友達は・・・
シリーズ第一話です。不定期公開にはなりますが、楽しく書きたいです。温かい目でみてくださいまし。
つい先程まで動いていた生物はもう血の海の中で、息絶えた。殺めた、殺めた、殺め殺めた。生物の一つを自分がコントロールした。楽しい。
警察来るかな、こいつ電話してたし。早く逃げないと。でももう少しだけここにいたい。この死体、だれかわ知らないし、もう話しをすることもない。でも愛着を感じる。いいな、持って帰りたい。ここにおいて帰るのもったいないよ。でも、まだまだこれから。ここで捕まったら意味がない。早く逃げよう。遠くへ。
明道・作「ああ寂寥」より
学校生活、そんなものは高速で終わる。小学生の六年間、中学生の三年間。高校の一年目も半分過ぎている。
「努<つとむ>のやつ、また喧嘩したらしいよ。」
「怖いね、すぐ人を殴るんだって。」
「ひどい。」
「最低。」
そんな噂を潜り抜ける人物は、精神が強いのか、馬鹿なのか、あるいは両方である。
その人物の容姿はだれが見ても不良と言うほど。金髪。乱れた制服。ポケットの煙草。教師も困るほどの人物。喧嘩をしたら負けることがない。らしい。
彼は基本一人でいる。今も屋上で一人、メロンパンを食べている。
「努、また喧嘩したらしいな。」
不良の彼に話しかけるこの人物も一種の馬鹿なのだろうか。彼と同じメロンパンを手に努の横に立つ。
「屋上って、人気ある場所に見えて、実際そうでもないよな。」
努に話しかけた男子生徒は、苦笑しながら言う。
「俺みたいなやつが陣取ってるからだろう。お前も俺といると変な噂されるぞ。」
「なんで噂なんかに屈しないといけないんだよ。」
「聖華<せいか>、お前は馬鹿なんだな。」
「かもな。」
二人は微笑む。
「聖華、お前好きな人いるか。」
高校生に恋愛はつきものだ。にしても、急ではあるが。
「はぁ、いないよ。てか、先週もこの話したよな。」
努は人づきあいが苦手である。でも、そんな彼を親友のジャンルにおいている聖華は、彼の短所など気にしない。努は彼のそんな優しさに気が付いているし、困っていたら全力で助けようとする。そんな、関係を親友と言う。そんな関係を外部から気づく人物もわずかにいる。
「努君に、聖華君。こんな所でお昼ですか。」
なぜか嬉しそうな顔で近づいてくる人物。女性。美しい顔に日があたりその印象を曖昧にさせる。
「咲緒<さお>、お前何しに来た。」
努は咲緒という人物に話しかける。咲緒は微笑みながら口を開く。
まだ、全然本編に入ってないです。登場人物紹介の話みたいになってしまいました。