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Spirit of kingdom  作者: 九十九 大和
エピローグ?
2/11

基本ステータスなんてチート

                         第一章 イカロス


 私は、誰かに揺り起こされた。気絶していたらしい。


眼を開けてみると木の葉っぱからの木漏れ日がまぶしかった。


そしてこちらの顔を無表情の女性が覗き込みながら体を揺さぶっていた。


「うぅっ…凄まじい悪寒が…」


こちらの顔を覗き込んでいた女性は、私の声を聞くと肩をビクッ!!っと震わせて木の後ろに隠れた。


とりあえず、いつまでも寝ている訳にもかないので上半身を起こし、手足が五体満足か確かめる。よし、ちゃんと付いている。


「素晴らしい。五体満足だ。」


私は辺りを見回して状況の確認をする。すぐ隣に二人の青年が寝っころがっていて、キャラ名は〈yuki〉と 〈john〉と表示されていた。とりあえず起こしてみる。


「君!おーい、起きたまえ。PKされてもしらないぞ。…となりの君も起きるんだ!」


二人の頬をぺちぺちと叩く。


「「う〜ん」」


二人とも同時に起きた。


「あなた誰ですか?」


当然の反応だろう。眠たげな眼を擦り、私の顔を良く確認する。


「ク、クイーンさん?」


頭の上にユウキと表示されている青年が聞き返してくる


「そうだが?」


「僕ですよ、紀零です!」


「おぉ、だとするとそこのジョン君は(あきら)君かな?」


「多分そうです。」


紀零が、いやユウキがジョンと表示されている青年を蹴り上げる。

水色のライトエフェクトがユウキの右足を包むと共にドグシャッ!!っと盛大な効果音が鳴り響く。

蹴り上げられた本人は、ガバッ!っと飛び起きて「ここで寝たら死ぬ!」と意味の分からない事を言い始めた。


「やぁ、君の名前は中井君かな?」


「??そうですけ…ど…クイーンさん?」


「イエス」


「と、言う事は…やっぱりか………ユウキが蹴った訳ですかい。お前後でおも……」


「…それは良いとして、さっきからこっちを穴があく程眺めている可愛らしい女性はクイーンさん誰ですか?」


ユウキがジョンの話を強引に切って、木の後ろからじっとこちらを見つめて来る女性を指さした。


「…イカロス…」


「「「…へ?」」」


三人共キレイにハモった。

私は不覚にもハモってしまった。

まさか急に名乗るとは思っていなかったからだ。


「イカロス…名前…」


そう言って彼女は自分を指差している。どうやら、イカロスって言うらしい。


とりあえず、ただ喋っている訳にもいかないので、ステータスを確認して装備やアイテム情報を確認することにした。


おのおのが、自分のステータスをみてデジャブを感じた。


「このステータス見た事ありません?」


ジョンがボソリと言う。


彼の言う通り、私のステータス画面は見覚えがあった。


「前にやっていたゲームのデータだね。」


そう、以前かなりやり込んだゲームのステータスだった。


      《クイーン》


 称号 《遥かなる蒼天の支配者》


 種族         神


Lv 1


  HP  120000000000/120000000000


MP     ∞



  スキル


《片手持ち接近武器 Lv,MAX》


  《両手持ち接近武器 Lv,MAX》


   《投擲 Lv,MAX》


《射撃武器 Lv,MAX》


《索敵 Lv,MAX》


自動回復(オートヒーリング) Lv,MAX》


などなど、これらとは別に料理やら錬金術やら受け身に釣り、採取など我ながらいまいち一貫性がない。しかしオールMAX。


うしろからこっそりクイーンのステータスを見たイカロスが硬直していた。


本来ならば勝手に他人のステータスを覗き見たりすることはタブーだが、そんなことで私はいちいち気にしない。


「そう言えば、君たちの種族は何にしたんだい?」


私は神以外の選択肢なかったけどね。


「僕らはエルフにしました。」


そう言うと、尖った耳や白い肌を見せて来る。身長なんか180cmくらいある。


「イカロスさんは?」


ジョンが聞くと、また肩をビクつかせ、木の後ろから


「…エルフ…あとイカロスでいい…」


と言う声が返って来た。


「そういえば魔法も使えるのだったね。」


そう言って、ヘルプに書いてある魔法スペル一覧から適当に魔法を選び、右手をあげて詠唱してみた。もちろん対象はジョンだ。


「うほあぁぁああぁぁぁああぁぁっっ!!か、体が萌え…じゃなかった燃えてるぅッッ!!……けどなんか気持ちよくな(ry」


私の魔法で地面にジョンがのたうち回り、後半変なことを口走っていたが勿論燃えている訳ではない。


「闇属性の中級魔法…」


イカロスがボソッと言った。


「なるほど、魔法にも属性がある訳だね。と言う事は三すくみらしきモノもあるということか。…さて…いつまでもここに居座っている訳にもいくまい。そこでイカロス。エルフ領の街まで連れて行ってくれるかい?」


イカロスは、私にうなずくと背中の羽で宙に浮く。

リーンと高い鈴虫の羽音の様な音がする。


私も宙に浮くが、もちろん私の背中に羽はない。


「あの〜、僕ら飛び方分かんないんですけど…」


ユウキとジョンが下から見上げている。


「ふむ、背中に意識を集中させて念じるんだ。ただ”飛べ”と。」


下では、「はあぁぁ〜!」と力みながらお互い変身ポーズらしき格好をして




「「飛べ!」」



二人とも宙に舞い上がった。



「ようこそ、精霊の世界へ!」



私は、とりあえず武器を装備した。お気に入りの黒銀に輝く騎士甲冑、見た目がどう見てもガトリングガンの射撃武器|〈サイクロン・バースト〉を装備して準備万端。ユウキ達も準備が整った。



しばらく森の上空を飛び、たまにエンカウントする鳥型モンスターを文字通りひき肉にして進んで行く。


突然、索敵スキルが反応してイカロスが狙われている事をつげる。とっさに彼女を押して間に入り、我が身を盾にした。






灼熱の炎が体を包んだ。




結局戦闘シーンは次回になってしまいました…orz


さぁ、突如炎に包まれたクイーン。彼はこの後どうなってしまうのでしょうか!

こうご期待!

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