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段取り編38 「む、昔はなぁ、方眼紙でちまちま書き込むやり方でマッピングしてルート開拓してたんじゃ」「オートマッピング実装してるでしょ?おじいちゃん」



 土曜日の午後に久方ぶりに夫婦水入らずでみはしの「白玉クリームあんみつ」と「ところてん」を美味しゅう堪能した夜、もう残り1か月を切った状態で残ったToDoリストを一つずつ片付ける事にする。


 次にやるべきはボストン絡みのスケジュール調整になる。


・ToDoリスト「ボストン美術館で公開情報を基に3人で行動する共通ルートを構築する」

  >同時に自由時間がどれ位になるか、最終的な待ち合わせ時間、場所の決定

・ToDoリスト「ボストンでのプランを最終確定」

  >実質15日火曜日の晴天時と雨天時のプランのみ

・ToDoリスト「ボストン美術館の展示品アップデート情報」

 >ターゲットにしている作品について何か変更点があった場合は直ぐに父に報告、ルート変更作業に取り掛かる


 の3点。

 ネットでボストン美術館のHPを確認しながら、展示品のアップデートを行い、現時点で先日から状況の変化が無い事を確認。

 

 ボストン美術館について父が望んでいた日本の浮世絵群がことごとく『NOT ON VIEW』扱いだった為、それ以外の日本絡みの展示品等をチェックする。


 調べていて真っ先に出て来たのが、屋外にある枯山水庭園『天心園』だった。

 名前の基となった岡倉天心が40代の頃にボストン美術館中国、日本美術部長に就任、アメリカと東洋美術の架け橋として活躍する頃に、彼が日本から持参した石燈龍だったり石塔だったりが美術館に保管されていて、それ等を庭園の添景物として用いた事からこの名前が付いた、と言う経緯があった。


 庭園自体は1988年10月に中根金作氏によって4年もの歳月を掛けて完成しメイン州の海岸であったり、ニューイングランドの柔らかな森の景観であったりをモチーフに造園されたそうだ。


 屋外にある為、雨天の場合だと雨具を使用しながらの鑑賞になるだろうから、こればかりは天候ガチャ次第って所だろう。


 他にはどうなのだろう?色々と調べていたら少し気になる作品が出て来た。

 直接ボストン美術館の検索を使った訳では無く、ボストン美術館の紹介をしているページの幾つかを調べていたら、昔のアメリカの室内を再現した部屋の中で調度品の一つとして設置されていた置時計だった。

 画像からタイトルを調べると、


 『Hall clock commissioned by Henry Seligman, Tiffany & Co., Japanese case, 1900-1901, hardwood, copper, silver, gilding, ivory, lacquer, mother-of-pearl, brass』


 と出ていて、ティファニーからの委託された美術品と言う事になるのだろう。


 豪勢に使われている白い彫刻は螺鈿だろうか?

 上部に設置されている鐘楼はカラクリ仕掛けになっているのか、鐘を突く僧侶の様な人形は何かしらの細工で動きそうな印象を持った。


 個人的に何か面白そうな作品に思えたので、現地に行って観てみたいと思った。


 ボストン美術館の中でも特に有名な作品の一つにクロードモネの『ラ・ジャポネーズ』があるが、この作品もジャポニズムの影響を受けているのだろうか?


 他に観るべき作品群をまとめると、


・クロードモネ『ラ・ジャポネーズ』

・クロードモネ『睡蓮』

・ポールゴーギャン『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』

・フィンセントファンゴッホ『郵便配達人ジョゼフ・ルーラン』

・フィンセントファンゴッホ『ルーラン夫人 ゆりかごを揺らす女』

・ジャンフランソワミレー『種まく人』

・ピエールオーギュストルノワール『ブージヴァルのダンス』

・ヴァンダイク『チャールズ一世の娘 王女マリー』

・ジョンシンガーサージェント『エドワード・D・ボイトの娘たち』

・ウィリアムターナー『奴隷船』


 辺りが最低限必須鑑賞作品になるか。

 

 残念ながらメアリーカサットの『桟敷席にて』は「NOT ON VIEW」で是非もなし。


 と言うか、これですら全部時間以内に観て回る事が出来るのか?

