「トラックの運転手も奏と一緒の場所に転移させてはくれまいか?」


「なんで?」


「わしが管理しやすくするためじゃ。」


単純な理由だな。なにか裏でもあるのか?


「む、失敬な。裏なぞありはせん、ほかの神にバレないように見張るためじゃ。それ以外でもそれ以上でもない。」


「そっかならいいんだけど。」


神様に見張られてる、か。いいね。なんかかっこいい。


「(こやつなかなか楽観主義者じゃの)」


「ねぇねぇ、あのさ、」


「む?まだなにかあったか?」


「マキナっていつもどこにいるの?」


「大体はここで奏達を見張っておるよ。」


よし、ならばいけるかな?


「いつでもここに来ることができるようにしてくれないか?」


「?、なんでじゃ?」


「マキナ様をもっともふもふしたいから!」


「なにを根拠にいけるとおもったのじゃ。」


「だめ、かな?」


「ふふ、まあその程度ならよい、お主のスキルの一つ『アイテムボックス』と言うのがあるんじゃが。」


「なんか異空間にアイテムを入れられそうだね。」


「察しが良いな。まさにその通り。異空間にアイテムを入れられるスキルじゃ。そのスキルに手を加えて、わしがいるこの空間にいつでも転移できるようにしてやろう。」


「おお、いいね。」


「奏よ、試しに『ステータス』と唱えてみよ。」


「ん?わかった。『ステータス』」


その瞬間、ポケットに違和感があった。手を入れてみるとスマホのような形のしたタブレット型端末が入っていた。


「お主の馴染みがある形にしてみたぞ。どうじゃ?すごいじゃろ?」


「すごいなこれは。えらいえらい。」


やっぱり撫で心地が最高だなぁ。まさに天にものぼる気持ち。


「ふふふ。そうじゃろそうじゃろ。」


ドヤ顔も可愛い神様なこと。


「まあ端末を覗いてみよ。」


「こうかな?」


端末をスマホみたいに触ると、ステータス一覧が表示された。


鞘森 奏(15)Lv1

体力 100◁

気力 100◁

スタミナ 150◁

魔力 1000◁

称号 なし

装備品

白のパーカー

黒のズボン

灰色の靴

バフ

デウス・エクス・マキナの加護◁

スキル

アイテムボックス(改造)Lvmax◁

花火Lv1◁


なんだこれ?これは強いのか?強くないのか?基準がないからわかんないな。


「とりあえずわしに見せてみよ。」


「わかった。」


端末を投げ渡した。


「ほほう、体力、気力は平均よりやや下じゃがスタミナが高く、魔力が高いのう。」


そうなんだろうか?言われてみれば魔力の数値だけ1桁多い。


「そんなに高いの?」


「15歳なら大体多くても200じゃからな5倍じゃぞ5倍。」


どうやら結構すごいみたいだな。数値がインフレした本ばっかり呼んでたからあんまり凄さが実感できないけど。まあ、運動が好きだからスタミナが少し高いのは分かるけど、何もしてないのに魔力が高いのは何故だろうか?


「それはだな、たぶんじゃがわしが関与しとるの。」


「マキナが?」


「ほれ、わしが魂に手を加えたんじゃ。少しぐらいは魔力が混じっててもおかしくなかろう。」


「そういうものか?」


「そういうものじゃ。」


そういうものなのか、まあいいや。


「よし、確認は済んだな?異世界への扉を開いてやろう。」


「どうやって?」


「こうやって、じゃ。」


マキナが指を鳴らすと目の前に5mぐらいの大きさの門が開いた。門の方から風が吹いている


「この場所じゃったら安全じゃし、大丈夫じゃろう。」


「やっぱり神様だった。」


「神に決まっておろう。わしをなんだと思っておったのじゃ。」


「綺麗で可愛い幼女。」


「断言しおって。ふん。」


それにしてはまんざらでもない顔で喜んでるな。可愛い。


「行く前にこれもやろう。」


アイテムボックスの中に何か入れられた感触がした。


「それは便利なアイテムじゃ。お主のLvが低すぎて微妙な性能じゃが、まあどうにかせい。」


「微妙て。」


僕は苦笑いをしてしまった。


「わしが見送るのはここまでじゃ。異世界を満喫するといい。」


「マキナ、ありがとう。」


「どういたしまして、じゃ。」


僕は門に歩いていった。


「あっ、そういえば。」


「どうしたのじゃ?」


「マキナを触りに帰ってくるかもだから。」


「だからなんじゃ?」


「行ってきます!マキナ!」


マキナは少し笑いながら。


「ああ、行ってらっしゃいなのじゃ。奏よ。」


「マキナ、パンツ見えてる。」


ふむ、白か。シンプルイズザベスト。


「はよう行け!」


マキナに睨まれながら僕は門をくぐった。


「どんなのだろうな。面白い世界だといいな。」

誤字脱字はな、気にしたら負けなんや。

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