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パーティーをリストラされたおじさん冒険者(46)は実は無自覚に最強でした〜そしておじさんなのに何故か無自覚にモテてしまいます〜  作者: 十目 イチ
第九章 キケン?な女

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105/109

105.伯爵捕縛作戦

新章始まりました。

おじさん共々よろしくお願いします。

 ネルアリアとの約束の日。角を曲がると、ネルアリアの豪華な屋敷が見えてきた。

 徒歩で向かう俺に足音もなく近付く人影が一つ。


「おはよ。ラドウィン」

「ああ。レヴィアラか」


 名前を呼ばれて満足そうに微笑むレヴィアラ。完っ全に俺を待ち伏せていたな。

 合流して二人でネルアリアの屋敷に向かう。


 屋敷にはいつもの豪華な馬車が玄関近くに横付けになっていた。

 俺達が門まで来ると、俺達の姿に気付いた屋敷の人間が俺達の前にやって来る。


「お待ちしておりました。ラドウィン様」

「どうも……」

「お嬢様が中でお待ちです。ご案内致します」


 そのまま応接室まで通される。

 応接室へ入ると、既に一人待っていた。


「ラドウィンさん!」

「リューラ。おはよう」

「おはようございます! 来てくれたんですね」

「ああ」


 立ち上がって挨拶するリューラはすっかり以前の明るさを取り戻していた。ひと安心だな。

 リューラはいつもの憲兵隊の制服ではなく、動きやすそうな軽装に身を包んでいた。腰には愛用のサーベルが下げられている。

 戦闘が出来る私服ってことだね。

 リューラの服を見ている視線に気付いたリューラが、


「ネルアリアさんから憲兵隊の制服は駄目と言われたんです」


 と答える。リューラの視線が俺の側にいるレヴィアラに向けられる。


「そちらの方は?」

「ああ。レヴィアラだ。今回の依頼を手伝ってくれるんだ」

「そうなんですね! リューラです! よろしくお願いします、レヴィアラさん」

「ええ。こちらこそよろしく。リューラさん」


 にこやかに微笑むレヴィアラがリューラと握手する。


 …………レヴィアラが元殺し屋だと知ったらリューラはどんな行動に出るだろうか?


 止めておこう。俺までリューラに失望されそうだ。この事は絶対に隠さないとな……。


 すると応接室の扉が開いた。姿を現したのはミザネアだった。


「あ、ラドさん」

「ミザネア。もう来てたのか」

「ええ。サリーデから帰って来てからずっと手伝っていたからね」


 俺は帰って来てからのんびりと土産配りをしていたが、ミザネアはネルアリアの手伝いをしていたそうだ。その流れで今回の王都でも手伝うようだ。

 もちろんミザネアも俺の側にいるレヴィアラに目を向ける。


「ああ。こいつはレヴィアラだ。今回の依頼を手伝ってくれるんだ」

「そう……初めまして。ミザネアよ」

「初めまして。よろしくね」


 二人が握手を交わし、ミザネアとレヴィアラが同時にチラリとジト目を俺の方に向ける。

 

 ん? 俺、何か悪い事しました?


 

「ふむ。皆揃ったようじゃの」


 そのタイミングで入って来たネルアリアが俺達に声をかける。

 何となく変な空気になりかけていたので助かった……。

 ネルアリアに促されるまま全員がソファに腰掛ける。


「さて、今回の流れを妾から説明するが、その前に……」


 ネルアリアがニヤリと微笑み、


「ラドウィン。レヴィアラ。来てくれて感謝する」

「ああ」


 俺が応えると、全員を見回しながらネルアリアが話し出す。


「今回の目的は王都の貴族、バーラン=ギレアス伯爵の身柄の確保じゃ」

「バーランは王都の議会貴族で、ギレアス家の現当主よ」


 ミザネアがすかさず補足説明をする。

 議会貴族で伯爵家の当主……こんな事でもない限り絶対に俺とは交わらない人種の人間だな。


「詳しい事は省くが、奴を捕らえる材料はこちらで揃えておる」

「大人しく捕まってくれるのか?」

「ある程度の抵抗はしてくるかもしれん。その為のお主らじゃ」

「なるほど」


 ネルアリアのこの後の説明では、最初にネルアリアとミザネアと俺がバーランの屋敷を訪れ、バーランの投降を促す。

 それで抵抗されればその場でバーランを捕縛する。

 現地には協力者もいて、万が一バーランが屋敷から逃亡を図った時の対策もバッチリだそうだ。


 そこまで話し終えたネルアリアが一同を見回す。


「以上が今回の仕事じゃが、何か質問はあるか?」


 リューラが優等生らしく挙手してから口を開く。


「最初に屋敷に入るのは何故ミザネアさんとラドウィンさんなんですか?」

「人数が多いと警戒されるのでな」

「私も同行してはいけませんか?」

「リューラはレヴィアラと共に奴が逃亡した時に備えて待機じゃ。奴を捕縛するにはミザネアとラドウィンが適役なのじゃ」

「……分かりました」


 リューラ、あんまり納得してないみたいだな。たぶん自分でバーランを捕らえたいんだろう。

 俺もそこは気になったので聞いてみる。

 

「何故俺が適役なんだ? 別にリューラでも構わないと思うけど?」

「ラドウィン。お主の方がリューラより早いじゃろ? それが理由じゃ」


 ネルアリアは俺の強化魔法のことを言っているんだろう。たしかに俺は強化魔法を使えばリューラよりはるかに早く動ける。


「妾は確実に奴を捕らえたいのじゃ。リューラ、お主の気持ちは理解しているが、ここは妾に従ってくれぬか?」

「そういうことでしたら……失礼しました」


 リューラは少し先走る所があるからね。たぶんネルアリアはそういうのも考慮して、リューラではなくて俺にしたんだろう。


「ワタシもリューラと一緒に待機?」


 レヴィアラがリューラと同じように挙手して尋ねる。ネルアリアがひと呼吸置いてから、


「そうじゃな。それで頼む」

「ふぅん……分かった」


 レヴィアラは意外にもあっさりと承諾した。てっきり無理やり付いて来ると思ったけど。

 

 俺とミザネアがネルアリアと共に屋敷に乗り込む。そしてリューラとレヴィアラはバーランの逃亡に備えて屋敷の外で待機。


 以上のように作戦が決められた所でネルアリアが立ち上がった。


「それでは皆、王都に向けて出発じゃ」

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。


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