 取り敢えず『天心園』を全員共通にして、他の作品に関してはプリントしたのを両人に見せて、興味を引いた作品に関しては共通にするか。


 ルートとしては、上記の作品は2階に展示されているのでまず先に『天心園』を観て、そこから正面玄関に移動、1階の展示品は主要な作品のみ一通りザッと目を通し1周したら正面階段から2階に移動、各ブロック毎に鑑賞するが幾つかのルートはパスして、お目当ての作品がある部屋であったり廊下であったりで一筆書きを書く事にする。

 

 後日プリントアウトした紙に赤ペンでルートを書いてコピーしよう。


◇     ◇     ◇     ◇     ◇


 ボストン美術館のルート構築が完了したら、今度は

・ToDoリスト「ボストンでのプランを最終確定」

  >実質15日火曜日の晴天時と雨天時のプランのみ


 でルート構築となる。


 これは主に晴天時の『フリーダムトレイル』、雨天時の『ボストン茶会事件の船と博物館』そのどちらかのイベントに『USSコンスティテューション号、および敷設博物館』と『ハーバード大学』『マサチューセッツ工科大学』の3つを組み合わせる、という2パターンになる。


 ボストンの天候の事を考えた場合、ニューヨークとは違いそこまで酷暑では無いので、『フリーダムトレイル』イベントが体力面でそこまで負担にはならないだろう、とは推測している。


 気を付けるべきはルート上でどれ位休憩出来るポイント、それはまたトイレ休憩も兼ねている、を設置出来るか、と言う事になる。


 2点目に気を付けるべき内容としては、体力面や時間的制約で途中終了する場合はそのルートの途中から最寄りの地下鉄駅、バス停に速やかに移動出来る様にルート近辺の公共交通機関も併せて調べておく必要がある、と言う点。


 ウィキの情報でも『フリーダムトレイルの歩道には赤レンガが埋め込まれている』とあるから、ルート間違いを起こして迷子になる、と言うリスクはそこまで無いのだろう。


 だから、『フリーダムトレイル』のルート構築は何と無くマラソンのコース設営に似た様な所があるのかも知れない。


 スタート地点はボストンコモンと言うボストン中心部にある大きい公園内に『Freedom Trail Starting Point』と言うビジターセンターがあり、そこからスタートする事になる。

 その施設内では無料の地図が配布されている様だ。


 グーグルマップで赤レンガが埋まっているルートに従ってスタート地点から1クリック毎に画面を動かしていくと、まず最初にマサチューセッツ州会儀事堂『State House News Service』のたもとの階段に到着する。

 階段を上ると道路を隔てて州会儀事堂があり、そこでまた赤レンガを発見、辿りながら画面を動かすと今度は階段を下って、再び公園に入っていく。

 そして公園を抜けパークストリート教会『Park Street Church』の前を通り、その隣がグラナリー墓地『Granary Burying Ground』アメリカ独立宣言署名者であるサミュエルアダムスが埋葬されている事で有名な墓地になる。


 Tremont通りを移動しサフォーク大学『Suffolk University』の建物を通過、交差点の横断歩道にもレンガが埋まっている事に驚愕しながら、1つずつ画面を動かし確認していく。

 この通りには普通にパブとかレストランが何件もあるので、休憩を取るには問題無いだろう。

 今回宿泊する『Omni Parker House』を右手に確認しながら横断歩道を渡り、90度回れ右で再び交差点を渡り、そこにはキングスチャペル『King's Chapel』がある。

 School通りを通ると旧市庁舎『Boston's Old City Hall』があり、敷地内にベンジャミンフランクリンの銅像が建っていて、また、何故かロバの像もある。

