旦那ちゃんはじめての産婦人科受診する
はじめての・・・。
今日は旦那ちゃんの検査の日だ。
彼は朝からソワソワしている。
産婦人科なんて行ったことが・・・ないことはない・・・か、だけどあれは妹が産まれた時や、妹の子どもたちが産まれた時に行ったな・・・なので未経験ではない。
・・・いやいや、そうか、自身が利用するからか・・・だから落ち着かないんだ。
そう、気づいた旦那ちゃんは苦笑い。
「じゃ行ってくる」
「うん。行ってらっしゃい」
嫁ちゃんに見送られ、近くの産婦人科まで車を走らせる。
駐車場に車を停め、いざ、たのもー。
受付を済まし、ソファへ腰かける。
待合室は当然女性の方ばかりだ。
所在なげにスマホをいじりながら、順番を待つ旦那ちゃんであった。
「山本さんどうぞ」
「はい」
旦那ちゃんは看護師さんに連れられ、階段をのぼり進むと個室の前へ。
「これを」
と、手渡されたのが円形のシャーレを渡される。
「はい」
「では」
看護師さんはそう言うと、個室の扉を開く。
狭い部屋には、テレビとDVDデッキ、座り込ごちのよさそうな椅子・・・それから、エロDVDにエロ本があり、皆まで言うなと察するに十分だった。
「では、お願いします」
「はい」
旦那ちゃんは頷きガチャリ扉を閉める。
しんとした個室に入ると辺りを見渡した。
それ専用の部屋・・・もちろんティッシュもある。
ん~。
いきなりオ〇ニーしろと言われてもなあ。
できるかなぁでるかなぁと多少の不安はある。
だが、旦那ちゃんは自称天才おなにすとであった(笑)。
我にかかればお茶の子さいさいっ・・・多分。
まずは吟味っと。
ん~これかなと数少ないDVDラインナップから選んだのは、家庭教師モノだった(かな?)。
イヤホンをつけ、いざっ!
あっはーん、お楽しみ場面まで早送り。
唸る右手・・・だが、X〇IDEOになれきった男には、ちと刺激が足りぬわ。
だが、しかし!
集中、集中、全集中っ!
あ~。
キタキタキタ~っ!
よっしゃあ!用意じゃあ。
えええ、このシャーレにどうやって飛ばすの?えっーと、とりあえずチ〇チン前に添えとけ~。
あばばばばっ!でるってばよ。
はふっ(自主規制)。
スッキリ。
ふふふ。天才おなにすとにかかれば、こんなもん造作もないことよ。
旦那ちゃんはクール(フリ)に身支度を整えると、颯爽と部屋を出て、検査室へシャーレを置いたのだった。
病院を出ると、産婦人科の建物を見上げた。
(これで俺も多少なりとも共に妊活に励んでいる)
そう思うと、旦那ちゃんは誇らしい気持ちになるのだった。
産婦人科受診っ。