共感性アブセンス
「それで終わりか?奇妙な術を操る少女よ。」
「終わりって言ったら…どうする?」
「最後まで見て興味が湧いた。
殺すつもりだったが、連れ帰らせてもらう。」
アクセサリーの効果も終わっちゃった。
疲れてるし、避けられないかも。
何か盾、守れるもの…
ギルガメッシュは力は願いだって、強い思いだって言ってた
足先で地面に円を描く。
できるかわからないけど、やってみないと。
ううん、私ならできる。できて当然…!
「この空間に侵入しようとする者は、ぶっ殺す!!」
「なんだっ…?!」
私の足元には敵の片腕。
拾い上げてこう呟く。
「この腕の元々の持ち主の戦意を…殺す。」
「なんだか急に…。
…おい、今回はここで見逃す。だが、次は無いぞ。」
片腕を投げ渡すと、彼は暗闇に紛れて消えていった。
「怖かった…。あんな使い方もできるんだ…。」
使い方次第でもっと面白いことかできるかも。
私の戦いはまだ終わってない、二人を探しに行かなきゃ。
「お、おい、ミハイル!テメェ、止まんねぇとぶっ殺すぞ!!」
「俺だって、君を殺すつもりはないよ!」
「ウフフフ…面白ぉい…。
もっと派手に、激しくシてほしいなぁ。」
結界から抜け出した後、アレクサンドロスとミハイルは小此木に操られ、殺し合いをしていた。
彼女の目を見た男は何もできず、ただその手に堕ちて行くのを待つのみ。
「勝った方はアタシがたぁ〜っぷり可愛がったげる。」
手も足も彼女の思うがまま。彼らは操り人形にすぎないと言うのだ。
「そろそろ飽きてきちゃったナ…。
ねぇ、早くどっちか死んでくれる?
特別に意識だけは残してあげてるんだからさぁ…。」
どちらも操られたくは無いだろう。
だが、それ以上に死にたくもない。
その思いが強い方がこの勝負を制する。
二人は、強い気持ちを心に、お互いの剣をぶつけ合うのだった。
「ふ、ふふ…二人が…し、しん、死んでる…。
あ、あ、ち、血が…ほん、本物…?」
遅れて出てきたゼノン。
目の前に広がる惨状に目を回し、倒れてしまった。