 そして、この旧市庁舎はボストンラテンスクール『Boston Latin School』の校舎があった場所でもある。

 ちなみに、このボストンラテンスクール、アメリカでは最初の公立高校、そして現存する最古の学校でもあるそうだ。

 現在の校舎は移転してイザベラスチュワートガードナー美術館のお隣にある、との事。

 で現在この旧市庁舎はオフィスビルとレストランになっていて、そのレストランは東京虎ノ門にも支店があるRuth's Chris Steak Houseだったりする。


 School通りとWashington通りの交差点に差し掛かると右手にボストンアイリッシュファマインメモリアル『Boston Irish Famine Memorial』と言う銅像が確認出来る。

 これは文字通りアイルランド人移民の家族を題材にした銅像になる。

 この交差点を右折したら、今度はオールドサウス集会所『Old South Meeting House』になる。

 ここは歴史的事件であるボストン茶会事件の集会所として使われた建物で、旧州議事堂に続く2番目に古い公共の建物になる。

 現在は博物館になっている様だ。

 オールドサウス集会所の前にある赤レンガを辿りWashington通りを北に向かうと旧マサチューセッツ州会議事堂『Old State House』とその裏側にボストン虐殺事件『Boston Massacre Site』の円形石畳が確認出来る。


 そして交差点を渡りCongress通りを北上すると右手側に観光スポットでもあるファニエルホールマーケットプレイス『Faneuil Hall Marketplace』の入り口であるビジターセンター『Faneuil Hall Visitor Center』が見えるから、赤レンガのルートに従い敷地内に入る。

 この敷地内での名所はザグレートホール『The Great Hall』、大型フードコートである『Quincy Market』を右手に観ながらコの字に移動すると、North通りにぶつかるから、通りの横断歩道を渡りUnion通り沿いに歩く。

 この通りもコ洒落たレストランやバーが複数あるので休憩所には困らない。


 やがて、Union通り赤レンガのルートは途中Marshall通りと分岐するので、Marshall通りに入る為に斜め右に分岐する細い通りに入る。

 その通りの観光名所は『The Boston Stone』

 そしてこの手前に『The Green Dragon Tavern』と言うパブが確認出来る。

 調べてみると、サミュエルアダムズ、ジョセフウォーレン、ポールリビア、ジョンハンコック、ジェームズオーティス、ベンジャミンエデス等、と言ったそうそうたるボストン茶会事件の主要メンバーが事件の計画をこのパブで練っていた、と言う逸話がある。

 そういう意味ではここで一休みしながらエピソードを紹介するってのも悪くないかも知れない。


 そして、道なりに歩くとHanover通りにぶつかるので斜め右に右折。

 通りを歩くと前方斜め左手にローズケネディグリーンウェイ『Rose Kennedy Greenway』が確認出来るから横断歩道を渡り中に入る。

 その公園の中を抜けてCross通りの横断歩道を渡り、渡ったら右折、道なりに歩くとHanover通りに戻るからそこを左折。

 Hanover通り自体が4~5階レベルのレンガ建造物で町が造られている通りで、クラシカルなテイストが個人的にも落ち着いていて好ましい通りになっている。

 この通り沿いも結構良さげな雰囲気の飲食店が複数確認出来る。

 そして交差点に入るとRichmond通りに右折、次の交差点をNorth通りに左折、道なりに進むと奇麗な赤レンガの建物ポールリビアハウス『The Paul Revere House』を左手に確認出来る。

 これはアメリカ独立戦争時に「ポール・リビアの騎行」と言う詩のモチーフになった人物の家で、現在は博物館らしい。


 ポールリビアハウスからGarden Court通りと言う細い通りを道なりに北上すると信号の無い交差点にぶつかり、これまた細い通りであるPrince通りに左折、Hanover通りにぶつかるから右折、通りをズンズン進んでいくと左手にポールリビア記念碑『Paul Revere Statue』が見える。

