旦那ちゃんと嫁ちゃん~旦那ちゃんどきり~
ん~。
いきなりの箸休め的な(笑)。
そして、現在。
ぱちぱち。
今日もせっせと旦那ちゃんは、パソコンで文を打っています。
嫁ちゃんは友人から借りたドラマ「愛の不時着」のDVDをキリのいい所で観終え、こちらの部屋へやってきました。
「旦那ちゃん、お風呂、先に入るね~」
「あいよ」
ぱちぱち。
「しっかし、今日も精がでますなあ」
「まあね」
ぱちぱち。
「で、いつ賞をとるの?」
「明日っ」
「ふーん」(冷め目)
ぱちぱ・・・。
はたと旦那ちゃんは手を止めます。
「嫁ちゃん」
「なんね」
「嫁ちゃんが会社辞めたのっていつだっけ」
「ん~6年くらい前になるのかしら」
「ふーん」
ぱちぱち。
「あー」
ちらりとパソコン画面をのぞき込む嫁ちゃんに、旦那ちゃんは思わず画面を上へとスクロールさせ無文字の画面にします。
「ちょっと」
「なんだよ」
「また私生活を切り売りしているでしょ」
ドキリ。
「んなことないよ」
思っていたことをあてられた旦那ちゃんは、スクロールした画面を戻しひらき直ります。
「じゃあ、読んでよ」
「いいよ。賞をとったら読んであげる」
「なんだよ。それ」
「じゃあ、お風呂入って来るね~」
ぱたん。
嫁ちゃんはそそくさと部屋を出ていきます。
旦那ちゃんは腕を組んで天井を見上げます。
「まあね・・・そうだけど・・・」
小さく呟きました。
目を閉じ自問自答します。
「いっか」
(もし嫁ちゃんに読まれても恥ずべきことは書いてないもん・・・多分)
ぱちぱちぱち。
旦那ちゃんは文を打ち続けます。
まあね。