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プロローグ
遠い昔、『魔法』というものは存在していると言われていた。
しかしその実態は違う。
今で言う手品を魔法だと思い込んでいた節がある。
つまりだ。
昔から今まで魔法というものは存在しないことになる。
さてだ。
じゃあ突然この時代に魔法というものがあらわれた場合、俺たちはどんな勘違いをして『魔法』だと思い込むだろうか。
昔のように手品を魔法だと思い込むことなんてないだろう。
ましてや機械を使った魔法だって勘違いしない。
じゃあ何を勘違いすれば魔法だと思い込むだろうか。
いや、もう無い。
唯一魔法だと思うのは〝本物の魔法〝それだけだ。
本物って?
さあな。
それは本物を見てからのお楽しみってことか。