 赤レンガのルートも横断歩道を渡って公園の中に入るから、そのルートに従い中に入る。

 赤レンガで奇麗に敷かれている公園の敷地を抜けるとオールドノースチャーチ『Old North Church』にぶつかる。

 これは、騎行するポールリビアへの合図が行われた教会、となっている。


 そのオールドノースチャーチを突き抜けると反対側にHull通りがあるから通りを道なりに進む。

 坂道になっているHull通りを下って行くと、Commercial通りにぶつかるから左折、この周辺は特に飲食店も無いし、休憩する場所もなさそうだし、裏通りと言った感じでちょっと夜に歩くのはどうなのかな、と言う印象を受けた。


 Commercial通りを赤レンガ沿いにズンズン進んでいくとNorth Wasington通りにぶつかるからそこを右折、この辺りになると主要幹線道路になるからか、人通りも多く飲食店も確認出来る。


 North Wasington通りを進むとCharlestown Bridgeが確認出来るから橋を渡りChrles Riverを超えチャールズタウンに入る。


 河を超え橋を渡り終えると、Chelsea通りの交差点に入る。

 ここでフリーダムトレイルは分岐ルートに入り、道を真っ直ぐ進むとバンカーヒルモニュメント『Bunker Hill Monument』にダイレクトに行くルートになる。

 そして交差点を右折すると、USSコンスティテューション号、および敷設博物館『USS Constitution Museum』ルートになる。


 USSコンスティテューション号、および敷設博物館は晴雨関係無くイベントとして組み込まれているから、そのタイミングでイベント消化が可能となる。


 ちなみに、Constitution通りに入ってからUSSコンスティテューション号までのルート上ではあまり休憩できる場所、飲食店の類は無かったので、休憩に関してはチャールストン橋を渡ってChelsea通りの交差点周辺のレストランやカフェ、そしてシティスクエアパーク『City Square Park』内にある『City Square Park Interpretive Center Public Restroom』辺りが最終ポイントになるかも知れない。


 USSコンスティテューション号、および敷設博物館からバンカーヒルモニュメントまでの移動は、Constitution通りを道なりに進み、Chelsea通りの交差点を横断、高速道路の高架下を通り、Chestnut通りを歩くとAdams通りにぶつかるので左折、道なりに進むとWinthrop通りに合流するのでそのまま道なりに進む。

 やがてMunumentSqに合流する頃には街路樹からバンカーヒルモニュメントの先端が確認出来る事になるだろう。

 ただ、この間は閑静な住宅街な様でほとんど休憩する場所が無いのは要注意点になる。

 登山で言えば、USSコンスティテューション号、および敷設博物館がバンカーヒルモニュメントに行く際のアタック前最終キャンプ地の様な存在なのかも知れない。

 トイレ休憩はそこで済ませて置こう。


◇     ◇     ◇     ◇     ◇


 喉が渇いたからお茶を飲もうとして冷蔵庫に向かうため席を立ったら、妻がソファでテレビのリモコン持ったまま『落ちてる』のが目に入った。

 口元にはうっすらと涎も出ている。

 うわぁ、何かすげぇ幸せそうな顔して『落ちてる』なぁ。

 時刻を確認したら、ああ、もう11時半過ぎかよ。

 マズいなぁ、明日も仕事だし早く寝る必要があるんだけど、でもある程度までは調べておかないといけないし・・・ 


 取り敢えず、ソファに向かい妻の肩にそっと触れる。

 するとビクンッと生きの良い魚の様な跳ね方をして妻が起きた。


 「・・・ふあぁっ・・・ああ、寝ちゃってたんだぁ・・・ええぇっ!もう12時前なのぉっ?折角ドラマ観ようと思ってたのにぃ・・・あちゃぁ、完全に1話分すっ飛ばしてるよ、これ」


