【ショートショートの革命広場】2000文字
(解説)とーよー
「ショートショートの革命広場」は「小説現在」誌に毎月発表されるアマチュア諸君の作品を纏めた物である。
今回が1冊目であるが、前回まで選評、論評をしていた人間が死んだので、今回から色々なコネを使い、俺が跡を引き継ぎ、名前の方も改め「ショートショートの革命広場」とさせて頂いた。
以下、論評の内容には多少の繰り返しもあるが、そのくらいでグズグス言う程度の人間にはショートショートの革命等は起こせなるはずが無いと俺は考えるし、そんな人間に、この本を読む資格自体が無いとだけは書いておく。
1つ目の【未来からやって来た女】だが、まずはタイトルの方があまり良く無い様に思った。
【未来からやって来た女】というタイトルを付ける事により「未来からやって来た女の話を考え付いたんだよー」と、いった、それだけで凄いでしょ的な、作者の目立とうとするヤラシイ気持ちが伺え、そんな人間の作品等、読む気すら起こら無かったのだが、評価をする立場である以上は、仕方無いと、読み進めてみれば、一行目から「ここは未来ステーション」などと、月並みな事を書きやがり、どーせ、こんな月並みなヤツは、月並みに生きて来たヤツであり、月並みな幼少時代を過ごし、月並みな暮らしをし、今も月並みに生活しているヤツなのだ。
しかし、そんな月並みなヤツであっても、一丁前に小説だけは目立たせ様と【未来からやって来た女】などと、小手先のアイデアを提示する様な愚かな行為など8、0でしか無い。
まぁ、なんだかんだで2ページ目までは読めたので、俺にページをめくらせたという事だけで十分評価し、8、0は付けておくが、やはり【未来からやって来た女】というタイトル自体は気に食わなく、あと5~6ページ程はコイツの事だけで、他の角度からも書き列ねてみても良いと思うが、後の事もあるので、この辺りで止めておく。
次に【痩せる薬】【間違い】【ドリームワールド】を纏めて0点にしてみた。
ショートショートというのは、短い文章なだけにタイトルが重要になってくるのだが、そのタイトルにこういった調子に乗った物を付けるのは、それだけで読者の気分を害すものであり、少なくとも俺は読みたいとは思わないという事だけは分かってもらいたく、また、作り手側の意識が足りない様にも感じた。
その点、次の【未来のホームレス生活】は非常に良い。
タイトルがすでに面白い。
未来のホームレスはどういった生活をしているのかなー?どんな話なのかー?と、タイトルのみで、コチラの想像が膨らみ、十分楽しめる作品となっている。
尚、作品自体の中身は、見てはいないが、大体想像は付くので9、5点としておく。
次の【動く椅子】は笑えるアイデアだが、その位なら俺も思い付いた事あるので0点。
【宇宙飛行士の悩み】はパッと見、漢字が多かったので0点。
【予言者の言葉】は面白そうなので5点。
【サンタの忘れ物】は時期外れなので0点。
【責任感による過ち】は作品自体は良く書けていたが、ペンネームが気に食わなかったので0点とさせてもらった。
この作者の様に、ペンネームに英語を混ぜ込み、そういった作品とは関係の無い部分で目立とうという心理面が少しあざとく、読み手の気持ちがモタつき、その為に、せっかく買ってやろうと思ったテンポの方も、やはりペンネーム自体がモタついているために、買わず仕舞いの0点である。
俺はコイツのテンポを買わなかった。
こういう作品を書く事からも私生活では、長らく嫌われ者としてのレッテルを貼られているタイプだとお見受けしましたが…。
【幽霊バイバイ】は良い。
作品自体のアイデアが非常良く、これだけ、むつかしいストーリー構成を書きこなせる腕があり、なにより作者自信が女性であるところを買った。
ショートショートの場合い短い分だけアイデアが重要になってくるのだが、どんなジャンルを書くか、オチえの運び、プロットの練り上げ、そういったものは一切関係無く、女性の場合いは何を書いてもほとんど10点である。
次の【公園】は男性であるが、同様にその短さを買ってみた。
ただし、その短かさを売りにしている様な所は鼻についた。
「こんだけ短い小説でコンクールに乗りだしましたよw思い付きですがねw」といった様な所が非常に不愉快になり、0点所かマイナス10点であり、文句があるなら堂々と何か言うなり書き返すなりしてよい。
しかし、コチラはプロであり、その気になれば新人作家の1人や2人どうとでもなるという事だけはお忘れ無く。
また【小説現在】誌に送られて来た封筒に書かれた宛名より、ペンネームだけでは無く、個人名から住所、連絡先、と全作者の個人情報は全てコチラ側が把握しているという事もお忘れ無い様に。
以上。後は纏めて、全員、少しオマケの8、0点としておく。
最後にひとこと……。
このコンクールは「小説現在」誌上で今も続いています。
挑戦してみてください。