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黒猫センチメートル。  作者: 三番茶屋
50/56

■■■

        ◆




 千早が笑って。

 左目が笑って。

 楽座が笑って。




 いつか、確かに撮った記憶のある写真。



 そして、いつか、確かに消え去ってしまった写真。



 それは、確かにフォルダに保存していない写真。




 千早が笑って。

 左目が笑って。

 楽座が笑って。




 俺は、笑っていただろうか――



 

        ◆



 携帯電話を閉じて顔を上げれば、目の前には猫がいる。

黒い、猫がいる。

虹色の瞳をした、黒い猫がいる。


『■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■』

「…………」


 聞き取ることができない。

黒い猫の言葉を聞き取ることができない。




        ◆




「君は――」

 言葉にする間もなく、猫は黒い渦の中に消える。




        ◆



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