 口元の涎をパジャマの袖でゴシゴシ拭いながらリモコンを操作して『寝落ちする前までのシーン』がどの辺りか操作しながら思い出そうとする。


 「寝る前のお茶どれ位飲む?」


 と聞くと


 「うーん、あんまり飲み過ぎると夜中おトイレで起きちゃうんだよねぇ・・・だから少しでお願い」

 「うぃー」


 と言い冷蔵庫から出した麦茶のジャグから妻の分少し、息子の分と俺の分はそのまま一杯分注いで冷蔵庫に戻す。


 「おーい、お茶入れといたぞぉっ」


 と息子の部屋の方に声を掛けるが何にも反応が無い。

 ま、何時もの様にイヤホンで音楽聞きながら「おべんきょ」してるんだろう。

 部屋に向かいノックを3回した後入る。


 「お茶入れといたから、寝る前に飲んどけよ」

 

 と言うと手だけ挙げて反応する。

 何時もの様にベッドの上で胡坐をかきながら猫背でiPadを使って勉強している姿は、昭和なオッサンからすれば「大丈夫かいな?」って疑問がどうしても拭えないのだが、単に価値観がアップデートされていないだけなのも判っているので、五月蠅く言うつもりも無い。

 

 取り敢えず注いだ麦茶をグイッと喉に一気に流し込む。

 喉から胃袋に冷気が伝わり、体の熱が冷えていく感覚が気持ち良い。

 冷蔵庫でキンキンに冷やしている麦茶はこの時期から秋頃まで欠かせないノンアルコール飲料になる。

 冬は冬でレンチンして飲むから、我が家の冷蔵庫には常に麦茶のジャグが2本は入っている。


 妻の方は『記憶に残っている最後の場所』までビデオを戻し、そこで終了、次回以降そのシーンから観直すのだろう。


 流石に眠さが勝るのか、終始船漕ぎまくりな感じだ。

 丁度起こしたタイミングがレム、ノンレム睡眠の境目位だったのかしら?


 「歯磨いた?」

 「・・・うん、磨いたぁ・・・」

 「おトイレ大丈夫?」

 「うん、大丈夫ぅ・・・」

 「俺はまだ作業が残ってるから、もう一寸だけ起きているけど、先に寝ていてね」

 「うん、寝るぅ・・・おやすみなさぁい」


 とペコンと頭を下げそして上げた妻の眼は完全に閉じていた。

 あちゃー、こりゃこのやり取りも明日覚えているか判らんなぁ・・・


 「うん、お休み」


 と伝え寝室のドアを開けて置く。

 足元が酔っ払った時の俺よりも覚束無い感じで寝室に入り、布団に潜り込んだら速攻で爆睡モードに入ったのを確認して、音を立てない様にそっと寝室の扉を閉めリビングダイニングに戻る。


 さて、息子もまだ勉強で起きてる様だし、こっちももう少し頑張るとするか。


◇     ◇     ◇     ◇     ◇


 で、これでフリーダムトレイルのルート構築は出来た訳なんだが、途中リタイアであったり、時間の関係で道中区間をパスする時に公共交通機関を使うケースの場合、どの場所で何が使えるかについても確認して置く必要がある。

 

 地下鉄の場合、先ずスタート地点であるボストンコモンの近くにPark Street駅がある。

 これはレッドラインとグリーンラインが接続している駅だ。

 次は旧マサチューセッツ州会議事堂『Old State House』の近くにState駅、これはブルーラインとオレンジラインが接続している駅。

 で次の最寄り駅は、Union通りをMarshall通りに向けて歩いている途中、左側に並行するCongress通りに移動、そのまま北上する事1交差点分、ボストン公共市場『Boston Public Market』を通過すると『T』のマークがあり地下鉄の駅がありますよ、と直ぐに判るHaymarket駅がある。

 これはグリーンラインとオレンジラインが接続している。

 

 この3駅がルート上、あるいはその近隣に位置する地下鉄の駅となる。

 とは言え、スタート地点にあるPark Street駅が選択肢に入るケースは、何処か途中からスタート地点に「戻る」ルートでそのまま地下鉄で移動する、と言う状況でしか使わないだろう。

 その為、ボストンコモンからバンカーヒルモニュメントに向けて歩くルートの場合は、実質State駅とHaymarket駅の2択となる。


 ではバス停の場合はどうだろうか?

