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与えられた物は「勇気」のみ!~最強スキルで旅をする~  作者: ド・ド・弩レイダー
第二章 輪廻、ドロップアウト!
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拡散性サウザンドエッジ

道化師(ゲロートポイオス)は急に口から血を吐き出し、目を回して倒れた。

「なになに、急にどうしたの?!」

「私の特技。口の中の血を、量に応じて複数個の特殊な物に変化させるの。

一つにつき四十秒、相手は意識を失う。」

「じゃあっ!今ならアイツのこと殺せるね?!」

「行ってもいいけど…

彼のこと、ちゃんと見てた方がいいんじゃない?」

多くの感情が交差し、グレアのおかげで淋しさは無くなったものの、上手く動けずに俺は地面に突っ伏していた。

ギルガメッシュとゼノンが戦っている音が聞こえる。

高い金属音、鈍い打撃音など、様々な攻撃方法を試しているのだろう。


「テメェ、タフすぎんだろ!!」

今まで戦った敵の中で一番と言っていいほど、凄まじい耐久力を誇っている。

攻撃は確実に通っているのに死ぬ気配は無い。

皮が厚くて攻撃が通らない敵とも戦ったからこそわかる。

今まで俺様と殺り合ったヤツらも、こんな感覚だったんだろう。

おそらく、もう五回は殺してる。

コイツに死の概念があるのかはわからないが、何十回でも何百回でも、何千回でも、お互いの気力が果てるまで殺してやる。

こんなに時間がかかるなら、急に倒れた道化の方を狙ってもよかったかもしれない。

ただ、今はキュクロスが前線復帰し、道化へ攻撃を仕掛けようとしている。


なんとか立ち上がり、俺は剣を握る。

煩わしい思いは振り切って、今は目の前の敵に集中だ。

道化師が起きる前に、確実にとどめを刺さないと。

「はぁっ…はぁっ…これでっ…!」

倒れている道化師に向かって剣を振り下ろす。

「こうなることもね、知っていたんDeathよ。」

すんでのところで俺の攻撃を回避し、ほくそ笑む。

「元に戻ったんDeathね。

さて、『The Last Showdown』を始めまShowか。」

「刀身烈風!散!!」

「虹の力で未だかつて無い恐怖を叩き込んでやります!」


少しでも掠るとマズイ。

道化師は虹を自由自在に動かすから、攻撃のルートが読みにくく、このまま続けば確実に受けてしまう。

こんな小さな刃で心臓を貫けるだろうか。

違う、貫かないといけない、俺なら貫けて当然なんだ。

不規則に刃を飛ばし、道化師の攻撃を防ぎながら攻めに転じて行く。

「おっとぉ…危ない危ない…。

しっかり目を凝らさないと、ダメみたいDeathね。」

一気に距離を離され、攻撃は見切られてしまった。

次の手を考えないと。

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