 Park Street駅周辺だと55路線と43路線があり、それぞれFenway Park方面、Ruggles駅方面に向かっている。

 次は旧マサチューセッツ州会議事堂『Old State House』の近くにState駅周辺、これは結構複数のバス路線が運航されていて、4路線(Silver Line Way駅~North Station駅周回)、92路線(Downtown Crossing駅~Haymarket駅経由~Sullivan Square駅経由更に北方面)、93路線(Downtown Crossing駅~Haymarket駅経由~USS Constitution Museum経由~Sullivan Square駅周回)、他には352路線、354路線、355路線とあったが、この3路線がどの様なルートで周回しているのかはバス路線図を見る限り判らなかった。

 Haymarket駅周辺のバス路線も4路線、92路線、93路線が基本で、111路線と言う路線もあるが、これは東北方面に移動する路線な様だから、今回の旅行で使用する事は無いだろう。

 後先程と同じ様に3桁番号の路線が複数確認出来たが、それがどのルートをどの様に運行されているのかは不明だった。


 以上の事から、途中でバスを使って途中区間をパスするとか、途中リタイアで戻ったりする場合等で使用する可能性が高い路線は92路線、93路線が中心となるだろう。

 そして、Haymarket駅以降はバンカーヒルモニュメントまでの間地下鉄の駅は無く、バスのみが移動手段となる点、オールドノースチャーチからUSSコンスティテューション号、および敷設博物館までの区間はスタート地点であるボストンコモンからHaymarket駅周辺までと比べて飲食店や休憩可能な場所が思った以上に少なくなる点は留意するべきだろう。


 時間や体力とも相談ではあるが、『The Boston Stone』到着後Haymarket駅に向かいそこで92又は93路線のバスでUSSコンスティテューション号、および敷設博物館に「ワープ」するって手段もあるかも知れない。

 

◇     ◇     ◇     ◇     ◇


 雨天時だと『フリーダムトレイル』が中止になるから雨天時イベントとして『ボストン茶会事件の船と博物館』が組み込まれる事になる。


 この博物館の場所は306 Congress St, Boston, MA 02210に位置し、最寄り駅は地下鉄レッドラインのSouth Station駅になる。

 Congress通りを移動しフォートポイント運河『Fort Point Channel』の中間地点に位置する水上博物館で、歴史的事件であるボストン茶会事件についての博物館となっている。

 訪問者による口コミを観ていると、ルート途中から撮影禁止になっているので、どの様な内容なのか判らない点が散見していたが、色々な観光ガイドでも出ていた場所だから、一応ノミネートして置いたのだ。


 また『ハーバード大学』と『マサチューセッツ工科大学』に関しては共に地下鉄レッドラインを使用し、ハーバード大の場合はハーヴァードスクエア駅『Harvard』で下車、マサチューセッツ工科大学の場合はケンダル/MIT駅『Kendall/MIT』で下車する事になる。

 駅の区間は2駅分なので、天気が良くて時間が空いていれば徒歩で移動しても問題は無いのだが、まあ、恐らく時間的にバッタンバッタンだろうから、普通に地下鉄での移動になるだろう。


 先ずハーバード大。

 誰もが認め誰もが知っている世界トップクラスの大学で、歴史が古い大学故に観光名所も歴史的にも貴重な建造物が多い大学でもある。

 幾つか観光スポットをピックアップすると


・ジョンソンゲート

・メモリアルチャーチ

・マサチューセッツホール

・ユニバーシティホール

・オールドヤード

・ジョンハーバードの像

・アネンベルクホール/サンダース劇場


 等々、まあ見るとこ沢山ある訳で、迷子にならない様に気を付ける必要がある。

 何せグーグルマップでも校内のビューは残念ながら確認出来ないから、予め拡大地図をプリントアウトして置いてルート構築する必要があるからだ。


 で観光が終わったらCOOPでグッズ購入時間の確保、そっから地下鉄の駅に戻って今度はMITに向かう。

 マサチューセッツ工科大学、通称MIT。

 これまた世界トップの大学で、こんなトップ大学がほぼご近所に2つもあるボストンマジパネェって感じになってしまう。

 ただ、伝統的な建造物が多いハーバードと比べるとMITでの観光スポットはより現代的なものが多い。

 その中で有名な観光スポットになると、


・グレートドーム

・MIT博物館

・グリーンビルディング&ビッグセイル

・メモリアルドライブ

・MITチャペル

・クレスゲオーディトリアム

・MITリストビジュアルアーツセンター


 辺りが有名なとこか?

 ハーバード大とは違い、明らかに現代建築の建造物が多いのでその対比も面白そうだ。


◇     ◇     ◇     ◇     ◇


 しかし、ボストンの場合、ニューヨークとは違いルート分岐が天候による『フリーダムトレイル』の有無のみってのが判り易い。


 まあ、ニューヨークの場合天候以外でも野球観戦の可能性も選択肢に入っているから、ルートの数が多くなってしまうんだけど・・・


 そのニューヨークメッツでの千賀投手の登板間隔がどうなっているかも現時点の情報でアップデートしないといけない。


・ToDoリスト「ニューヨークメッツの千賀投手が先発登板した日のチェック。次回登板日の推測」

  >中4日、中5日で日程がズレるから、7月に入ったら、登板日をチェックする事


 7月に入ってからの千賀投手の登板日は、

 7月5日水曜日、アリゾナにてダイヤモンドバックス戦、2対1でメッツの勝利、勝利投手が千賀選手で7勝5敗となった。

 次が7月11日のオールスターゲームを挟んで、先日の週末に行われた7月15日土曜日の試合、ドジャースをホームに向かえて、結果1対5で敗戦、千賀投手は6回まで1失点の好投をみせるも、味方の援護も1点のみで降板後に後続の投手がバカスカ打たれての敗戦となった。


 じゃあ次の登板日は何時なのか?

 オールスターゲームを挟んでいるので、完全に読み切れないのだが、15日終了時点で42勝50敗4位って成績は正直『ミラクルメッツ』を発揮するレベルの連勝を今後重ねていかないとポストシーズンは難しいだろうなぁと言う印象を持たざるを得ない。


 となると、中4日で大車輪、と言う登板間隔には成り難い可能性が高く、恐らく中5日のスケジュールになる可能性の方が高いのではないか?


 そこから仮に全部中5日でキッチリ登板間隔が開きますって条件で推測すると・・・

 7月15日登板済み>7月21日>7月27日>8月2日>8月8日>8月14日・・・となってピンポイントで私達のニューヨーク滞在期間からズレる可能性がある。


 ・・・うんまあ、そうなったらそうなったで、最早しゃーないじゃん、って開き直るしかないのだが、少なくとも11日金曜日夜、12日土曜日のダブルヘッダーに関しては確率的に厳しい事が想定される。

 そして13日日曜日の夜は、俺達はディナークルーズだ。


 となると、どこかで他の先発投手の都合等の理由で中4日登板が2回来るか、中6日登板が2回来るかのどちらかで2日登板日がズレて12日に登板、と言うシナリオが実現しない限り、シティフィールドで野球観戦、と言うイベントは無くなる事になるだろう。


 しゃーないじゃん(2回目)


 今日はこんなとこかな。


 そう言えば、もう直ぐサッカー女子ワールドカップも開催されるんだっけ?

 確か今回は、オーストラリアとニュージーランドでの共催で、なでしこジャパンの初戦は丁度今週末の22日土曜日、ザンビア戦になる。

 前回2019年のフランス開催の時にはベスト16で敗退だったから、今回はベスト8以上を期待したい所だ。

 でも、仮にそこまで彼女達が進出したとすると、タイミング的にはアメリカ旅行の真っ最中で、試合開始時刻の事を考えると、恐らく深夜の時間にテレビに嚙り付く必要があるって事か・・・ワオ。


 ・・・うへぇ、もう午前1時前だよ。

 明日が大変だなぁ・・・と思ってたのだが、そう言えば息子が寝る前のお茶を飲みに全く来ないのに気が付く。

 あれ?アイツもう寝ちゃったのかな?


 彼の部屋に向かい、小さなノックを3回叩きそっと扉を開ける。

 部屋が真っ暗で爆睡している様子を想像していたのだが、普通に明かりが灯っていて、先程と同じ様にベッドの上で胡坐をかきながら勉強していた。


 「オイ、もう1時前だけど、大丈夫なのか?」


 と聞くと、耳からイヤホンを外しながら、


 「あーもう一寸で試験範囲終わるわ。そしたら寝るよ」

 「え?明日試験なの?」

 「とは言っても小テストだけど。ただ、ちょっと苦手な範囲なんだよね。だから思ってたよりも時間が掛かるし、マジだりぃわ」


 と言いながら首をゴキゴキ回す。

 流石にこっちも明日普通に平日だし、これ以上遅いと仕事にも差し支えるから、起きている訳にもいかない。

 

 「流石に遅いから、先に寝させて貰うよ。お前も目処が立ったら早く寝ろよ」

 「ああ、判ってる。おやすみ」

 「ん、おやすみなさいね」


 と言いドアをそっと閉じた。

 彼も彼にしか出来ない、彼こそがやらなければならない事を彼なりにではあるが着実にこなそうとしている。

 ならば、こっちはこっちで私にしか出来ない、私こそがやらなければならない事を私なりにではあるが着実にこなそうじゃないか。

 そう思いながらリビングダイニングの電気を消した。


>中根金作によって4年もの歳月を掛けて完成


 中根金作氏は同時期にジョージア州アトランタにジミー・カーター・プレジデントセンター日本庭園も造園しています。

 彼は「昭和の小堀遠州」とも称される日本を代表する造園家だったそうです。


>File:Hall clock commissioned by Henry Seligman, Tiffany & Co., Japanese case, 1900-1901, hardwood, copper, silver, gilding, ivory, lacquer, mother-of-pearl, brass - Museum of Fine Arts, Boston - 20180922 155944.jpg

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Hall_clock_commissioned_by_Henry_Seligman,_Tiffany_%26_Co.,_Japanese_case,_1900-1901,_hardwood,_copper,_silver,_gilding,_ivory,_lacquer,_mother-of-pearl,_brass_-_Museum_of_Fine_Arts,_Boston_-_20180922_155944.jpg


 これがジャポニズムをモチーフにした作品である事は何となく判るのですが、どの様な経緯でティファニーからボストン美術館に寄贈されたのかは、一寸ググり方の調教が悪かったのか判らず仕舞いでした。

 でも、結構「良い仕事してますね」案件で仮に今同じレベルのカラクリ置時計を作ろうとしたら、手付だけでも相当な札束がぶっ飛びそうな印象でしたね。


>ハーバードとMIT


 や、ホントに両校共世界に冠たるトップ同士な大学なんですけど、校舎の造りは全く違うんですよね。その比較も結構面白いと思います。

 今回、私達は利用しなかったのですが、ネットで調べてみると両校共に日本語のオプショナルツアーもある様なので、場合によっては利用する、と言う手もありますね。


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